現在位置: carview! > ニュース > スポーツ > 【ホンダ密着】ドライバーからの不満は出ずも、田辺TD「ドキドキ感は3年目も変わらない」/第1回F1バルセロナテスト初日

ここから本文です

【ホンダ密着】ドライバーからの不満は出ずも、田辺TD「ドキドキ感は3年目も変わらない」/第1回F1バルセロナテスト初日

掲載 更新
【ホンダ密着】ドライバーからの不満は出ずも、田辺TD「ドキドキ感は3年目も変わらない」/第1回F1バルセロナテスト初日

 ホンダF1の2020年が始まった。バルセロナでのウィンターテストには、HRD Sakuraで開発の陣頭指揮を執った浅木泰昭センター長、山本雅史マネージングディレクターも日本から駆けつけ、初日から詰めている。

 セッションが始まった午前9時。現場の要である田辺豊治テクニカルディレクター(TD)は、レッドブルガレージ内のいつもの位置に付いた。今年のテストでは隣のガレージをアルファタウリが占め、頻繁に両チームを行き来する田辺TDには理想的な配置となった。

「レッドブル・ホンダF1はさらに速くなった」と初日走行を終えたフェルスタッペン。メルセデスの最速タイムは意識せず

 マックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)がほどなくコースインした一方で、ダニール・クビアト(アルファタウリ・ホンダ)は出る気配がない。田辺TDはすぐに、アルファタウリのガレージに向かった。

 FIAがテストも管轄するようになって、これまでガレージを隠していた仕切り板が禁止された。丸見えのガレージをのぞくと、アルファタウリの新車『AT01』はまだ整備台に乗ったままだった。田辺TDによれば「パワーユニット(PU)側の問題」だったのとこと。具体的な内容までは明かしてくれなかったものの、「信頼性にかかわるようなものでは、まったくない」と言っていた。

 実際、約20分後には走り出し、そこからは順調に周回を重ねて行った。午後6時までに115周をこなし、15台中5番手タイム。一方のフェルスタッペンは最多の168周を走破し、4番手で初日を終えた。

「オフの間に信頼性を含めてクルマを理解するには、まずは走らないとどうしようもない。その意味では今日は、いいスタートが切れたと思っています」と田辺TD。セッション後、立て続けのミーティングを2時間以上もこなしてから取材に応じてくれた田辺TDの言葉からは、少しばかり安堵の雰囲気も感じられた。

■何が起こる変わらないバルセロナテスト「ドキドキの場所は毎年違う」
 とはいえホンダF1の現場指揮を執るようになって、早くも今年で3年目になる。新車が初めてコースを走るウィンターテストは、何が起きるか分からないドキドキ感が付きものだ。

 しかしこの2年間でホンダF1は着々と戦闘力を増し、昨年はレッドブルで初優勝に続く3度の勝利、そしてトロロッソとは2度の表彰台を分かち合った。劇的に向上したのはパフォーマンスだけでなく、かつてのような壊れまくった面影はもはやまったくなくなった。

 その意味では今回のテストは、最も緊張しないテストなのではないか。しかし田辺TDは、「ドキドキ感は、今年も変わりませんよ」と言う。

「ドキドキの場所は、毎年違います。初年度はまったく様子がわからなくて、その後はパワーユニットにもいろんな改良を加えてある程度のレベルまで来ました。でもその後もいろんな新しいものを持ち込んでますし、その結果新たな課題も出ている。理想は左うちわで座っていることですが、そうもいかない。一生無理でしょう」

 まだ初日が終わったばかりで、性能の最適化など詰めて行くべき点はたくさんある。それでもふたりのドライバーからは、「特に大きな不平はもらってない」とのことだった。こういう時の田辺TDの物言いはいつも以上に慎重なものだが、「大きな不平はない」は「かなりの高評価」と翻訳してもいいのではないか。

