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50年ぶり復活の富士24時間。レースのポイントを国内トップドライバーたちに聞く

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50年ぶり復活の富士24時間。レースのポイントを国内トップドライバーたちに聞く

 5月31日の開幕まで2週間を切ったピレリ・スーパー耐久シリーズ第3戦『富士SUPER TEC 24時間レース』。富士で約50年ぶりの開催となる24時間レースには、スーパーGT、スーパーフォーミュラに参戦するドライバーに加え、元F1ドライバーも出場する。ひさびさの開催となる24時間レースのポイントは何なのか。7名の国内トップドライバーに聞いた。

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スーパー耐久富士24時間:各チーム趣向を凝らす車両やドライバーへの24時間対応

■星野一樹/Y’s distraction GTNET GT-R(クラス:ST-X)
「(24時間レースのポイントは)とにかくトラブルフリー。ミスを犯さないコンスタントなレースを心がけることですね。レースはどうしてもスピードを求めがちですが、そこをどれだけ我慢してコンスタントに行けるかが重要です。夜が明けるまでペースを守り切れば、朝方になってからプッシュができるので、朝方まではとにかく我慢して、何事も起こさずにいきたいですね」

「24時間レースの醍醐味は、ゴール後の感動です。スプリントレースでも、もちろんチームみんなで戦っていますが、24時間レースはマネージャーからチームスタッフ、メカニックと誰ひとりとしてかけてはいけない。みんなで結果を共有できるという一体感が強いし、感動がものすごく大きい。ひとりひとりがみんなで一緒に戦っているという、感動がもっとも味わえます」

「今シーズン、すべて全力で戦っていますが、僕たちは特に24時間レースが好きですし、開幕前からそこに照準を合わせています。絶対に初代ウイナーでありたいと思っています」

■山内英輝/ENDLESS GT-R(クラス:ST-X)
「(24時間レースのポイントは)絶対にクラッシュをしないことです。24時間レースは一言でいうと過酷です。クルマをいたわらないといけませんし、いろんなマシンが走っているので自分だけが気をつけていても、事故をもらう場合もあります。そういったところも注意していかないと完走はできないですし、一番難しいところでもある。もちろん、達成したときの感動は一番大きいので、楽しみな部分もあります」

「(第3戦富士24時間は)大量ポイントが獲れるので、しっかりチームと心をひとつにしてドライバーもミスなくチェッカーを受けて、最後に笑って終われるように頑張りたいと思います」

■中野信治/Modulo CIVIC TCR(クラス:ST-TCR)
「(シビックで24時間の)長い距離を走ったことがないので、ブレーキ、エンジン含めどれくらい保ってくれるか誰もわかりません。ポイントはいかにクルマに負担をかけないように走るかです」

「ル・マンを9回走っているので、夜の走行には慣れているのですが、日本のサーキットでの夜間走行は初めてなので、正直まったく想像がつかないですね。本当に未知の世界です」

「24時間はみんなが思っている以上に長いです。誰かが無理をすると、どこかにひずみができるレースでもあるので、それをいかにコンスタントにミスなく走れるか。自分のなかにある“相手より速く走りたい”という気持ちを抑えて、マシンをゴールまで確実に運ぶことに集中することが重要です」

「僕は24時間レースを楽しいと思っています。ル・マンは9回もやっているわけですからね。いろんな意味でドライバーもメカニックも限界まで追い込まれます。そのときに人間は素の状態になるので、その状態から真のチームワークが生まれるかもしれないし、逆に和が乱れるかもしれない。そういった人間の奥深いところを見れるところも24時間の魅力だと思います。今は和気あいあいとやっているチームですけれども、24時間になったときにチームのみんながどう変化していくかというところも楽しみだったりします」

「完走することイコール結果につながる。そういうことを経験者として知っているつもりなので、チームをひとつにしていくポジショニングとして自分の仕事をしっかりとこなしたいと思います。シビックをウイナーにしたいですし、結果を残したいので(24時間レースを)楽しみにしています」

