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「今のF1はカートよりも疲れない」グロージャン、“給油の復活”を望む

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「今のF1はカートよりも疲れない」グロージャン、“給油の復活”を望む

 メルセデスのルイス・ハミルトンは今シーズン、現在のF1は体力的に厳しくないモノであり、より肉体的に厳しいスポーツになることを望んでいると主張している。

 ハミルトンの見解を、他のドライバーはどう捉えているのか。ドライバーがよりプッシュできるようにF1のルールを変えていくことを支持しているGPDA(グランプリ・ドライバーズ・アソシエーション)のディレクターでもある、ロマン・グロージャン(ハース)に訪ねた所、彼は次のように語った。

■ 今のF1は体力的に厳しくない? ハミルトン「だから18歳でもデビューできる」

「友人と125ccのカートをしに行ったんだけど、F1でレースをしているときよりも疲れたよ」

「それはなぜかって? 常にプッシュしていて、余裕がないからだ。それから最も重要なのは、F1では常にタイヤを管理しているという点だ」

「バルセロナでは、マシンが持つ能力の40%か50%で運転しているように感じられた。そして、それは決して大変な事じゃないんだ」

「これが予選だったなら、毎周激しくプッシュしていただろうし、最後には完全に疲れ切っているだろうね」

「それから給油があったなら、より疲れることになると思う。リフトアンドコースト(アクセルをオフし、惰性でマシンを走らせること)で燃料とタイヤを節約しなければならない時、どうやったら身体に厳しく、集中力を保つのが難しくなるんだ?」

 ハミルトンは“よりF1を身体的に厳しいものにすべきだ”と主張していたが、メルセデスのチーム代表を務めるトト・ウルフはその方策として、パワーステアリングを外してしまうことを提案している。

 一方でグロージャンは、ドライバーが必要だと考えるモノについて、何度も要望してきたと語った。

「パワーステアリングを外したとすると、僕らはステアリングを切れないと思う。だから、それはあまり変わらないだろう」

「必要としているのは、よりプッシュできるようにすることだ。給油を復活させれば、最初に100kgもの重い燃料をマシンに積むことはない」

「毎スティントごとに(搭載する燃料を)30kgにすれば、2、3秒は速くなる。少なくともより疲れることになるだろう」

 グロージャンはF1の問題点を解決する“魔法”は無いと認めつつ、たとえ否決されるにしろ、ドライバーが提案を行うことの重要性を説いた。

「多くの分野で改善できる余地があることを、僕らみんなが気がついている。だけど、僕らが何も変えて行かなかったら、言うまでもないが変化は無いんだ」

「恐らく、僕が言っていることはバカなこともあるだろうし、難しい問題の一部を完全に見逃していることもあるだろう。僕が“アレをするべきだ!”と言っているときは、多分それを何故すべきではないかの理由なんて忘れているかもしれない」

「だけど、少なくともアイデアは発信している。それらは100%間違っているかもしれないし、見込みのないことかもしれない。だけど僕は試そうとしているんだ」

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