11月14日、ホルヘ・ロレンソは、MotoGP第19戦バレンシアGPの開催地であるリカルド・トルモ・サーキットで引退会見を行った。そのなかで、同席したドルナスポーツの最高経営責任者カルメロ・エスペレータは、ロレンソがMotoGPレジェンドとして殿堂入りすることを発表した。
ロレンソがロードレースから引退することを発表した14日の会見で、エスペレータはロレンソとの思い出やキャリアについて言及。そして、最後にロレンソが32人目のMotoGPレジェンドになることと、そのセレモニーは、2020年の5月1~3日に開催されるMotoGP第5戦スペインGPで行うことを明かした。
ホルヘ・ロレンソ、2年契約を途中解除し2019年限りで引退。MotoGPでは3度チャンピオンを経験
当時の規則で出場最低年齢となる15歳の誕生日を待ち、2002年の第3戦スペインGP、125ccクラスでロードレース世界選手権デビューを果たしたロレンソ。2003年には第12戦ブラジルGPで初優勝を飾ると、翌年は3勝しランキング4位に入り、2005年から250ccクラスにステップアップした。
2005年は優勝こそないものの6度表彰台に上り、アプリリアに移籍した2006年に10度のポールポジションと8勝を挙げ、初タイトルを獲得した。
2007年はポールと優勝ともに9度獲得し、2連覇を達成すると2008年から最高峰のMotoGPクラスに昇格した。
フィアット・ヤマハ・チームから参戦したMotoGPクラス1年目は、開幕から3連続でポールを獲得する活躍をみせ、6度の表彰台を勝ち取るとランキング4位でルーキー・オブ・ザ・イヤーに輝く。
2009年からはゼッケンを48から99に変更し参戦し、2010年は9勝し、表彰台は18戦中16度奪取。年間最多獲得ポイントの383ポイント(2019年にマルク・マルケスが記録更新)の記録を作り、MotoGPクラスで初めてのチャンピオンに輝いた。
MotoGPクラスのタイトルは、ヤマハ・ファクトリー・レーシングで6勝した2012年、モビスター・ヤマハ・MotoGPで7勝を獲得した2015年の3度ヤマハで獲得し、通算5度のタイトルホルダーとなった。
ヤマハでは2009、2011、2013年はランキング2位、2014、2016年は3位と上位を維持し、2017年からドゥカティ・チームに移籍し2シーズンを過ごす。
ドゥカティ1年目は、3度表彰台を獲得したが、MotoGPで初めて未勝利となるシーズンを過ごすことになりランキングは7位。2018年は3度の優勝を獲得したが怪我による欠場も影響しランキングは9位に後退した。
ロードレース世界選手権で18年、最高峰クラスで12年目となる2019年シーズンは、レプソル・ホンダ・チームに移りMotoGPクラスで3メーカーを渡り歩くことに。シーズンオフのテストで骨折、第8戦オランダGP前のテストでクラッシュし4戦欠場したことなどにより成績を上げられず、モチベーションも保つことができなくなったことで、2年契約の途中であったが、最終戦バレンシアGPを前に2019年での現役引退を決めた。
ロレンソは、ロードレース世界選手権に参戦してきた18年間で、297戦に出場し、通算69度のポールポジション、152度の表彰台、68度の勝利を収め、タイトルは通算5度獲得した。そのうち最高峰クラスでは43度のポール、114度の表彰台、47度の勝利を挙げ、2896ポイントを稼いだ。
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