メルセデスのチーム代表を務めるトト・ウルフは、オーストリアGPの決勝レースでVSC(バーチャルセーフティカー)が導入された際に、ルイス・ハミルトンをピットに入れなかったことを戦略ミスだと認め、どうすべきかと難しく考えすぎていたと語った。
決勝レースの13周目、バルテリ・ボッタスのリタイアによりVSCが導入され、この間にハミルトンはステイアウトしたものの、上位勢では彼以外のドライバーがピットストップを行った。
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VSC中にタイヤ交換を行うドライバーは、通常よりも少ないタイムロスでコースに復帰することができる。つまりこれを行わなかったハミルトンにとっては、大損となってしまったのだ。チームはハミルトンに対し、トラック上で8秒分のロスを取り戻さなければならないと伝えたが、終盤ハミルトンは燃圧トラブルによりリタイアとなった。
ウルフはこれについて、VSCが導入された際にハミルトンをピットに入れるのではなく、どうすべきかとあまりに難しく考えすぎたということを認めた。
「我々はこれについて議論していた。あの時私が考えていたのは、(ハミルトンとボッタスが)それぞれトップと2番手を走り、レースをコントロールすることだった。だが突然、片方のマシンが止まってしまった」
「VSCが導入され、次の行動を取るまでに半周あったが、我々は(ピットストップを)行わなかった。これが事実だ。我々はここでレースを失った」
「レースでVSCが導入された段階では、おそらく80%の確率でピットストップを行わなければならなかった。1台のマシンを失った状態で(各チームの)2台のマシンと戦うことになり、この時『もし他のチームが1台しかピットに入らなかった場合はどうなるのか?』ということを考えていた」
「彼(ハミルトン)はキミ(ライコネン/フェラーリ)の後ろでコースに戻った。彼ら(フェラーリ)がキミをマックス(フェルスタッペン/レッドブル)の後ろでコース上に留まらせると考えていたのだ」
「これがあの時の考えだ。気を取られていたとは言わないが、それを考えるのに時間をかけすぎた」
ウルフは今回のオーストリアGPを、キャリアの中でも”最も辛い日”だと述べた。そして彼は、2016年のスペインGPでハミルトンとニコ・ロズベルグが同士討ちにより揃ってオープニングラップでリタイアした時よりも悪い状況だと考えている。
「あれは重要な警鐘だった」
「私にとって、今日はメルセデスでのキャリアにおける最も辛い日だ。(2016年の)バルセロナよりも酷い」
「スタートの前には大勢の人々が私のところへやってきて、『1-2体制で公園を散歩するような状況になるだろう。あなたがたには最速のマシンがあるのだから』と言ってきた」
「これこそ、モーターレーシングがどのように進んでいくのかということだ。非常に残酷な仕打ちにもなり得る。今日は残酷さというものを全て受け止めた」
また彼は、フリー走行よりもはるかに暑いコンディションの中で、上位を走っていたドライバーの多くがタイヤの問題を抱えていたことに驚いたと話した。
ハミルトンも大いにタイヤに苦戦し、レース後半には2回目のピットストップを強いられていた。
「唯一問題が起きなかったのは、フェラーリだけだ。それ以外のドライバーは深刻なブリスターに見舞われた。これは我々が予想していなかったことだ」
「予想よりも(路面温度が)10度高くなっていたと思う。だがブリスターに苦しんでいた全員がアタックをしていたということもある」
「我々は全開で走っていた。全開で走るということは、タイヤの表面がオーバーヒートを起こすということだ。それがブリスターの原因となる」
最後にウルフは、ボッタスとハミルトンのリタイアは、いずれもパワーユニットのアップグレードとは関係ないと主張した。
「我々が見る限り、エンジンの信頼性とは関係ない。ボッタスのステアリングには油圧漏れが起きた。ルイスのマシンでは燃圧が下がったが、これは燃料システムと関係がある」
「現在はここまで理解ができている。このエンジンを投入したことに後悔はない」
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