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WEC上海で敗北喫したトヨタ、ハンディキャップへの”支持”は変わらず

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WEC上海で敗北喫したトヨタ、ハンディキャップへの”支持”は変わらず

 FIA世界耐久選手権(WEC)の第3戦、上海4時間レースはレベリオン・レーシング1号車が優勝を飾った。トヨタTS050の連勝は、7戦でストップすることとなった。

 トヨタがWECで勝利を逃したのは、ワンツーフィニッシュを果たしながらもレース後の車検でスキッドブロックに規定違反が見つかったことで失格となった、2018-2019”スーパーシーズン”の第3戦シルバーストン以来となる。さらにその前となると、ポルシェが勝った2017年の第6戦オースティンまで遡る。

■WEC上海:レベリオンが今季初優勝。トヨタは意地のダブル表彰台

 今季LMP1クラスに導入された”サクセス・ハンディキャップ”により、トヨタは苦しいレースを強いられた。このシステムは、LMP1クラス最下位のマシンとのポイント差を基準に計算される。なお、ハンディキャップで計算されるのは最大40ポイント分までとされており、それ以上ハンディキャップが重くなることはないはずだ。

 トヨタの2台は、上海のレースを迎えた時点ですでにジネッタ6号車と40ポイント以上の差がついている。サクセス・ハンディキャップはコース長によって変動するが、第4戦バーレーンも最大のハンディキャップで臨むことになる。

 一方、上海で優勝したレベリオン1号車もジネッタ6号車とのポイント差が30.5ポイントまで広がったため、第4戦バーレーンでは重いハンディキャップが課せられるはずだ。

 トヨタが4、5番手に終わった上海の予選後、トヨタのテクニカルディレクターであるパスカル・バセロンはmotorsport.comのインタビューに応え、サクセス・ハンディキャップについて次のように話した。

「彼ら(レベリオン)はより重いハンディキャップを課せられるだろう。それがサクセス・ハンディキャップの原則だ。我々はおそらく一貫性を保つか、少し改善する必要がある。そしてジネッタの5号車と6号車がどうなるか次第なんだ」

 1周2.74秒相当のハンディキャップを背負った上海での苦戦は、予想していた通りだったというバセロン。開幕後にハンディキャップが厳しくなったことについては”過剰反応”気味だと語ったものの、サクセス・ハンディキャップへの支持は変わっていないようだ。

 ハンディキャップの重さについては、シーズン開幕前の段階では1kmあたり0.008秒のハンディがポイント差の分だけ加算されていくとされていた。しかし、開幕戦シルバーストンを終えて計算式の定数部分が変更され、現在は1kmあたり0.01255秒となっている。つまり、1.5倍以上ハンディキャップが重くされたわけだ。

「シルバーストンの後に起きたことは、少し過剰反応だった。ハンディキャップの修正の結果、我々はハンディキャップが大きすぎるエリアに足を踏み入れた。それは少し問題だ。だが、基本的にはまだこのルールを支持している」

「シルバーストンの後、過剰な反応をせず、より合理的な数値を使い続けるべきだったとは思うが、全体的にはこのルールを支持し続けている。シーズンを通じて物事のバランスを取る良い方法だと感じている」

「しかし、少し行き過ぎだ。特にLMP2クラスやGTEクラスの車両を抜くのが難しくなってしまっている」

 短期的な結果を犠牲にし、WECについてより長期的な考え方をしているのかと訊くと、バセロンは「その通りだ」と答えた。

「我々がここ(上海)でなぜ輝くことができていないか、説明するのは非常に簡単だ。以前はここで結果を出している。シーズンを通じて、チームのレベルの高さを判断するのは簡単なんだ」

「ファンからの関心がある限り、(WECには)確かな価値がある。我々は全てのレースで勝つことを目標にしているわけではないんだ。我々はレースに参加し、ファンにスペクタクルを提供するために最善を尽くす」

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