2018スーパーGT第6戦SUGOの決勝は、#100 RAYBRIG NSX-GT(山本尚貴/ジェンソン・バトン)がポール・トゥ・ウィンで今季初優勝を果たした。
傘マークがついていた当初の予報が嘘だったかのように晴れた秋空の下、スポーツランドSUGOは気温26度、路面温度37度というコンディションで81周のレースが幕を開けた。
バトン、SUGOでの初レースに特別な思い「あの時の光景は今でも覚えている」|スーパーGT第6戦
まずはポールポジションの#100 RAYBRIG NSX-GT(山本)が好スタートでトップをキープ、後方も大きな混乱なく1周目を終えた。
バトルも少なく静かな幕開けとなったが、5周目に#17 KEIHIN NSX-GT(小暮卓史)がSPアウトコーナーでコースオフ、4番手から7番手までポジションを落とし、6周目には#24 フォーラムエンジニアリング ADVAN GT-R(ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ)にもオーバーテイクを許した。
トップの山本を追いたい2番手の#12 カルソニック IMPUL GT-R(ヤン・マーデンボロー)だが、その背後には#8 ARTA NSX-GTの伊沢拓也がピタリとつけ、9周目にメインストレートでサイド・バイ・サイド。伊沢がこのバトルに競り勝ち、2番手に浮上した。ただマーデンボローも離されずに食い下がり、逆転の隙をうかがった。この間に山本はリードを広げ、10周終了時点で5秒のギャップを築いた。
後方ではコースオフを喫しペースが上がらない小暮を先頭に、13番手の#3 CRAFTSPORTS MOTUL GT-R(本山哲)までが数珠つなぎ状態。この中で#6 WAKO’S 4CR LC500(フェリックス・ローゼンクヴィスト)が#23 MOTUL AUTECH GT-R(松田次生)と本山に捉えられ、13番手に後退した。
19周目、小暮は8番手の#1 KeePer TOM'S LC500(ニック・キャシディ)に追いついたものの、前を塞がれるような形で加速が鈍ってしまい#36 au TOM’S LC500(中嶋一貴)や松田に隙をつかれ、またしてもポジションダウン、11番手となってしまった。
その頃、レインボーコーナーではマーデンボローが伊沢からポジションを取り返し、再び2番手へ浮上。再びトップを狙っての走行となった。すると彼の前には、ペースが悪化しギャップを減らしていた山本の姿が。23周目のメインストレートで山本の背後についたマーデンボローは、あっさりとオーバーテイクを遂行しこれでトップに立った。
スティント後半に向けて他のNSX-GT勢もペースが悪化しているのか、4番手の#16 MOTUL MUGEN NSX-GT(武藤英紀)の背後にも#38 ZENT CERUMO LC500(立川祐路)が迫ったが、こちらはなんとかポジションを守った。
最初にピットに入ったのは#1 KeePer TOM'S LC500。集団に飲み込まれズルズルとポジションを落としており、27周を終えた時点で平川亮に交代した。その翌周には#17 KEIHIN NSX-GT、#6 WAKO’S 4CR LC500、#64 Epson Modulo NSX-GTとペースに苦しんでいたマシンが続々とピットに向かった。この際、6号車が17号車の前に出ることに成功した。
その他、GT500クラスの多くのマシンは30周を超えたあたりで続々とピット作業を行った。周回遅れをうまく処理し、マーデンボローの1秒後方をキープしていた山本も、34周を終えたところでピットへ。#100 RAYBRIG NSX-GTをジェンソン・バトンに託すことになった。
対してトップの#12 カルソニック IMPUL GT-Rがピットロードに姿を見せたのは38周を終えた時点。代わった佐々木大樹はなんとかバトンの前でコースに復帰するが、すでにタイヤが暖まっているバトンとのペース差は歴然で、レインボーコーナーでインに飛び込んだバトンがトップに復帰した。
タイヤが暖まった佐々木はバトンの1秒後方まで迫っていたものの、45周目の最終コーナーでオーバーラン。なんとかクラッシュは免れたものの、これでタイムをロスしバトンと約10秒の差がついてしまった。
するとこのコースオフの影響なのか、佐々木は大きくペースダウン。8秒ほどあった3番手の#8 ARTA NSX-GT(野尻智紀)とのギャップをあっという間に吐き出すと、57周目に力なく2番手を明け渡してしまった。同じ周の最終コーナーでは、GT300のマシンをオーバーテイクしようとしたバトンが佐々木と同じくコースオフしたが、幸いこちらもコースに復帰することができ、野尻との差は12秒ほどとなった。
”魔物が棲む”と言われるSUGO。ここまでは大きなクラッシュなどもなくレースが進んでいったが、終盤に入ると雰囲気が一変した。
63周目には、#19 WedsSport ADVAN LC500(国本雄資)が白煙をあげながら走行。どうやらその前にレインボーコーナーで#36 au TOM’S LC500(関口雄飛)と接触しコースオフを喫していたようで、マシン側面からは火を吹いている場面もありピットレーンに入ったところでマシンストップ、これでレースを諦めた。
さらにバトンが68周目に入ったタイミングでGT300クラスの#31 TOYOTA PRIUS apr GT(平手晃平)がSPアウトコーナーで他車と接触し、バリアにクラッシュ。これでセーフティカー出動となり、バトンのリードは一気になくなってしまった。
メインストレートで隊列が整理されると、残り6周からレースが再開。フィニッシュまでの超スプリントレースとなったが、バトンはうまくリスタートを決めトップをキープした。しかしペースでは野尻の方がわずかに優っているようで、徐々に両車が接近。残り4周に入る頃にはほぼテール・トゥ・ノーズ状態となった。
しかしその前の周、4コーナーで#1 KeePer TOM'S LC500の平川がまさかのクラッシュ。該当区間で黄旗が振られたことにより、野尻はオーバーテイクポイントを失うことになってしまった。
結局バトンがそのまま逃げ切り、0.562秒差でトップチェッカー。#100 RAYBRIG NSX-GTにとっては今季初、バトンにとってはスーパーGT初優勝を飾ることになった。
2位は惜しくも優勝に届かなかった#8 ARTA NSX-GT。3位は#12 カルソニック IMPUL GT-Rだった。
これで計61ポイントを積み上げた#100 RAYBRIG NSX-GTがランキングトップに浮上。ランキング2位には#8 ARTA NSX-GTが12ポイント差で続いている。
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