VQ35DEパワーチューニングの到達点か!?
異端すぎるビッグシングルターボ仕様!
「オーバー800馬力の流麗なZ33、現る」VQ35DE改ターボ仕様で830馬力を叩き出すモンスター!
ガレージマックがHKS GTスーパーチャージャー(S/C)仕様のZ33で、富士スピードウェイのタイムアタックを始めたのは今から約8年前。徐々に進化を続け、最終的には580psを発揮するGTS8555スーパーチャージャー仕様にまでステップアップ。タイムは1分48秒台(最高速255km/h)まで詰めたが、ライバル勢に比べると少し物足りない記録だったのも事実だ。
1番のボトルネックとなっていたのはS/Cそのものだった。S/Cは500ps以下で使うのであれば極めて高いコストパフォーマンスを発揮するものの、VQエンジンベースで500psを超える仕様には構造的に向いていない。パワーを狙えば狙うほど、ベルト駆動によるロス馬力が増えていくからだ。
そうした理由から、絶対的パワーを容易に生み出せるターボチューンという方向性に計画はシフトしていったのである。
「S/Cとターボでは、過給機の取り回しやパイピングが全く違いますし、ハイパワー化に耐えうるエンジン本体を作らなければなりません。エンジンに関しては、イチから作り直したと言ってもいいでしょうね」とは、ガレージマックの宮川さん。
注目のVQ35DEエンジンは、3.5Lという排気量は変えることなく、腰下にダートン製の強化スリーブを特殊な方法で組み込んだ上、CPピストンやBCコンロッド等でハイブーストを許容できる強靭な心臓部を作り上げた。
選択したタービンは大型のGTX8582R(取材時はボルグワーナーEFR9180)。また、ターボの位置とエキマニの取り回しなどから、サクションパイプはレイアウトを運転席側に変更されている。
熱対策も徹底。インタークーラーはHKSのS15用を加工装着している。ラジエターはDRL製だが、これが驚くほど効果的だったという。ラジエターとインタークーラーをVマウント化しなくても、サーキット走行を可能にしてくれるくらい水温が安定するようになったという優れものだ。
また使用する燃料はアルコール系とするため、リターンパイプを新設した上で専用のフューエルラインを構築している。インジェクターは1000ccだ。
エンジン制御は、当初ハルテックのプラチナプロプラグインで進めていたが、途中から純正ECUチューン+F-CON Vプロに変更された。
室内はクロスタイプのサイドバーを持つ13点式のフル溶接ロールケージが覆いつくす。その一部はリヤメンバーとも溶接され、ダイレクトなハンドリングを実現している。ミッションはHKSの6速シーケンシャルだ。
一方の戦闘的なエクステリアは、全てガレージマックの製品で武装。取材時のホイールはエンケイのRS05RR、タイヤには前後295/35-18のアドバンA050をセットしていた。
この仕様でセッティングを煮詰めた結果、最高出力は830ps/125kgmに到達。S/Cの時が500psを少し超えるくらいだったので、アップ幅はなんと約300ps。「目標としては富士のエンドで最高速280km/h以上、タイムは1分45秒台を狙って行きたいですね」と笑う宮川さんの表情からは、確かな自信が見て取れた。
●取材協力:ガレージマック 長野県長野市青木島町青木島乙276 TEL:026-254-7333
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