現在位置: carview! > ニュース > スポーツ > スパ24時間:GT3最高峰の戦いに挑む4人の日本人ドライバーに意気込みを聞く

ここから本文です

スパ24時間:GT3最高峰の戦いに挑む4人の日本人ドライバーに意気込みを聞く

掲載 更新
スパ24時間:GT3最高峰の戦いに挑む4人の日本人ドライバーに意気込みを聞く

 いよいよ7月25日から本格的な走行がスタートする、インターコンチネンタルGTチャレンジ/ブランパンGTシリーズのトタル・スパ24時間。72台ものGT3カーが集まる、まさに世界一決定戦と言える戦いだが、このレースに参戦する4人の日本人ドライバーに、週末を前にした意気込みを語ってもらった。

 世界三大24時間レースのひとつにも数えられるトタル・スパ24時間は、近年はインターコンチネンタルGTチャレンジ/ブランパンGTシリーズの一戦も数えられ、GT3カーをリリースする自動車メーカーが全力を傾け挑んでくる。レースは超ハイレベルと言えるだろう。

スパ24時間:グッドスマイル安藝社長、ブラックファルコンとのコラボカラーに「考えられないレベルのすごいこと」

 そんなスパ24時間には、今季日本人ドライバーが4名参戦する。まずプロクラスの00号車グッドスマイル・レーシング&タイプ・ムーン・レーシングでは、谷口信輝/片岡龍也のふたりがアダム・クリストドウロウとともにメルセデスAMG GT3をドライブする。今回チームは、ドイツの名門ブラックファルコンと組んでの参戦で、体制としては申し分ない。また、今回はチームの3台ともジャパニーズ・ポップカルチャーを描いたマシンでの参戦とあり、7月24日に行われたパレードでは、多くの現地ファンの視線を集めていた。

 そして、KCMGから35号車ニッサンGT-RニスモGT3で参戦するのは、松田次生と千代勝正というふたり。彼らはジョシュ・バードンと組んでの参戦だ。ブランパンGTシリーズの王者経験もある千代は4回目、次生は初のスパ24時間参戦となる。

 今の日本のレースにおけるレベルの高さは世界が認めるところではあるが、彼らはスパ、そしてインターコンチネンタルGTチャレンジの厳しさを身をもって知っている。ありがちな「優勝を目指します」というセリフはなかなか聞こえてこなかったが、それぞれの思惑がよく分かる意気込みを聞くことができた。

谷口信輝(#00 グッドスマイル・レーシング&タイプ・ムーン・レーシング/メルセデスAMG GT3)
「今回は2017年以来二度目のチャレンジになります。知っている方は知っていると思いますが、前回は惨敗(苦笑)。惨敗というふた文字では足りないくらいの、グダグダな初参戦でした。二度目のチャレンジとなりますが、前回の教訓を活かしつつ、今回はちゃんと『スパ24時間』をやりたいと思っています」

「ここはヨーロッパのGT3を出している自動車メーカーが、本気で優勝を目指しているレース。ニュルブルクリンクとも違って、ここはGT3のまさに世界一決定戦。GT3の部門を任されているメーカーの担当からすれば、ここがいちばん勝ちたいそうです。そこに我々がチャレンジさせてもらいますが、前回出たときはレベルの高さを目の当たりにしました」

「日本のレースに比べると、いろいろなものがカッコいい。クルマもそうだけど、それ以外にも全チームがレースに向かう姿勢や体制、ピットの中もトレーラーも、ケータリングやホスピタリティも日本よりカッコいい。そこに参加させてもらっていることが僕としては光栄で、良い経験をさせてもらっています。……という発言が出ること自体僕が雰囲気に飲まれちゃってるんだけど(笑)」

「『我々が本場のヤツらをやっつけてやるぞ』というのもおこがましいくらいですけど、今回ブラックファルコンという、こちらの力があるチームと組むことができる。先日テストをしただけですが、情報量、データ量、チームの体制とも素晴らしいと思います。できればここでたくさん学びたいし、得られるものを得て、日本のレースに活かしたいと思います」

