雨の中で行われた2019スーパーフォーミュラ第4戦富士。TEAM MUGENの15号車をドライブしたパトリシオ・オワードの働きぶりを、チームを指揮する中野信治監督は高く評価した。
第3戦SUGOを終えて、TEAM MUGENはドライバー変更を発表。ここまで成績不振が続いていたダニエル・ティクトゥムに代わり、第4戦からメキシコ出身で20歳のオワードを起用した。
■ オワード、SFデビュー戦は14位「大変だったけど、良い経験になった」
オワードは昨年インディライツでチャンピオンを獲得するなどアメリカ大陸を中心に実績を残してきたドライバーであり、今年の5月からはレッドブル・ジュニアプログラムの一員となるなど、将来が有望視されるドライバーのひとり。しかし今回のスーパーフォーミュラ参戦は事前のテストもなく、日本に来るのも初めてという状況……まさに“ぶっつけ本番”のレースウィークとなったが、雨の決勝レースでミスのない走りを見せ、14位完走を果たした。
ポイント獲得には及ばなかったが、中野監督は今後につながる“意味のある”結果だったと語った。
「彼にとっては難しいコンディションだったと思います。ダウンフォースが少ないサーキットでレインタイヤを履くとなると、さらに難しくなります。そういう状況の中でもミスなく、最後までクルマを壊さずにチェッカーまで運んでくれました」
「(このレース内容と結果は)彼にとっても意味があったと思うし、チームにとってもデータをたくさん得ることができて、とても意味がありました。この先に繋がる結果になったのではないかなと思います」
オワードは初日の専有走行こそ20番手に終わったが、土曜日朝にドライコンディションで行われたフリー走行では、ホンダ/M-TECエンジン搭載車の中で最上位となる8番手タイムをマークした。
さらに各セッション終了後のミーティングはもちろん、オンボード映像を何度も見直すなど、結果を出すために非常に貪欲になっていたのが印象的だった。
中野監督もオワードと過ごしたレースウィークを振り返り、“非常に学習能力の高いドライバー”という第一印象を持ったようだ。
「彼にとっては初めてのマシンで、初めてのタイヤだったので『こういうアプローチの仕方をした方がいいんじゃないか?』ということは、レースウィークを通して僕たちも話していました。ただ、それを自分のモノにできるかどうかは本人次第です。ダン(ダニエル・ティクトゥム)の時も同じアプローチでやってきましたが、彼(オワード)に関しては特に吸収するスピードが速かったです」
「ドライ路面でもけっこう早いタイミングで良いタイムが出せるようになっていました。ウエットの予選でスピンをしてしまって、決勝は本当にぶっつけ本番みたいになってしまいましたが、その中でも着実にラップタイムを上げてくれていました。そういった部分では学習能力の高さというのを見て取ることができたので、ちょっと安心しました」
また4位入賞を果たした野尻智紀についても、中野監督は高く評価。さらに上の順位を目指すべく、チームとしてもさらなるパフォーマンス向上が課題だと語った。
「野尻より前のグループが速くて、ちょっと厳しかったですが、途中後ろからペースの良いクルマが来ている中で、最後までミスなく集中力を切らさずに抑えきってくれたので、非常に価値のある4位だったと思います」
「今回はウエットという状況でしたが、そこに関して(自分たちのポテンシャルを)知ることができたのは大きかったと思います。表彰台を狙うにはあと少しマシンのポテンシャルも上げていかなければいけません。そこは我々チーム側がクルマをもっと良くしていかなければいけないという課題が見えたので、また頑張っていきたいなと思います」
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