アメリカGPでは、リヤタイヤの温度管理に苦労し、ブリスターを発生させることになってしまったメルセデス。その取材を進めていく中で、チームはこのアメリカGPに向けて、リヤホイールのデザインに微調整を行ってきたことが分かった。
メルセデスがベルギーGPに投入してきた新型のリヤホイール。リムには数多くの突起が並び、スポークのホイール中心側には開口部が設けられた複雑な形状のモノである。
メルセデス、シンガポール躍進の”ヒミツ”はリヤホイール内部にあり!?
このホイールのデザインにより、メルセデスはリヤタイヤのオーバーヒートを避けることができるようになったとも言われており、シーズン後半戦での同チームの躍進を手助けする一因になっているとも考えられている。
しかしこのデザインについてフェラーリが疑問視。アメリカGPを前に、FIAに対してルールの明確化を求めた。
2012年、レッドブルは気流を整えるための開口部が取り付けられたホイールハブを採用。しかしこれは、可動空力パーツに当たるとして、使用が禁じられるということがあった。フェラーリは今回メルセデスが使用しているホイールが、2012年のレッドブルの事例とどう違うのか、その理由を明らかにするよう求めたのだ。
FIAはフェラーリの求めに応じて、メルセデスのホイールを調査。その結果、同チームのホイールは合法であると結論付け、フェラーリとメルセデスにその旨を通知した。
しかしある情報筋によれば、フェラーリはFIAの説明に不満を持ち、その解釈に疑問を呈したという。
そのためフェラーリは、アメリカGPのレース後に公式に抗議を提出し、問題を表面化させることを目論んでいたという。これについてFIAはメルセデスに対し、そのホイールの設計には疑問点が指摘されており、フェラーリの訴え次第によっては、問題になる可能性があると助言したのだという。
メルセデスにとって最も安全な選択肢は、問題点が指摘された箇所がすでに解決していることを確認できるよう、ホイールリムを変更することだったようだ。
FIAは、メルセデスのホイールは合法であるというスタンスに立っている。しかしイベントで抗議が提出された場合、FIAの意見はアドバイスに過ぎず、最終決定はスチュワードに任せられるということになる。
この微調整が、アメリカGPでのメルセデスのパフォーマンスにどれほどの影響を与えたのかは分からない。しかしルイス・ハミルトンは、タイヤをマネジメントするにあたって、いくつかの予期せぬ要因があったことを示唆した。
「僕らは、クルマにとって理想的ではないいくつかのことによって、2ストップのレースをせざる得なかった」
「レースでそれが起こるかどうかは分からなかった。もしその問題がなければ、タイヤの使い方は大きな問題にはならなかっただろう」
前述の通り、FIAはメルセデスのホイールのデザインについて合法だと判断していた。そのためメルセデスはメキシコGPに先立ち、さらなる明確化を求める可能性が高い。
なおハミルトンは、今週末のメキシコGPで5ポイントを獲得できれば、他者の順位に関係なく、2018年のドライバーズタイトルを決めることになる。
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