「どちらかというと、今回の意気込みは『24時間無事に走りきる』ことです。そしてできれば、『そこそこいいところにいったね』と言われるような結果を残したいのが本心。きちんと走りきって、ブラックファルコンや本場のチームから、たくさんのことを得たいと思っています。それに、今回はアダム(クリストドウロウ)という外国人ドライバーと組むので、彼からもいろいろ得たいですね。裏ターゲットは『何かを得て帰る』です(笑)」

片岡龍也(#00 グッドスマイル・レーシング&タイプ・ムーン・レーシング/メルセデスAMG GT3)
「二度目のチャレンジとなりますが、初年度にいろいろと抱えていた課題を大きく変えて挑む今回の挑戦となります。ひとつの目標としては、きちんとチェッカーを受けるということがありますが、このチーム体制でやる以上は、うまくレースを進めさえすれば、チャンスはあるのかな、と思っています」

「もちろん欲を出せば表彰台に乗りたいとは思いますが、実際に『じゃあ誰が強そうかな?』と数えていくと、両手では足りないくらい強いチームがいる。ただ、2年前に参戦して思ったのは、完走率が35~40%くらいなんですよね。なので、走りきりさえすればチャンスはあると思います」

「段階的な目標として、まずはチェッカーを受けること。初めての挑戦は12時間を迎えられずに終わったので、まずは『スパ24時間に参加した』という資格を手に入れたいです(苦笑)。そして世界と肩を並べて戦えたという自信も持って帰りたい。ベストを尽くしたいですね」

松田次生(#35 KCMG/ニッサンGT-RニスモGT3)
「初めてのスパ24時間参戦になりますが、とにかく毎年激しいレースになっているのを動画で観ています。そう簡単ではないレースだと思いますが、ニュルブルクリンク24時間でもしっかり完走してシングルフィニッシュを果たすことができたので、最終的にクルマをチェッカーまでもっていった上で、最終的にどこまでいけるのかを見極めたいです。まずはミスをしないように走りたいですね」

「テストデーでは、スパ・フランコルシャンを初めて走りましたが、オールドコースなので攻めていて面白いです。オー・ルージュはもちろん、ブランシモンなども速度が高く、攻め甲斐があります。F1がこんなところを走っているんだな……と感じます(笑)。特にオー・ルージュは、予選では全開でいくかどうか……というところで、決まっていればいけるという感じです。今までに感じたことがないGも感じられますし、面白いですね」

千代勝正(#35 KCMG/ニッサンGT-RニスモGT3)
「スパ24時間は4回目の挑戦になります。このレースの難しさを知っていますし、ニッサンGT-RニスモGT3にとっては毎年厳しい戦いになるコースです。今のスパ24時間のレベルの高さを考えると、トップ10に入れたらものすごいことだと思いますし、快挙に近いと思います」

