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マルケス、MotoGP日本GPでの序盤のハイペースは「うれしい誤算」。残り3戦で最後の目標チームタイトルに挑む

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マルケス、MotoGP日本GPでの序盤のハイペースは「うれしい誤算」。残り3戦で最後の目標チームタイトルに挑む

 第15戦タイGPでチャンピオンを獲得したマルク・マルケス(レプソル・ホンダ・チーム)は、チャンピオン獲得して臨んだ日本GPで2019年シーズン10回目となるポール・トゥ・フィニッシュを飾った。

 マルケスはライダータイトル獲得の後、コンストラクターズタイトルとチームタイトル獲得という3冠獲得を大きなモチベーションとしている。日本GPはホンダのホームレースであり、ホンダの開発陣、レース関係者に直接、2019年シーズンのチャンピオン獲得を報告すると同時に、残るふたつのタイトル獲得のための重要なレースとなった。

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 コンストラクターズタイトルではタイGP終了時点でランキング2位のドゥカティに77ポイント差をつけていた。日本GP終了時点で75ポイント差以上をキープすれば、ホンダはホームレースでコンストラクターズタイトルを確定させることになる。

「ホンダのホームで行なわれるレースは特別。もてぎでは、これまでタイトルを獲得したレースは何度かあるが、今年はチャンピオンとしてレースを迎える」とマルケスはレースウイーク前に語る。

「タイトル獲得に向けて、いつも支えてくれるホンダとHRCのすべての人たちに、今年はチャンピオンとして会うことができる。そして、残りのタイトル獲得に向けて頑張らなければならない。まだコンストラクタータイトルとチームタイトルが残っている」

 レースウイーク前にこう語っていたマルケスだが、初日は、フロントにソフトとハード、リヤはソフト、ミディアム、ハードとすべてのタイヤを装着してタイヤチョイスのためのテストと、新しい車体セットアップにもトライし、思ったようなタイムを記録することができなかったとはいいながら、初日を総合3番手でスタートした。

 初日は「あまりいい日ではなかった」とコメントしたマルケス。

「いくつかミスをしてしまい、FP2はうまくいかなかった。それでもまだいいポジションにいるし、タイムも接近している。今はレースウイークに集中し、マシンのジオメトリに関して2、3のアイディアを理解しているところだ」

「タイヤについてはもう少し理解を深める必要があるから、2日目は天気がいいことを願っている」

 2日目の予選日は予報どおり雨となり、ウェットコンディションのFP3では2番手、FP4ではトップタイムを記録。そして、Q2ではポールポジションを獲得した。

 意外なことに、マルケスがもてぎのMotoGPクラスでポールポジションを獲得したのは今回が初めて。現在のMotoGPクラスの開催コースのなかで、マルケスが唯一ポールポジションを獲得したことがなかったのがもてぎだった。

「MotoGPクラスでは、初めてもてぎでポールを獲得できて、とてもうれしい。ここが、全サーキットのなかでポールポジションを獲得していない最後のひとつだったとは気がつかなかった」

「もてぎでは、いつも少し苦戦してしまうが、今日は予選のセットアップがとてもうまくいき、これまでとは違う形で走ることができた。ホンダのホームコースでポールポジションからスタートすることは大切なこと。FP4から強さを感じていたが、Q2ではラインを外すと、まだ少し濡れており、路面コンディションは普通ではなかった」

「(決勝レースは)ヤマハ勢とドゥカティのドヴィツィオーゾからのプレッシャーがあると思うので、ウォームアップ走行で少し作業を進め、コンディションを見極めたいと思う。目標は優勝だ」

■序盤のハイペースは「うれしい誤算」
 そして、ドライコンディションとなった決勝ではスタートからトップに立つと、1周目にファビオ・クアルタラーロ(ペトロナス・ヤマハSRT)の先行を一時許したものの、すぐにポジションを奪還。以後、リードを広げると、中盤以降は2秒前後のリードをキープ。そのまま独走で2019年シーズン10勝目をマークし、2018年に続いてホンダのホームレース2連勝を飾った。

 ただし、レース展開ほどにはマルケスにとってたやすい勝利ではなかった。ストップ・アンド・ゴーレイアウトのもてぎは、加減速を激しく繰り返すため、燃費には厳しいレイアウト。マルケスの戦略は序盤にリードを広げるというもので、その戦略どおりのレースを展開したが、想定していた1分46秒台前半より速い1分45秒台後半のペースで走ることができたことで、終盤に残り燃料が厳しくなってしまった。

 マルケスは終盤にはエンジンマップのスイッチを変更し、燃料をセーブしながら周回を重ね、1分46秒台後半のペースで周回したため、クアルタラロとの差が縮まったものの、追いつかれるまでは至らなかった。

 残り2周で燃料警告灯がつき、チェッカー後のウイニングラップ中に、ガス欠によりコースサイドでマシンはストップした。

「序盤のペースがよかったことはうれしい誤算だが、少しスローダウンしなければなならなかった。できるかぎりスムーズに走行し2秒の差をつけることができたが、残り2周で燃料が少なくなった」

「今回はコンストラクターズチャンピオン獲得のプレッシャーが少しあったが、一生懸命働いているホンダのみんなのためにタイトルを獲得できてとてもうれしい」

「レースに向けて、最良のセッティングと戦略を見つけるために、チーム全体がすばらしい仕事をしてくれた」

 世界選手権参戦から60周年目となる節目のシーズンにコンストラクターズチャンピオンを獲得したホンダ。最高峰クラスでのホンダのコンストラクターズチャンピオン獲得は、通算25回目となる。そして、マルケス自身、この勝利で最高峰クラス通算54勝目を記録した。この記録はレプソル・ホンダの偉大な先輩ライダーであるミック・ドゥーハンの記録に並ぶ歴代3位となる。

 マルケスにとって2019年シーズンの残る目標は、チームタイトルの獲得となる。ライダー、コンストラクターズタイトルと異なり、チームタイトルは同じチームのライダーの獲得ポイント総数で争われる。日本GP終了時点でレプソル・ホンダ・チームは、ドゥカティ・チームから17ポイント差のランキング2番手。今シーズン、チームメイトとなったホルヘ・ロレンソがマシンのマッチングに悩み、さらにケガで欠場、ここ3戦はロレンソがポイントを獲得できなかったこともあり、マルケスは孤軍奮闘してきた。

 残り3戦、チームタイトル獲得による3年連続3冠獲得をめざしたマルケスの戦いはまだ終わらない。

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