関連タグ

こんな記事も読まれています

ハイブリッドシステムまで進化したぞっ! ホンダ・ヴェゼルのマイチェンを詳細リポート
ハイブリッドシステムまで進化したぞっ! ホンダ・ヴェゼルのマイチェンを詳細リポート
WEB CARTOP
でっかい懐中電灯?いやいや【DEWALT】「18V XR LEDタワーライト」はタワー型の⾼照度エリアライト!  
でっかい懐中電灯?いやいや【DEWALT】「18V XR LEDタワーライト」はタワー型の⾼照度エリアライト!  
モーサイ
軽自動車に使えない?「95馬力のバイク用660cc・3気筒エンジン」その特性から実現度を考えてみた
軽自動車に使えない?「95馬力のバイク用660cc・3気筒エンジン」その特性から実現度を考えてみた
モーサイ
防水バッグに革命が! 柔らかくてコンパクトなのに中身が濡れない b/c「KAVA TY」【車に積みたいアウトドアアイテム】
防水バッグに革命が! 柔らかくてコンパクトなのに中身が濡れない b/c「KAVA TY」【車に積みたいアウトドアアイテム】
月刊自家用車WEB
※オージーケーカブト KAMUI-3 の新グラフィックモデル「KAMUI-3 RIDGE/カムイ・3 リッジ」が発売!
※オージーケーカブト KAMUI-3 の新グラフィックモデル「KAMUI-3 RIDGE/カムイ・3 リッジ」が発売!
バイクブロス
ブレンボ(Brembo)で続く持続可能な開発:再生可能エネルギー使用率75%を達成し、CO2排出量を削減
ブレンボ(Brembo)で続く持続可能な開発:再生可能エネルギー使用率75%を達成し、CO2排出量を削減
AutoBild Japan
ホンダが“赤い”新型「プレリュード」初公開! “22年ぶり復活”の「2ドアクーペ」が鮮烈レッドに変化!? 2024年にも登場期待の「新モデル」米に登場
ホンダが“赤い”新型「プレリュード」初公開! “22年ぶり復活”の「2ドアクーペ」が鮮烈レッドに変化!? 2024年にも登場期待の「新モデル」米に登場
くるまのニュース
トヨタ、2026年から米国インディアナ工場でEV生産 3列シートの新型SUV 投資額は2100億円
トヨタ、2026年から米国インディアナ工場でEV生産 3列シートの新型SUV 投資額は2100億円
日刊自動車新聞
ホンダ『ヴェゼル』マイナーチェンジで3グレードに集約、納期改善へ…「HuNT」「PLaY」新設定で個性強調
ホンダ『ヴェゼル』マイナーチェンジで3グレードに集約、納期改善へ…「HuNT」「PLaY」新設定で個性強調
レスポンス
蒸気、木漏れ日、樹木が見通しを悪化。|長山先生の「危険予知」よもやま話 第25回
蒸気、木漏れ日、樹木が見通しを悪化。|長山先生の「危険予知」よもやま話 第25回
くるくら
プレミアム小型車セグメント向け初のクロスオーバーモデル! 新型「MINI エースマン」がデビュー
プレミアム小型車セグメント向け初のクロスオーバーモデル! 新型「MINI エースマン」がデビュー
LE VOLANT CARSMEET WEB
元王者ジロラミ完勝。新型クプラ・レオンVZが2戦連続のワン・ツーデビュー/TCRヨーロッパ開幕戦
元王者ジロラミ完勝。新型クプラ・レオンVZが2戦連続のワン・ツーデビュー/TCRヨーロッパ開幕戦
AUTOSPORT web
ペナルティに憤慨するサージェント「誰も僕にポジションを戻せとは言わなかった!」/F1中国GP
ペナルティに憤慨するサージェント「誰も僕にポジションを戻せとは言わなかった!」/F1中国GP
AUTOSPORT web
ホンダ「新型ヴェゼル」登場! めちゃ“精悍スポーツ”仕様にゴツすぎ「アウトドア仕様」も設定! デザイン刷新の「新型ヴェゼル」純正アクセが発売
ホンダ「新型ヴェゼル」登場! めちゃ“精悍スポーツ”仕様にゴツすぎ「アウトドア仕様」も設定! デザイン刷新の「新型ヴェゼル」純正アクセが発売
くるまのニュース
テレビ・ラジオでおなじみ 「交通管制センター」って何をするところ? なぜ全国75都市にもあるのでしょうか
テレビ・ラジオでおなじみ 「交通管制センター」って何をするところ? なぜ全国75都市にもあるのでしょうか
Merkmal
はじめての釣りにピッタリ! パンくずで簡単に釣り遊び! 「LOGOS ちょい釣りセット180」【車に積みたいアウトドアアイテム】
はじめての釣りにピッタリ! パンくずで簡単に釣り遊び! 「LOGOS ちょい釣りセット180」【車に積みたいアウトドアアイテム】
月刊自家用車WEB
雨の日は2メートル早くブレーキをかけよう!
雨の日は2メートル早くブレーキをかけよう!
バイクのニュース
MS&AD HD、新社長に三井住友海上の舩曵真一郎社長が昇格 4/26午後にも発表
MS&AD HD、新社長に三井住友海上の舩曵真一郎社長が昇格 4/26午後にも発表
日刊自動車新聞

みんなのコメント

この記事にはまだコメントがありません。
この記事に対するあなたの意見や感想を投稿しませんか?

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離(km)

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村