現在位置: carview! > ニュース > スポーツ > WEC富士用に設置されたコースサイドバンプ破損で、出鼻を挫く長い赤旗中断。バンプ設置の背景と破損原因

ここから本文です

WEC富士用に設置されたコースサイドバンプ破損で、出鼻を挫く長い赤旗中断。バンプ設置の背景と破損原因

掲載 更新
WEC富士用に設置されたコースサイドバンプ破損で、出鼻を挫く長い赤旗中断。バンプ設置の背景と破損原因

 10月12日の金曜日から走行が始まったWEC、世界耐久選手権第4戦富士6時間耐久レース。フェルナンド・アロンソやジェンソン・バトンの参戦で盛り上がりを見せるWEC富士だったが、初日の金曜日はコースサイドバンプが破損するというトラブルが発生してしまい、なんとも、もやもやしたスタートとなってしまった。

 金曜に行われる2回のフリー走行で午前、そして午後と両方のセッションで長い時間、赤旗中断となってしまった。赤旗の原因は縁石外に設けられたイエローのコースサイドバンプのアクシデント。

WEC富士:アロンソのアタックで8号車が抜け出す。縁石のバンプトラブルが続いたFP2もトヨタ1-2

 設置されたバンプは一部では高さが10cm程度と高めの箇所もあり、そのバンプを通過した車両のフロアを損傷する可能性とともに、設置されたバンプ自体が浮いて動く、そして破損してしまうという問題が発生してしまったのだ。その修復のために午前のセッションで45分間の中止を余儀なくされ、午後のセッションも2度赤旗が提示され、合わせて48分程度中断する事態となってしまった。

 今回、コースサイドバンプが設置された場所は、ヘアピンのイン側、ダンロップコーナー出口のイン側、そして13コーナーのアウト側、最終コーナーのイン側、アウト側など多数あったが、そのなかでも一番問題となったのは13コーナーのサイドバンプ。13コーナーのアウト側はブラインドになっており、マシンも旋回速度を高めのままコーナリングをするため縁石外側に膨らみやすい。午後のセッションでは3つある最初のひとつ目のコースサイドバンプが乗り上げたマシンの衝撃によって激しく破損し、約半分が飛び散ってしまったことで事態が大きくなってしまった。

 富士スピードウェイによると、そもそもこのコースサイドバンプの設置理由はFIAからの指示だったという。もともと富士スピードウェイは安全性を高めるためにランオフエリアを広くとっているが、FIA側の見解としては、この広いランオフエリアを利用する形で、コースをはみ出たマシンがそのまま減速せずにコースに復帰してしまうケースが見られため、安全性を保つ点と四輪脱輪を防ぐためにコースサイドバンプの設置を求めてきたという。

 富士スピードウェイとしても、昨年までは人工芝を設置するなどして独自に対応してきたが、今年の開催からFIAからの推奨を受けて縁石の外側に柔らかめのアスファルトを敷き、その上にイエローのコースサイドバンプを設置。しかし、その設置過程において、FIAからは設置するバンプのサイズ、素材、高さや設置方法などについて推奨のみで指示はなかったという。

 午後2度目の赤旗中断では、問題となったコーナーサイドバンプを電動ノコギリを使用するなど火花を散らながら緊急撤去。モニターで確認できた範囲では、13コーナーに設置されていた3つのコースサイドバンプはすべて撤去され、その後、セッションが再開されることになった。

 結局、午後のセッション2回目の赤旗は中断時間は約40分間となり、残り29分でセッションが再開。奇しくもLMPマシンのパワーと衝撃を、コーナーサイドバンプの破損という形で証明することとなってしまったが、13コーナー以外のコースサイドバンプの明日以降については今の段階ではまだわからないままだ。