■井口卓人/DAMD MOTUL ED WRX STI(クラス:ST-2)
「ドイツのニュルブルクリンクを含めて24時間レースの経験はありますが、日本ではやっていないので、一番心配しているのはシナリオの信頼性です。夜間走行も、どのようにレースの流れができてくるか不安はありますが、一番は壊れずに24時間を最後まで走りきるというのが勝つポイントだと思っています」

「(24時間レースは)夜を越えてから少し気が抜けるので、日が出てきて少し経った時間帯がトラブル、クラッシュが多い時間だと思っています。そこでもう一度気を引き締め直して、夜明けに向かって走りきるというのがチェッカーまでいくひとつのポイントだと思うので、そこを特に集中してやっていければいいと思います」

「正直、24時間はきついですが、そのぶん結果が出たりチェッカーを受けた時の感動、達成感はものすごく良いものがあります。そのなかで優勝できれば最高なのですが、チームと一緒に24時間を戦い抜いたということが非常に重要ですね」

「チームも含めて我々ドライバーもとにかくトラブルを出さないようなドライビングをして、決勝に挑めば優勝は必然的に見えてくると思います」

■嵯峨宏紀/DENSO Le Beausset RC350(クラス:ST-3)
「(24時間レースのポイントは)良く言われていることですが、トラブルなく走りきるというところですね。昨年の10時間では起こらなかったことが、24時間では起こりえるという気がしています。チームとしても、通常壊れないような部品のスペアパーツをたくさん用意していますし、ドライビングも含めて必要以上に気をつかいますね」

「1周2秒遅くても、マシンが壊れないように走った方が24時間後は良いところにいるという考え方でやらなければいけません。(使用してる車両も)レーシングカーではなく普通のクルマなので、どうしてもレース用に作っていない部分に負担がかかってくると思うんです。そういうところをいたわりながら走らなければいけない。その辺はドライバー全員としっかりミーティングして、とくに注意していますし、速く走ることよりもぶつけない、壊さない、ペナルティを受けないということをテーマにやっていきたいと思います」

「十勝(24時間)に出た時も24時間レースはしんどいと思いましたね。やっぱり夜のレースもあるので、精神的なタフさも必要だと思いますし、今回の24時間は昔と違って速度差があるので、そういった部分でも気を使って走れなければいけません。特に富士スピードウェイは十勝と違ってアベレージスピードが速いコースなので、精神的なきつさが体力的なもの以上にあるのかと感じています」

「我々はご存じのとおり、協力な助っ人、(石浦宏明、平手幸平の)ダブルチャンピオンを連れてきます。平手選手はスーパGTでも一緒に組んでいて気心が知れていますし、石浦選手もフォーミュラトヨタ時代からずっといい仲でやってこれているドライバーです。そういった強力な体制でやっているので、絶対的な安定感で(富士戦)4連覇を獲れればいいと思います」

■山下健太/DENSO Le Beausset RC350(クラス:ST-3)
「日本にとってひさしぶりの24時間レースで、注目度も高いと思うので勝ちたいですね。(24時間レースのポイントは)いかにミスなく、確実に24時間を走りきるというのが重要だと思います」

「スーパー耐久は、いろんな車種、ドライバーが参戦しているのでレベルもさまざまですけど、クルマに関してはチューニングとかセッティングができる箇所が多いので、ドライバーとしても勉強になるカテゴリーです。(24時間レースに関しては)経験したことがないので、未知です。とにかく大変そうだと思います(笑)」

■松井孝允/TOM’S SPIRIT 86(クラス:ST-4)
「富士24時間では去年乗ってくれた蒲生(尚弥)選手も走りますし、チームのコミュニケーションも含めていい雰囲気できているので、もちろん優勝を目指しています」

「(24時間レースは)チェッカーまでクルマを運ばなければいけないというところが、普段のレースよりもすごく難しいと思いますし、僕たちがやらなければいけないことです」

「(スーパー耐久は)台数も多いし、そのなかでスプリントでやっていかなければ勝てないレースでもあったりします。そこにセーフティカーが入って順位が変わるという面白さがあるので、やっている方としてもすごいドラマがあるので楽しいし、ハラハラドキドキもしています」

「24時間レースは、チェッカーを受けた時のチームとの一体感というのがものすごく強くないと完走できません。チェッカー後には何とも言えない喜びがあるので、それがすごく楽しみですね」

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