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F1ロシアGP決勝:フェラーリ、速さ活かせず。ハミルトン逆転優勝、レッドブル・ホンダのフェルスタッペン4位

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F1ロシアGP決勝:フェラーリ、速さ活かせず。ハミルトン逆転優勝、レッドブル・ホンダのフェルスタッペン4位

 F1第16戦ロシアGPの決勝レースが行われ、メルセデスのルイス・ハミルトンが今季9勝目を挙げた。

 快晴のソチ・オートドロームは気温22度、路面温度34度というコンディション。予選Q2でミディアムタイヤを履いたメルセデス勢以外に、14番グリッド以降のマシンはソフトタイヤを避け、ミディアムタイヤでのスタートを選択。ただ、19番グリッドのダニール・クビアト(トロロッソ)だけはハードタイヤでのスタートを選んだ。

【動画】F1第16戦ロシアGP決勝ハイライト

 53周のレースがスタートすると、フェラーリの2台が横並びとなりターン2へ。インサイドを取った3番手スタートのセバスチャン・ベッテルが前に出て、ポールポジションのシャルル・ルクレールが2番手に下がった。

 メルセデスはハミルトンが3番手とひとつポジションを落とし、バルテリ・ボッタスはカルロス・サインツJr.(マクラーレン)に交わされ、5番手に後退した。9番手スタートのマックス・フェルスタッペン(レッドブル)は8番手と、ひとつポジションを上げた。

 後方ではコースオフするマシンもある中、ターン4でロマン・グロージャン(ハース)がクラッシュしたことでセーフティカー(SC)が出動。ダニエル・リカルド(ルノー)とグロージャンに、アントニオ・ジョビナッツィ(アルファロメオ)が挟まれるような形でのクラッシュで、グロージャンはリタイア。リカルドとジョビナッツィも緊急ピットインで後方に下がった。

 4周目にレースが再開。フェラーリは危なげなくワンツー体制をキープした。フェルスタッペンは前を走るセルジオ・ペレス(レーシングポイント)にプレッシャーをかけるが、なかなかオーバーテイクのチャンスは訪れなかった。

 しかしフェルスタッペンは、8周目のターン3でペレスの大外を回ると、ターン4のインサイドに飛び込みオーバーテイクした。

 フェラーリはライバルたちにチャンスを与えないよう、スタートで前を塞ぐことをあらかじめ打ち合わせていた様子。チームからベッテルに、ルクレールを前に出すよう指示が出るが、ベッテルはこれに従わず、ファステストラップを叩き出してレースをリードした。

 10周目には、ベッテルがルクレールとの差を2秒ほどまで拡大。フェラーリはルクレールに『あとでポジションを入れ替えさせる』と伝えると、ルクレールはチームにプレッシャーをかけるように『指示に応じる』と答えた。対してベッテルは”プランC”へと戦略変更を伝える無線を受け、ハイペースでの走行を続けた。

 フェルスタッペンは12周目にランド・ノリス(マクラーレン)、17周目にサインツJr.をパスし、5番手に浮上。しかしすでにトップのベッテルとのギャップは35秒まで広がっていた。

 16周を終えたところで、8番手を走っていたニコ・ヒュルケンベルグ(ルノー)がピットイン。するとフロントジャッキが落ちてしまい、4秒ほどタイムロスしてしまった。

 20周を過ぎると、ノリスがピットイン。徐々にソフトタイヤでスタートしたマシンのピット作業が始まっていく。フェラーリはルクレールからピットイン。22周を終えたところでミディアムタイヤに履き替えた。ピットを出たルクレールはトップを取り戻すべく、猛プッシュを開始した。

 ピットレーンスタートから順調にポジションを上げていったアレクサンダー・アルボン(レッドブル)はトロロッソ勢に詰まっていたが、25周目にはピエール・ガスリー(トロロッソ)をパスして8番手となった。

 トップのベッテルがピットに入ったのは26周を終えたところ。プッシュを続けていたルクレールが、ベッテルを逆転することに成功した。

 これでフェラーリの頭痛の種がなくなったかと思われたが、ベッテルが27周目に突如スローダウン。MGU-Kの故障を訴えたベッテルはマシンをコースサイドに止めてしまった。

 このマシン処理のためバーチャルセーフティカー(VSC)が出動。この間にメルセデス勢がピットに飛び込んだ。少ないタイムロスでピット作業をこなすことができたハミルトンがルクレールを逆転、トップに躍り出ることとなった。また、フェルスタッペンもこのタイミングでピット作業を終えた。

 すぐにVSCが解除されたが、ジョージ・ラッセル(ウイリアムズ)が28周目にクラッシュしたことで今度はセーフティカーが出動。2番手に後退したルクレールは、SC走行中に2度目のピットインを敢行しソフトタイヤに履き替えたが、これでボッタスの後方3番手になってしまった。

 33周目にSCが解除となると、ルクレールがボッタスにプレッシャーをかけていくが、ポジションアップはできず。後方では、アルボンが10番手から8番手までポジションを上げた。

 ボッタスがルクレールを抑える間に、ハミルトンはファステストラップを叩き出して逃げの体制。ミディアムタイヤのフェルスタッペンは、トップ3についていけず徐々に差を広げられてしまった。

 追い上げを続けるアルボンは、43周目のターン13でグロージャンをオーバーテイクし6番手。予選でクラッシュしたコーナーで、見事なブレーキングを見せた。さらには48周目のターン4でサインツJr.をパス。これで5番手に浮上し、ピットレーンスタートからチームメイトのひとつ後ろのポジションまで挽回してみせた。

 ルクレールはDRSを使ってボッタスに何度も接近するものの、決定的なチャンスを掴むことができないまま、レースは終盤に突入。ハミルトンはボッタスの4秒以上前方を逃げた。

 次第にボッタスのDRS圏内にも入れなくなってしまったルクレールは、ボッタスとの距離を離してファステストラップを狙おうとするが、その直後の51周目にハミルトンが1分35秒761を記録。ファステストラップを更新し、万全の態勢でゴールを目指した。

 そのまま53周を走りきったハミルトンがトップチェッカー。ボッタスも2位に入りメルセデスがワンツーフィニッシュ。2014年から続くロシアでのメルセデス無敗記録を”6”に伸ばした。

 3位はルクレール。結果的にチームメイトのトラブルで勝利を失うことになった上、2度目のピットストップで自ら2位のポジションを手離してしまった。

 レッドブル・ホンダはふたりのドライバーがオーバーテイクを連発。フェルスタッペンが4位、アルボンもピットレーンから5位まで追い上げた。

 6位はサインツJr.。クールダウンラップで喜びを爆発させた。7位以下はペレス、ノリス、マグヌッセン、ヒュルケンベルグまでがポイントを獲得した。

 トロロッソ勢は、終始チームメイト同士でバトルを展開。クビアトが12位、ガスリーが14位でポイントには届かなかった。

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