2018 AUTOBACS SUPER GT Report
Chang SUPER GT RACE
第4戦 チャン・インターナショナル・サーキット
DENSO可夢偉とau関口の限界トップバトル。可夢偉スーパーGT初優勝でレクサスがトップ4独占【GT500決勝】
ZENT CERUMO LC500
#38 立川祐路/石浦宏明
◆7月1日(日) RACE
決勝結果 4位
天候に翻弄され、13番手というまさかのグリッドとなった予選日から一夜明け、SUPER GT第4戦タイは7月1日(日)の決勝日を迎えた。LEXUS TEAM ZENT CERUMOはピットウォーク等のイベントをこなし、現地時間午後0時55分からのサーキットサファリ、午後1時25分からのウォームアップ走行に臨んだ。やや雲は広がっているものの、天候は晴れ。心配されたスコールはなさそうだ。
現地時間午後3時のスタートでZENT CERUMO LC500のステアリングを握ったのは立川祐路。サーキットサファリ、ウォームアップで、前日の公式練習終わりと同様にZENT CERUMO LC500のフィーリングが良好であることを感じ取った立川は、スタートで13番手をキープするも、その後3周目には11番手にポジションを上げる。前日、立川は「オーバーテイクショーをみせたい」と語っていたが、そのとおりの序盤戦を展開していく。
ZENT CERUMO LC500のフィーリングはその後も良く、前の集団を追う立川は、さらに#100 NSX−GTや#17 NSX−GTらをパス。他のレクサスLC500勢とともに決勝ペースは非常に速く、9番手、8番手とジワジワとポジションを上げていく。このままいけば上位進出もありそうで、さらに23周目には#24 GT-Rと#12 GT-Rが接触し、#24 GT-Rがリタイアしたこともあり、6番手まで浮上していった。
チームは36周を終え、好走をみせた立川をピットに呼び戻す。タイヤ交換と給油作業をこなし、石浦宏明を送り出そうとするが、ここでまさかのトラブルが。左フロントタイヤがうまくはまらず、わずかな時間ながらタイムロスしてしまったのだ。一瞬停止した状態のブレーキから火が出たが、これは大事には至らず。きっちりとタイヤを着け終えると、ZENT CERUMO LC500はふたたびコースに戻っていった。
ただタイムロスの影響もあり、石浦の前方には#3 GT-R、#23 GT-R、ポールポジションスタートの#16 NSX−GTらが立ち塞がってしまう。一度は立川が抜いてきた相手ばかりで、チームは無線で石浦にふたたびオーバーテイクするべく指示を出す。これをきっちりこなせるのが石浦の強みで、40周目に#23 GT-Rをかわすと、#3 GT-Rを44周目にオーバーテイク。これで順位を6番手まで戻した。
しかし前を行く#16 NSX−GTは、わずかに石浦の方がペースが良いものの、なかなかつけいるスキをみせない。石浦はしばらく#16 NSX−GTの後方で我慢のレースを強いられてしまうが、レクサス勢がトップ4を固めていくなかで遅れるわけにはいかない。64周目のターン3で石浦はうまくタイミングを合わせて#16 NSX−GTをオーバーテイク! これで5番手に浮上した。
迎えたファイナルラップ、レクサス勢のトップ5独占が間近かと思われたが、首位を争っていた#36 LC500がスローダウンしたため、ZENT CERUMO LC500はさらにひとつポジションを上げ4位でフィニッシュした。
レースにタラレバは禁物だが、もし予選で天候に翻弄されておらず、ピットインでタイムロスがなければ、優勝争いができていた可能性も高い。とはいえ、今回のレースペースの良さはLEXUS TEAM ZENT CERUMOにとって復調の兆しであることは間違いない。LEXUS TEAM ZENT CERUMOは次戦、ホームコースで迎える富士でのレースで、さらなる上位進出を狙っていく。
ドライバー/立川祐路
「レース序盤から何台か抜くことができ、ポジションを上げることができました。僕としては昨日の予選をドライブすることはできませんでしたが、決勝はスタートからペースも良く、予選の順位を取り返し、後半に繋げようと頑張りました。ピット作業ではタイムロスもあり、ふたたび順位を下げることになってしまいましたが、それがなければ表彰台にはいけたと思うので、チームとして完璧なレースができなかったことをしっかり反省したいと思います。次戦は長い距離のレースなので、チームが完璧な仕事をして、ホームコースで勝ちにいきたいと思っています」
ドライバー/石浦宏明
「レース前半の立川選手のスティントではペースも良さそうでしたし、ウォームアップでもペースは良かったので、状況としてはレクサス勢のバトルになると思っていました。ただピット作業でのロスもあったので、僕としては開き直って前を追うことに専念しました。終盤前にいた#16 NSX−GTはストレートが速く、最後はタイミングを合わせて抜くことができたのは良かったですが、そこで上位陣とのタイム差が開いてしまったのは悔しいところです。結果的には4位ですが、戦略で失った秒数、ピット作業で失った秒数を合わせたら表彰台もいけたかもしれません。チームみんながミスの原因をきちんと突き詰めて、ここからさらに気を引き締めていきたいと思います」
浜島裕英監督
「昨日の予選では天候の変化もあり後方グリッドとなってしまいましたが、ドライコンディションでのペースは前日確認したとおりのものになりました。序盤からふたりのドライバーはいい走りをみせてくれたと思いますが、ピット作業でミスがあったのは反省点です。しっかりと原因を解明し、ピット作業が多い次戦までに解決しなければいけないと思います。今回のペースの良さをはじめとした得られたことを活かし、ホームコースの富士ではしっかりと優勝を目指していきます」
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