大ヒットモデルのDNAが継承されるだけに、放っておけない軽商用車―――。
N-VANというクルマを語る大前提はこれだろう。
軽自動車カテゴリーだけでなく、日本で売る新型車の中でも最量販車種としてナンバーワンに君臨し続けるホンダN-BOX。プラットフォームとエンジンが新開発となり、軽自動車の枠を超えたという高い評判が数字に現われたカタチだが、そのクルマのコンポーネンツを使って誕生するのが本稿で紹介するN-VAN、「N」シリーズの新しいラインアップだ。
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ホンダ、またしてもオモシロイことを始めようとしている。
本稿では今年7月に発売が予定されている軽商用車N-VANについて、現時点で掴んだ情報をすべてお届けする。
文:ベストカー編集部
『ベストカー』2018年5月26日号より
■センターピラーレスで使い勝手が激増
ホンダの軽商用バンといえばバモスとアクティがあるが、基本設計が古く、旧世代感は否めない。それらに代わるモデルとして投入されるのがN-VANで、すでにバモスとアクティの生産は終了。「軽商用バンの新たな時代」の準備が整っている状況だ。
N-VAN「ハイルーフ」(ベストカー予想CG)。一番多くの需要が想定される。アクティバンより荷室高は165mmも高い
「すべての働く人へ豊かな生活を提案する」というテーマを持つN-VAN。ボディタイプは「標準ルーフ」と「ハイルーフ」の2つがあり、その標準ルーフに「標準タイプ」「COOLエディション」「FUNエディション」という3タイプのフロントデザインが用意される。
つまり全4タイプから選べるという、働くための商用車とは思えない充実ぶりと楽しさが盛り込まれている。
こちらは「標準ルーフ」のCOOLエディション(ベストカー予想CG)
詳細はまだつかみきれていないが、COOLエディションはスポーティなカスタム仕様で、FUNエディションはキャンパー仕様。なんとリアバンパー内に100V電源を備える。これは楽しそう。特にCOOLエディションはイケイケ感あるスタイル。労働意欲も湧くデザインではないか。
さて、全4タイプのなかで一番人気確実なのが広さ自慢のハイルーフ。2名乗車時の荷室長は1630mmで荷室高は1365mm。アクティバンより165mmも長い荷室高となり、積載性はライバルをリードする。
そしてここが肝の部分。このクルマの隠し玉は、ダイハツタントのように助手席側が「センターピラーレス」を採用するところ。これは軽商用バン初の試みで、これにより助手席側から荷室へ簡単スムーズに移動できる。
リアゲートと合わせて2つの動線が使えるので、積み降ろしが効率的になるし、なによりラク。
タント同様の助手席側センターピラーレスで使い勝手が向上。また運転席以外のシートはダイブダウンされフラットに
さらに運転席以外のシートはすべてダイブダウンで折りたため、完全なフラット状態にできる。つまり、助手席から荷室までフルフラットになるので長尺物も難なく積めるわけだ。
仕事のための道具だけでなく、自転車や大きな買い物品、キャンプ道具などをバンバン積める。また、荷室床下に収納スペースがあるのも心憎い。そう、仕事だけでなく遊びでも存分に活躍、マットレスを敷いてベッドのように寝るもよし。それがN-BOXの真骨頂だ。
■ターボ、6MT、4WDの設定もあり!
エンジンはN-BOX同様、ターボとNAがあり、トランスミッションはCVTのほか6MTが採用されるという(6MTもインパネシフト)。最高出力64psというターボに6MTを組み合わせれば、満載状態でも走りは力強い。
リアゲートを開けると床下部分にも収納スペースがあるなど、随所に工夫がある。またFUNエディションのリアバンパー内に100V電源も装備する。N-BOX同様、ターボとNAがある。ターボは電動ウェイストゲートによりパワフルな走りを実現。また6MTも設定され、4WDモデルもある
加えて先進の安全運転支援システム「ホンダセンシング」も標準装備され、魅力度もアップ。今回はワゴン(乗用車版)の設定はないが、ウリのひとつセンターピラーレス・レイアウトが好評なら、今後ワゴンバージョン登場の可能性もあるという。こちらも楽しみ。
商用バンを使いこなすのがこれからの新スタイル。そんな予感さえするN-VAN、今年7月に登場するぞ!
ホンダが公式に発表している数少ないN-VANティザー画像のひとつ。助手席側がピラーレスであることや、座席がフルフラットに畳まれることがわかる
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