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2020年の“リバースグリッド”によるF1予選レース試験導入は見送りへ。トップチームが反対か

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2020年の“リバースグリッド”によるF1予選レース試験導入は見送りへ。トップチームが反対か

 F1のオーナーであるリバティ・メディアは、F1にショー的要素を盛り込むために、2020年に様々なレース形式を試したいと考えていた。そのひとつが、リバースグリッドで行う予選レースだ。

 具体的な案として挙がっていたのは、2020年のフランスGP、ベルギーGP、ロシアGPにおいて、通常の予選セッションの代わりにスプリントレースを行い、その結果で決勝のグリッドを決めようというものだ。予選レースのグリッドをその時点のドライバーズランキングの逆順とすることで、より見応えのあるレースを演出する狙いがあった。

■F1でのリバースグリッド導入案に、多くのドライバーが猛反発「ふざけている」

 この予選レースの試験導入については、10月16日(水)にパリで行われた会議の中で各チームとF1、FIAによって議論されたが、最終的に2020年の競技規則を変更するのに必要な満場一致の支持を得られなかった。

 これにはトップチームによる根強い反対意見があったとされている。ドライバーズランキングの逆順でスタートする予選レースは、無論トップチームにとっては不利であり、そこからポジションを挽回して予選レースを上位で終えることは難しいと判断したようだ。

 よっていくつかのチームは、予選レースのグリッドを金曜に行われるフリー走行のタイム順とする妥協案を出したが、これでは決勝スターティンググリッドが従来と同じ顔ぶれになることが予想される。現在のノックアウト方式による予選がファンに人気であることを考えても、この妥協案にはメリットがなく、この案はあまり議論されていない。

 予選レース導入の道は、これで完全に閉ざされた訳ではない。全チームの承認があれば来季終盤にもこの案が復活する可能性がある上に、2020年4月末までは多数決で2021年の規則に変更を加えることができる。

 F1マネージングディレクターのロス・ブラウンは以前、このスポーツが時代の変化に対応し、人気を維持していくためには、“実験”に対して寛容であるべきだと語っていた。

「いくつかの懸念があることは理解しているが、我々は実験を恐れてはいけない。さもなければ進歩はないからだ」とブラウンは語った。

「我々はただ変化を求めている訳ではない。このスポーツが進歩するための変化を求めている。マシンの開発と同じで、何もしないでいると後退するリスクがある」

 2020年に予選レースを試験導入することで、このフォーマットが今後長期的に続けられるものかどうかの答えが出るだろうと期待されていた。しかしながら、仮に2021年からいきなり予選レースが全戦で採用されてしまうと、非常にリスクが高いと言える。

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