メルセデス・ベンツ 初のクロスオーバーモデル、E220d・4MATICオールテレインが登場

メルセデス・ベンツ日本（MBJ）は2017年9月26日、「E220d・4MATICオールテレイン」を発表し、全国の正規販売店ネットワークを通じて発売を開始した。本モデルはSUV譲りの高いアイポイントとロードクリアランス、ステーションワゴンの実用性を兼ね備えた、メルセデスとしては初のクロスオーバーモデルである。

Eクラスの4番目のボディタイプとなり、可変トルク配分型の4輪駆動システムである4MATICなど、35年以上にわたるSUV開発の歴史の中で蓄積したオフロード技術を採用し、オールラウンドな走行性能を誇る。またEクラス唯一の4輪駆動クリーンディーゼルモデルでもある。さらにEクラスのセダンやワゴンと同様の安全性と快適性を実現。特に混雑時や高速道路での渋滞の際にドライバーにかかる負担を軽減する自動運転（ドライブパイロット）をはじめとした安全運転支援システム「インテリジェントドライブ」などの革新技術を取り入れている。

エクステリアではメルセデスのSUVモデルに共通する2本のフィンをあしらったラジエターグリルをはじめ、前後バンパー下部のシルバークロームアンダーライドガードやブラックのホイールアーチカバーでSUVらしさを強調。またオールテレイン専用の19インチ10スポークアルミホイールを採用。さらにCd値0.33という優れた空力性能を実現している。ボディサイズは全長4950×全幅1860×全高1495mm、最低地上高が140mm。ワゴンに比べて全長は10mm短くなっているが、全幅は10mm、全高は30mm、最低地上高は25mmそれぞれアップ。高いアイポイントや地上高というSUVの特長を持たせながら、ボディサイズを一般的な駐車場に入るサイズに収めている。

インテリアは厳選された素材と丁寧な作り込みにより、上質な室内空間を備えている。また、2つの高精細12.3インチディスプレイを一枚のガラスカバーで融合したコックピットディスプレイは空中に浮かんでいるように見え、水平方向の流れを強調する中心要素となっている。さらにタッチコントロール機能をステアリングにビルトイン。スマートフォンなどと同様にタッチセンサー機能を内蔵したボタンは、縦方向および横方向のスワイプに正確に反応。これによりドライバーは、アクセルとブレーキ以外のほとんどの操作をステアリングから手を離すことなく簡単かつ機能的に操作することができる。内装には本革を使用し、ブラック／ナッツブラウン／マキアートベージュの3色から選択が可能。またインテリアトリムにはオールテレイン専用のブラッシュドアルミニウムを採用している。

搭載されているのは2.0Lの直列4気筒BlueTECエンジン。将来導入されるRDE（実路走行試験）規制に対応した最新のディーゼルユニットで、最高出力143kW（195ps）、最大トルク400Nm（40.8kgm）を発生。排出ガス浄化システムについてはDPFとSCR触媒コンバーターを統合したsDPFを直接エンジン本体に取り付けることで経路を短縮。排出ガスの温度低下による浄化効率の悪化を防ぐだけではなく、システムのコンパクト化と軽量化にも貢献している。さらに9速オートマティックトランスミッションの9G-TRONICを組み合わせることで、高出力かつ高効率を実現している。

サスペンションにはマルチチャンバーエアサスペンションのAIR BODY CONTROL（ABC）を採用。これは車速や走行条件に応じて、ダンピング特性や車高を自動的に調整する電子制御式のエアサスで、路面や運転の状況、乗車人数や積載に応じて減衰力を常に最適に保つとともに、荒れた路面などではスイッチ操作で車高を0mmから35mmまでの範囲で3段階まで選択することが可能だ。またスイッチ操作ひとつでエンジンやトランスミッションの特性を切り替えられる中に専用の「オールテレイン・モード」を追加。このモードでは、トランスミッションがオフロードモードに切り替わり、ABCが35km/h以下の速度で車高を20mm高くすることで、雪道や悪路での走破性を高めてくれる。

E220d・4MATICオールテレインにはテレマティクスサービスのMercedes me connect（メルセデス・ミー・コネクト）を標準装備。自動車が通信することによりオーナーの利便性を向上する先進的なテレマティクスサービスで、24時間緊急通報サービスなどを最長10年間無償で提供する「安心安全サービス」、リモート車両操作などを3年間無償で提供する「快適サービス」の2つのサービスカテゴリーから構成されている。

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