「でもそんなレースでも表彰台に立ちたいし、優勝を目指して頑張りたいと思っています。自分のベストを尽くして頑張りたいですね」

こんな記事も読まれています

エイドリアン・ニューウェイがレッドブルF1離脱を決断との報道。ホーナー騒動が一因か。チームは2025年末までの契約を強調
エイドリアン・ニューウェイがレッドブルF1離脱を決断との報道。ホーナー騒動が一因か。チームは2025年末までの契約を強調
AUTOSPORT web
ホンダの赤い「新型プレリュード」初公開! “2ドアクーペ”実車展示で反響スゴい!? 25年登場!? 車名復活で米国でも注目
ホンダの赤い「新型プレリュード」初公開! “2ドアクーペ”実車展示で反響スゴい!? 25年登場!? 車名復活で米国でも注目
くるまのニュース
スズキ「GSX-8R」の仕立ては想像超え!! 親しみやすく扱いやすいマルチなポーツバイクだった
スズキ「GSX-8R」の仕立ては想像超え!! 親しみやすく扱いやすいマルチなポーツバイクだった
バイクのニュース
ランドローバー ディスカバリースポーツ、エントリーグレードを追加…2025年モデルの受注開始
ランドローバー ディスカバリースポーツ、エントリーグレードを追加…2025年モデルの受注開始
レスポンス
デカすぎ……レクサスLMは48インチのディスプレイ採用!! もう「高級車=セダン」は時代遅れ? 高額なミニバンやSUVが登場するワケ
デカすぎ……レクサスLMは48インチのディスプレイ採用!! もう「高級車=セダン」は時代遅れ? 高額なミニバンやSUVが登場するワケ
ベストカーWeb
トヨタ「GRヤリス」のマイナーチェンジはフルモデルチェンジに等しい! 初期型ユーザーは買い替えのご準備を
トヨタ「GRヤリス」のマイナーチェンジはフルモデルチェンジに等しい! 初期型ユーザーは買い替えのご準備を
Auto Messe Web
マットモーターサイクルズのニューモデルDRK-01(250/125)受注開始!同社初の水冷エンジン搭載車は6月下旬発売予定
マットモーターサイクルズのニューモデルDRK-01(250/125)受注開始!同社初の水冷エンジン搭載車は6月下旬発売予定
モーサイ
「コイツ、実はクルマです…」馬って公道OKなの!?高速道路は?
「コイツ、実はクルマです…」馬って公道OKなの!?高速道路は?
月刊自家用車WEB
テスラのすべてのモデルが新価格に! Model 3 RWDやModel Y RWDがこんなに安く!
テスラのすべてのモデルが新価格に! Model 3 RWDやModel Y RWDがこんなに安く!
月刊自家用車WEB
テスラ、モデル3に価格改定とスポーツ走行まで楽しめる”パフォーマンスモデル”を追加
テスラ、モデル3に価格改定とスポーツ走行まで楽しめる”パフォーマンスモデル”を追加
月刊自家用車WEB
渋滞対策の最終兵器! 『渋滞情報マップby NAVITIME』ならリアルタイムで渋滞回避をサポート
渋滞対策の最終兵器! 『渋滞情報マップby NAVITIME』ならリアルタイムで渋滞回避をサポート
月刊自家用車WEB
【ドライブグルメ 番外編】2024年、一番うまい「ハイウェイめし」は何? NEXCO東日本「ハイウェイめし甲子園」入賞グルメ表彰式レポート
【ドライブグルメ 番外編】2024年、一番うまい「ハイウェイめし」は何? NEXCO東日本「ハイウェイめし甲子園」入賞グルメ表彰式レポート
Webモーターマガジン
アウディ 150kW急速充電設備の「チャージングハブ」を東京千代田区紀尾井町にオープン
アウディ 150kW急速充電設備の「チャージングハブ」を東京千代田区紀尾井町にオープン
Auto Prove
日産「最後のGT-R」発売へ “R35型” 17年の歴史に幕… 再び消える「GT-R」はまだ「新車購入」できるのか
日産「最後のGT-R」発売へ “R35型” 17年の歴史に幕… 再び消える「GT-R」はまだ「新車購入」できるのか
くるまのニュース
F1ドメニカリCEO、スプリント開催をさらに増やしたい意向。ドライバーも新フォーマットには好評価も、それとこれとは別?「やりすぎは良くない」
F1ドメニカリCEO、スプリント開催をさらに増やしたい意向。ドライバーも新フォーマットには好評価も、それとこれとは別?「やりすぎは良くない」
motorsport.com 日本版
アルファロメオ『ステルヴィオ』後継モデルは、大容量バッテリー搭載で航続700km実現か
アルファロメオ『ステルヴィオ』後継モデルは、大容量バッテリー搭載で航続700km実現か
レスポンス
JLR レンジローバーイヴォークの25MY受注開始。PHEVモデルは大幅なプライスダウンしCO2削減を促進
JLR レンジローバーイヴォークの25MY受注開始。PHEVモデルは大幅なプライスダウンしCO2削減を促進
Auto Prove
つくづく「クルマはコミュニケーションツールだな」という話
つくづく「クルマはコミュニケーションツールだな」という話
旧車王

みんなのコメント

この記事にはまだコメントがありません。
この記事に対するあなたの意見や感想を投稿しませんか?

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離(km)

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村