第4戦 チャン・インターナショナル・サーキット
公式予選 6月30日(土)
第4戦タイ、厳しい条件下で5番手を獲得!
真夏の中で迎えた第4戦。舞台は日本を離れてタイへ。ブリラム県にあるチャン・インターナショナル・サーキットで行われた予選日は、時折強い日差しが照るものの、ほぼ薄曇りの蒸し暑い天気に見舞われた。また、Q1を前に激しい雨が降るなど不安定な状況となった。
最重量ながら予選5番手獲得のRAYBRIG NSX。山本尚貴、バトンが語る『恵みの雨』と決勝
まず、No.100 RAYBRIG NSX-GTは、午前中の公式練習でGT300クラスとの混走となるセッション前半に、山本尚貴選手が1分24秒303のタイムをマーク。一旦トップに立ったが、ジェンソン・バトン選手へと交代した混走時の後半に入ると、タイムアップするライバルが現れ、4番手となった。GT300専有走行を挟み、GT500専有走行になると、チームベスト更新車両が続出。慌ただしくポジションが入れ替わった。最終的にNo.100 RAYBRIG NSX-GTも1分24秒222までタイムを削ったが、ポジションは14番手に留まった。
今回、これまでの戦歴によってランキングトップとなるNo.100 RAYBRIG NSX-GTのウエイトハンディは64kg。燃料流量リストリクターに制限が加わるために搭載ウェイトは47kgになるが、その影響力は決して小さいものではない。ノックアウト予選においても、まずはQ2進出が可能となる上位8番手までに是が非でも残ることを意識した戦略を取ることが先決となった。
予選セッション開始を前に、サーキットはスコールに見舞われる。あっという間にコース上には川ができるほどコンディションは悪化。幸いしばらくして雨は止んだが、これを機にセッション開始が15分遅れ、GT500のQ1は午後3時35分のスタートとなった。一方、雨が上がると、コース上はまたたく間にドライコンディションへと豹変。Q1のアタックを担当した山本選手はまずレインタイヤでコースインしたが、走行中に路面コンディションを見極め、すぐにドライタイヤでのアタックを決意。無線でチームにピットインを訴えた。
ライバルより先んじてドライタイヤを装着した山本選手はしっかりとタイヤに熱を入れてアタックを開始。ラストアタックでは他車に引っかかることになってしまったが、その1周前に刻んだ1分28秒315がチームベストとなり、Q1を4番手で通過するという願ってもない結果を手にした。
チームとしていい流れを構築することになったNo.100 RAYBRIG NSX-GT。なお、Q2を担当したバトン選手は今回が初めてのタイ戦。すっかりドライコンディションへ回復する中、早めにコースインし、アタックのタイミングを見計らった。結果、1分24秒001をマーク、従来のコースレコードをも更新する躍進で5番手獲得に成功している。
「直接的に視野に入れていたライバル2台がQ1敗退となったことは、僕らにとって好都合になりました。走っていても、ハンディを感じずに済んだので、いろいろな意味で恵みの雨になった。何が起こるか最後までわからないということを意識し、しぶといレースをしたいと思う」と山本選手。また、バトン選手は「Q1で(山本)ナオキがとてもいい仕事をした。僕も5番手になれてとてもうれしい。クルマのコンディションも問題ないので、いいレースがしたい」と、ともに決勝では表彰台獲得を目指す。
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