関連タグ

こんな記事も読まれています

「最も多い」&「最も反則金が高い」交通違反って何? “スピード違反”抑えて「めちゃ捕まってる違反」は!? 反則金3万円超えの違反にも注目
「最も多い」&「最も反則金が高い」交通違反って何? “スピード違反”抑えて「めちゃ捕まってる違反」は!? 反則金3万円超えの違反にも注目
くるまのニュース
ホンダの新型SUV『WR-V』、EveryGoでカーシェア開始
ホンダの新型SUV『WR-V』、EveryGoでカーシェア開始
レスポンス
ピンクに玉虫色! キウイにマンゴーってマジか! 自由過ぎて衝撃のクルマの純正ボディカラーたち
ピンクに玉虫色! キウイにマンゴーってマジか! 自由過ぎて衝撃のクルマの純正ボディカラーたち
WEB CARTOP
新しいマツダのセダン、EZ-6登場!──GQ新着カー
新しいマツダのセダン、EZ-6登場!──GQ新着カー
GQ JAPAN
【MotoGP】マルケス、ドゥカティへの適応を”完了”「あとは細かい部分に取り組んでいくだけ」
【MotoGP】マルケス、ドゥカティへの適応を”完了”「あとは細かい部分に取り組んでいくだけ」
motorsport.com 日本版
ホンダ新型「“クーペ風“SUV」初公開! 未来的&光り輝く「新生ホンダマーク」採用!? 流麗ボディの「Ye P7」北京に登場
ホンダ新型「“クーペ風“SUV」初公開! 未来的&光り輝く「新生ホンダマーク」採用!? 流麗ボディの「Ye P7」北京に登場
くるまのニュース
不動車のホンダ「ベンリイC92」をエンジンのプロがレストア!いよいよ外装のモディファイを開始します【vol.11】
不動車のホンダ「ベンリイC92」をエンジンのプロがレストア!いよいよ外装のモディファイを開始します【vol.11】
バイクのニュース
【MotoGP】バニャイヤ、スペインGP初日にラップレコード更新も”テスト”な1日「色々試せて、とてもハッピー」
【MotoGP】バニャイヤ、スペインGP初日にラップレコード更新も”テスト”な1日「色々試せて、とてもハッピー」
motorsport.com 日本版
ディフェンダー 最強モデル「OCTA」、V8ツインターボ搭載…7月発表へ
ディフェンダー 最強モデル「OCTA」、V8ツインターボ搭載…7月発表へ
レスポンス
今年のレクサスSUVに注目!!  ランクル250ベースの[レクサスGX]登場!! 今年買えるレクサスSUV7選
今年のレクサスSUVに注目!!  ランクル250ベースの[レクサスGX]登場!! 今年買えるレクサスSUV7選
ベストカーWeb
6速MTあり! 全長5.4m超のトヨタ新型「タフすぎ車」発表! パワフルなハイブリッド搭載した「新型タコマ」約610万円から米で発売
6速MTあり! 全長5.4m超のトヨタ新型「タフすぎ車」発表! パワフルなハイブリッド搭載した「新型タコマ」約610万円から米で発売
くるまのニュース
JR中央本線の上空 一夜にして橋が出現! 名古屋‐中津川の国道19号バイパス「瑞浪恵那道路」
JR中央本線の上空 一夜にして橋が出現! 名古屋‐中津川の国道19号バイパス「瑞浪恵那道路」
乗りものニュース
ニューウェイがレッドブルを離れても、ライバルの獲得は2027年までお預け? 契約に不履行条項が存在か
ニューウェイがレッドブルを離れても、ライバルの獲得は2027年までお預け? 契約に不履行条項が存在か
motorsport.com 日本版
歩行者でも道交法違反になる! マラソンや駅伝の規制中に警察の指示に従わず「コースを横断」は罰則の可能性アリ!!
歩行者でも道交法違反になる! マラソンや駅伝の規制中に警察の指示に従わず「コースを横断」は罰則の可能性アリ!!
WEB CARTOP
電動車ブランドになったヒョンデが、あえて高性能モデル「N」を日本に投入する理由とは?
電動車ブランドになったヒョンデが、あえて高性能モデル「N」を日本に投入する理由とは?
レスポンス
プリウス顔のSUV!!  しかもEVってマジか!!  トヨタ本気のEV攻勢
プリウス顔のSUV!!  しかもEVってマジか!!  トヨタ本気のEV攻勢
ベストカーWeb
日産が新型「エヴォ・コンセプト」世界初公開! めちゃカッコいい「流麗セダン」中国で登場! どんなモデル?
日産が新型「エヴォ・コンセプト」世界初公開! めちゃカッコいい「流麗セダン」中国で登場! どんなモデル?
くるまのニュース
エイドリアン・ニューウェイがレッドブルF1離脱を決断との報道。ホーナー騒動が一因か。チームは2025年末までの契約を強調
エイドリアン・ニューウェイがレッドブルF1離脱を決断との報道。ホーナー騒動が一因か。チームは2025年末までの契約を強調
AUTOSPORT web

みんなのコメント

この記事にはまだコメントがありません。
この記事に対するあなたの意見や感想を投稿しませんか?

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離(km)

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村