2020年にWRC(世界ラリー選手権)第14戦として開催されるラリージャパン。そのテストイベントとして11月7日~10日にかけ、愛知県および岐阜県で「セントラルラリー愛知・岐阜」が開催された。
既報のとおり、WRカーでのエントリーは勝田貴元の駆るトヨタ・ヤリスWRCの1台のみだったが、サービスパークが設置された愛・地球博記念公園はもちろん、ロードセクション、さらにスペシャルステージに多くのギャラリーが来場。交通渋滞によるスケジュールの遅延やロードブックの記載ミス、オフィシャルの教育レベルなど改善すべき課題も多く見つかったが、その一方で大きな期待を抱かせるイベントだった。
■2020年愛知・岐阜で開催のラリージャパンへ……テストイベントで見えた課題
筆者が最も驚かされたのは、ダイナミックなスペシャルステージ(SS)だった。岐阜県のステージは日本特有の低速コーナーが連続した道幅の狭い林道ステージだったが、愛知県のステージは道幅が広く中低速コーナーを主体にレイアウトされた。しかも、“街抜け”と呼ばれる民家が並んだ住宅地を縫う区間まで設定されていたことは、筆者にとって実にセンセーショナルな出来事だった。
「日本のラリーもこのレベルまできたんだね。民家の前を走れるなんて、ちょっと信じられないよ」
そう語るのは、コ・ドライバーとして参戦していた奴田原文雄の言葉だが、このステージに感嘆したのは奴田原だけではない。新井敏弘にしても鎌田卓麻にしても、かつて日本から世界に出て戦った日本人ドライバーたちは皆、口を揃えて驚いていた。まさにセントラルラリー愛知・岐阜のスペシャルステージは、スペインやドイツにも引けを取らないレベルにあると思う。
その公道をWRカーやR5マシンが駆け抜けていく光景、そしてその迫力あるトップドライバーのドライビングを多くのギャラリーたちがコースサイドで見守っていたシーンは、長年に渡ってラリー競技を取材してきた筆者には感慨深いものだった。
2004年に北海道帯広市を舞台に開催されたラリージャパンは、その後札幌市を舞台に開催された。ただ、スペシャルステージだけで言えば、愛知・岐阜での”新生”ラリージャパンは、すでに北海道をベースにしたイベントを超えるほどスペクタクルなものだったように思う。
今回のテストイベントは、来年開催されるラリージャパンの約半分の距離だというが、筆者にとって十分に感動と興奮を覚えるものだった。だからこそ、本番となる2020年のラリージャパンの開催が待ち遠しい。
今大会で露呈した課題を克服することができれば、きっと歴代で最高のラリージャパンとなるに違いない。そう思えるほど、セントラルラリー愛知・岐阜は将来への期待を抱かせるイベントだった。
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