もくじ
ー 地味だが重要 ディーゼルにまつわる欺瞞
ー プラグイン・ディーゼル・ハイブリッドは救世主?
ー 61kg-mのトルク 郊外でディーゼルHV/街中でEV
マクラーレン、「セナ」のル・マン投入は? ジュネーブ・モーターショー
text:Andrew Frankel(アンドリュー・フランケル)地味だが重要 ディーゼルにまつわる欺瞞
メルセデス-AMG GT 4ドア・クーペ、新型G63といった最新AMG発表の騒ぎで、ジュネーブ・モーターショーのメルセデス・ブースに地味な見た目のCクラスが置かれていたのを見逃していないだろうか。
事実、リアにまわって300deというバッジを見なければ、その違いに気付くことはないだろう。ドイツ国内向けだと思うかもしれないが、そうではない。deとは「diesel electric(ディーゼル・エレクトリック)」の略なのだ。
ディーゼルモデルが直面する危機へのメルセデスからの回答。それは、ディーゼルからの撤退ではなく、技術を用いてディーゼルがもつ弱点を効率的に改善するというものだ。その技術とはすでにメルセデスや、他の自動車メーカーによって実用化されているディーゼル・ハイブリッドだけではなく、プラグイン・ディーゼル・ハイブリッドにまで広がっている。
プラグイン・ディーゼル・ハイブリッドは救世主?
ディーゼルが抱える問題はその特徴自体にある。つまり、ディーゼルを追い詰めているのは、もはや米国に端を発したフォルクスワーゲンによるスキャンダルではなく、ディーゼルは有害で、都市周辺の子供たちを傷つける存在だと見なされていることにあるのだ。
いま多くの信頼できるエンジニアたちが、こういった考えは間違っており、最新のディーゼルは非常にクリーンなだと主張している。しかし、彼らの声は、有権者へアピールしたい政治家たちと、主要メディアによる意図的な偏向報道によってかき消されてしまっている。
しかし、もしディーゼルモデルが市街地ではディーゼルではなく、ゼロエミッションの電動モデルとして走行できるとしたらどうだろう? つまり、ディーゼルの航続距離とトルク、燃費性能、さらには長距離走行におけるCO2排出量の少なさが、市街地では汚染物質をそれほど排出することなく手に入るとしたら……。おそらくディーゼルに反対するのは非常に難しくなるだろう。
もう少し具体的に考えてみよう。
69kg-mのトルク 郊外でディーゼルHV/街中でEV
ここで少し具体的に考えてみよう。正確な数値はまだ明らかにはなっていないが、おそらくディーゼル・ハイブリッドのCクラスやEクラスでは、304ps近くのパワーと69.1kg-m以上のトルクが期待できるだろう。つまり、ご想像のとおり非常に速いクルマになるということだ。
さらに、実際の路上でも、街中では24.8km/ℓ以上の燃費を達成するとともに、EVモードでの40km以上の航続距離によって、市街地でまったく燃料を使うことなく走行することができるだろう。
では欠点はなんだろう? まず、こういったモデルは決して安くはないことが考えられる。つまり、これまでに示した数値は長距離を走るユーザーにしか当てはまらないということだ。
しかし、わたしにとっては、こういったモデルにはそのパワーやパフォーマンス、価格以上の重要さがある。それは、このモデルによってディーゼルが生き残る道を示すことができるからだ。そして、ディーゼルなしでは、クルマのマフラーから排出されるCO2の量は増え続けることになる。
このままでは、政治家たちの近視眼的なものの見方と主要メディアの欺瞞によって、ディーゼルが死に追いやられてから、ようやく後悔することになる。だからこそ、本当にだれか、わたしの意見に賛成して欲しい。心からのお願いだ。
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