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スポーツ 2019.3.10

【MotoGPコラム】ナイトレースは危険? ライダーたちが開催時間の前倒しを要求。その事情とは

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 2019年開幕戦カタールGPのMotoGPクラス決勝レースは、現地時間3月10日午後8時にスタートする。このスタート時刻が今、選手たちの間で少し波紋を呼んでいる。

 2004年にスタートしたカタールGPは、2008年以降ナイトレースとして行われることが通例になっている。開催最初の数年は他のレースと同様に日中のイベントとして10月頃に行われていたが、苛酷な暑さへの対策として時期を3月へ繰り上げ、さらに2008年からはグランプリ史上初のナイトレースとして行なわれるようになった、という経緯がある。

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 ただし、砂漠気候の特徴として、日中は熱風が吹き付ける酷暑でも、日没後は一気に温度が下がり、昼間の乾燥が嘘のように湿度が高くなる。この極端なコンディション変化が、選手たちの懸念材料となっているのだ。

 参考までに過去のMotoGPクラス決勝レース時刻は以下のとおりだ。

2008年:23時(気温18℃、路面温度19℃、湿度58%)
2009年:21時(気温22℃、路面温度26℃、湿度79%)(※)
2010年:23時(気温24℃、路面温度26℃、湿度30%)
2011年:22時(気温19℃、路面温度20℃、湿度31%)
2012年:22時(気温24℃、路面温度23℃、湿度53%)
2013年:22時(気温21℃、路面温度23℃、湿度66%)
2014年:22時(気温20℃、路面温度18℃、湿度60%)
2015年:21時(気温22℃、路面温度28℃、湿度83%)
2016年:21時(気温21℃、路面温度23℃、湿度71%)
2017年:21時45分(気温21℃、路面温度22℃、湿度96%)(※※)
2018年:19時(気温21℃、路面温度23℃、湿度46%)
(※:日曜夜の激しい降雨により、決勝レースを翌月曜日に繰り延べ)
(※※:降雨のため決勝スタート時刻遅延)

 これらの数字を見るかぎり、温度条件については開始時間の如何にかかわらず、さほど大差がないようにも見える。ただし、少なくとも湿度はスタート時刻が早いほど有意に低いことも見て取れる。つまり、レース開始時間が早いほど、路面の結露や湿度上昇といったコンディション変化に起因する転倒の危険性もそれだけ少なくなる、ということだ。

 レースウィークに先立つ3日間のテストでも、コンディション変化の分水嶺を20時~21時頃と判断して夜の深い時間には走行を控えるケースも、少なからず見られたようだ。

 このコンディション変化について中上貴晶(LCR Honda IDEMITSU)は以下のように話している。

「レース開始時刻の20時からレース終盤の20時半だと、コンディションは変わりますね。特にフロントタイヤの感触が違ってくるので、レース終盤まで全神経を使わないとフロントがあっという間に切れてしまうので、要注意だと思います。実際に、テストではそれが原因で転倒しましたから(笑)」

 そのため、20時というレースのスタート時刻を、昨年同様の19時へ繰り上げてほしいという声が選手たちの間からあがり、金曜走行後のセーフティコミッションでも議題に取り上げられた。

 このセーフティコミッションについて、マルク・マルケス(Repsol Honda Team)は「ほとんど全員が19時(のスタート時刻)を希望していた。今日は20時でもコンディションがよかったけれども、日曜はどうなるかわからない。だから、ほとんど全員が(コンディションが安定している)19時がいいと思っているんだ」と説明した。

 チームメイトのホルヘ・ロレンソは、今年の決勝レースも19時に繰り上げられる可能性を期待していたようで、セーフティコミッションの結論に対して「残念だったね」とコメントした。

「テレビ等の事情もあるから、今さら時間を変えるのは難しいんだろう。でも、セーフティコミッションではほとんど全選手が19時案に賛成していた。湿度も低いし、温度も穏やかだからね。今日は幸運にもグリップが良かったけど、テストではとても滑りやすかったし、昨日みたいな天気だったら、18時でも寒いからね」

 また、アンドレア・ドヴィツィオーゾ(Mission Winnow Ducati)は、いかにもこの人らしく冷静に状況を分析した。

「2日後がレースという状態で、今いろいろと変更するのは事実上不可能だと思う。我々からもそれなりに要求をしたけれども、今の状況もまた我々は理解をしないといけないと思う。本当に何かを変えたいなら、時宜に応じて話し合っていく必要があるだろうね。コンディションは日々変化するし、湿度も変わる。今日はパーフェクトだったけど、明日は悪いかもしれない。風の影響もあるかもしれない。19時にレースをすると、湿度についてはたしかに条件がよくなるだろうけど、風は時間が経てばたつほど収まってくる。だから、(どちらが良いかという判断は)難しいところだね」

 結論としては、今年の決勝レースは従来どおりに20時で行われるが、来年のカタールGPは、MotoGPの決勝レースが2018年同様に19時スタートへと繰り上げられる可能性が大きい。そうなると、Moto3クラスの決勝は今年の17時から16時へ繰り上げになる。また、Moto2クラスは18時20分から17時20分という、じつに微妙な薄暮の時間帯にレースが行われることになりそうだ。

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(motorsport.com 日本版 西村 章)

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