ピレリが供給する今季のF1タイヤは、トレッド面(接地面)のゴムが2018年よりも薄くなっている。その影響で、タイヤの温度を作動温度領域に保つのに苦労するチームが続出。フェラーリを含めたいくつかのチームが2018年仕様のタイヤに戻すべくロビー活動を行っていた。
それを受けて、シーズン途中に2018年仕様のタイヤに戻すか否かの投票が6月に行われたが、結果は賛成5チーム、反対5チームに分かれた。変更に必要な7チームの賛成が得られなかった為、この案は可決されなかった。
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フェラーリ代表のマッティア・ビノットは、70%のチームの賛成が必要とされたことに疑問を呈し、これらの投票はシーズンの最初に行われなければ意味がないと語った。
「現在のプロセスは間違っているように思える」
「なぜなら、タイヤは既に今季用として決められてしまったもので、その変更には70%のチームの賛成が必要だったからだ」
「もし、シーズンの最初の段階でタイヤをどうするべきかの投票があれば、私は満足だ。ただ、その(投票が行われた)段階で既に、我々は力を失っていたんだ」
今季はピレリタイヤを問題なく使えているメルセデスがシーズンをリードしている。ビノットは、タイヤの変更が可決されなかったことによって、チームの戦力差を埋める絶好の機会を逃したとして、とても残念だと語った。
ただ、2020年以降のタイヤに関しては、作動温度領域をより広く、そしてオーバーヒートしにくく、デグラデーションが小さいタイヤを実現することに、全関係者が合意。ピレリはFIAと協力して各チームにターゲットレターを送付した。そこにはタイヤ特性に関する情報が記されており、チームはそれに対して早い段階からフィードバックやリクエストを行うことができる。
ビノットはターゲットレターを送付するなどしたピレリの努力を称賛した。
「ピレリには何の問題もないんだ。彼らはベストを尽くしているように思う」
「我々はタイヤ特性について書かれたターゲットレターを手に入れた。これは今までになかったことだ。彼らは技術的なアプローチを改善しようとしているんだ」
「ただ、ターゲットレターにはタイヤのデグラデーション(性能劣化)、コンパウンドによるラップタイムの違いについてしか書かれておらず、作動温度領域について書かれている訳ではない。もちろん、その点でピレリを責めることもできない」
「今年のタイヤは温めるのが難しく、作動温度領域も狭い。さらに他のマシンの後ろについている時やスライドした際にはオーバーヒートしてしまう。将来に向けて、それらのやり方を変えたり改善をするべきかについては、答えはイエスだ」
「ピレリが特定のチームを助けようとしているとは思わないが、彼らはF1にとって最適な製品(タイヤ)を提供するべきだと思う。そして、今季のような状況に陥らないために、最善のプロセスが何かを理解する必要がある」
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