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FIA-F4もてぎ:2019年王者佐藤蓮が2連勝。シーズン11勝を挙げて有終の美

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FIA-F4もてぎ:2019年王者佐藤蓮が2連勝。シーズン11勝を挙げて有終の美

 FIA-F4選手権の2019年シーズン最終大会がツインリンクもてぎで、11月2~3日に開催され、すでにチャンピオンを決めている佐藤蓮(SRS/コチラレーシング)が、2レースともにポール・トゥ・ウィンを達成。2019年の全14戦で8連勝を含む11勝、そして8ポールポジションという記録を打ち立てることとなった。

 金曜日の専有走行1回目は12番手と、「らしからぬ」ポジションに留まっていた佐藤ながら、2回目にはしっかりトップに。だが、コンディションの違いもあって、総合のトップタイムを記していたのは平木玲次(Media Do ADVICS影山F110)だった。土曜日の予選では、しばらく上位に顔を出さず、やはり本調子ではないのか……と思わせたものの、終盤になって一気にトップ浮上! もちろんセカンドベストタイムでもトップだった。

【順位結果】2019FIA-F4選手権 第13戦もてぎ 決勝

「走り始めはなかなかクリアラップが取れず、前のクルマとの間合いを調整しているうちに、タイヤはピークを過ぎてしまいました。最初のうちに出せていれば、コースレコードも出せたと思うので、そこは残念なんですが、それでもWポールが奪えたのは、メカさんと進めてきたセットアップが完璧に決まっていたからだと思います」と佐藤。

 第13戦の決勝で、佐藤の脇に並んだのは専有走行の好調ぶりを維持したままの平木だった。茨城県水戸市出身の平木にとって、もてぎはホームコース。何より初優勝が、喉から手が出るほど欲しいところ。「早めに前に出て、逃げ切るレースがしたいです」と語っていたものの、思惑どおりにはならなかった。スタートを決めたのは佐藤。平木は3番手の平良響(FTRS スカラシップF4)に並びかけられたが、なんとか逆転は阻止。

 その直後の5コーナーで3台が絡むアクシデントが発生。1台が逆さまになる転倒を起こしていたこともあり、セーフティカーが導入される。3周の先導の後、リスタートが切られるも、いつものように佐藤は一気に差を広げることができず。平木だけが食らいついていく中、平良は太田格之進(SRS/コチラレーシング)に3コーナーでかわされ、4番手に後退する。

 佐藤と平木の一騎討ちが続く中、3番手争いもまた激しく繰り広げられていた。リーダーは太田で、木村偉織(Silver Star Racing)、平良、桜井孝太郎(ZAP SPEEDスカラシップ)、岡本大地(SACCESS RACING F4)らが縦一列。均衡が破られたのは10周目、「太田選手にずっとプレッシャーをかけ続けてミスを誘って、相手が失速したところをチャンスと思って抜きました」と木村。SRS- Formula受講中のルーキーが、今季最も存在感を示したシーンだった。太田は7番手に後退する。


 その周は平木にとっても、ワンチャンスが訪れていた。佐藤の背後につけてヘアピンを立ち上がり、ダウンヒルストレートを経て90度コーナーで……と思われたものの、そこで痛恨のオーバーシュート。これで勝負は決した。辛くも逃げた佐藤は、「グッド! ちょっとアンダーステア気味だったので、それで引き離すことができなかったんですが、明日はそこをもっと詰めていきます」と。

 第14戦で2番手のグリッドにつけたのは三宅淳詞(HFDP/SRS/コチラレーシング)で、3番手は川合孝汰(DENSOルボーセIPG F4)。このうち内心期するところがあったのが、川合だった。第13戦のオープニングラップで転倒していたのが、実は川合。修復には午前3時までかかったというが、「タイヤを使っていない強みは絶対あるはず。五つしかコーナー曲がっていないので」と語る。

 スタートはまたしても佐藤が決めたが、川合はヘアピンで三宅をパス。その間にトップとの差は2秒にも広がっていたが、4コーナーでのアクシデントによってSCが導入されたから、川合にチャンスが訪れたかと思われた。ところがリスタート直前の90度コーナーで、ダートにタイヤを落としてしまう。それでも川合は佐藤に食らいついて離れず、逆転の機会を待ち続けた。しかし、ラスト2周でミスを冒してしまったのは川合の方。これで佐藤が振り切って、11回目のトップチェッカーを受けることとなった。

「これが最後のF4なので、ちょっと寂しいです。ウルウルしながら走っていました、嘘です(笑)。ペースは昨日より良かったので、落ち着いて走っていました。スリップに入られると、ストレートも多いコースなので厳しかったですけど、それでも自分の走りを貫けたので良かったです。11勝……、最初の岡山が痛いなぁ、というところで、12勝できたのになぁ、というところではあるんですが、この記録で終わらないよう、次のカテゴリーでも結果を出していけたら、と思っています」と佐藤は、そう締めくくった。

 2位は川合で、3位は三宅。その結果、佐藤に続くランキング2位は三宅が獲得した。インディペンデントカップでは、チャンピオンの佐藤セルゲイビッチ(結婚の学校フィールドモータースポーツ)とDRAGON(TEAM DRAGON F4)が優勝を分け合っている。

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