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4シリーズの後継と目される「コンセプト4」ほか、フランクフルトモーターショーで話題を集めたBMWの注目モデル3選

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4シリーズの後継と目される「コンセプト4」ほか、フランクフルトモーターショーで話題を集めたBMWの注目モデル3選

 2011年からフランクフルトモーターショーで、メルセデス・ベンツのように建屋を一棟丸ごとグループで独占し、ミニ、ロールスロイスを含めた全ブランドを展示するようになったBMW。大きな展示スペースを活かし、クルマを並べるだけでなく、なんと建物内にコースを作って走らせるといった大胆な演出まで行われていた。ところが今回は使う建物こそ変わらないものの、展示スペースは3分の2ほどまで減少。BMWグループ以外の他メーカーも同じ屋根の下に収まり、もちろんクルマを走らせるコースはもはや過去のものになっていたのだ。

 BMWも2台の電気自動車のコンセプトカーを目立つ位置に展示していたものの、どちらも別のイベントですでに発表済みのものだったし、ほかにプラグインハイブリッドのニューモデルなども持ち込んでいたがこちらも主役級ではなかった。というわけで、BMWの今年の主役は電動化モデルではなく、コンセプト4と呼ばれる2ドアクーペのデザインスタディだった。

【2019年注目のクルマ】BMW新型「3シリーズ」

次期4シリーズの雛型と目される「コンセプト4」

 名前から類推できるとおり、次期4シリーズの雛型と目されるモデルなのだが、なんといっても特徴的なのはフロントグリル。BMWお得意のキドニーが驚くほど大きい。最新型の7シリーズのキドニーグリルもかなり拡大されてちょっとびっくりしたが、衝撃度合いではそれを軽く上回る。似合っているかどうかは好みがあると思うが、見たものにインパクトを与えると言った意味では大成功と言えるだろう。

 そのほかの部位は、現行のBMWよりもボディに入れられているラインが少なく、スッキリとした印象。リアサイドウインドーの後端下部の角度を8シリーズやX6のような鈍角から鋭角に変えるなど新しい意匠も盛り込まれている。ボディサイズやメカニズム、発売時期など詳しいことは発表されていないが、果たしてこのグリルのまま市販化されるのか? 興味は尽きない。

 電動化モデルでは画期的なニューモデルは輩出されなかったが、その代りというわけではないのだろうが、市販車の新型車が多数お披露目された。

ミドルサイズSUVクーペ「X6」

 ここフランクフルトが世界初公開となったのはBMW X6。新型で3代目となるミドルサイズSUVクーペである。BMW X5をベースになだらかに下がるルーフラインを持つクーペ風のボディに仕立てるといったコンセプトは先代と変わらず。フロントおよびリアまわりのデザインはX5と同じような最新のBMWルックで、キドニーグリルもひと回り大きくなっているものの、全体的な印象は先代のX6と大きく変わらない。

 全長4935mm、全幅2004mm、全高1696mmというボディサイズは先代と比べると全長が26mm長く、全幅が15mm広く、全高は6mm低い。ホイールベースも42mm延長されて2975mmと、全高以外はすべて若干大きくなっている。プラットフォームをはじめ、中身も正常進化。トップグレードのM50には530ps/750Nmの4.4ℓV8ツインターボを搭載したM50iのほかに、400ps/760Nmを発生する3.0ℓ直6に4つのターボチャージャーを組み合わせたディーゼルモデルのM50dも用意される。

 さらにこのあと、より高出力なエンジンを搭載したMモデルも登場するはずだ。また運転支援装置といった安全装備も最新のものにアップデートされている。ドイツでは11月から発売されるので、日本にもほどなく上陸することになるだろう。



6シリーズの後継車種となるスポーティーモデル「8シリーズグランクーペ」

 X6のほかにも世界初ではないもののモーターショー初登場となるニューモデルがいくつか出展されていたので、その中からいくつかを紹介する。その中でも一番最近デビューしたのが8シリーズグランクーペだ。ドイツのプレミアムブランドを中心にラインナップされている4ドアクーペだ。

 8シリーズはこれまでラインアップされていた6シリーズの後継車種となるスポーティモデル。2018年に発表された2ドアクーペ、そのあと追加された2ドアカブリオレに続く第3弾となる。2ドアクーペをベースに全長とホイールベースを伸ばすことで4ドア化。ボディが長く、ドアが4枚あること以外は流麗なルーフラインをはじめ2ドアのイメージを踏襲している。このあたりの処理は、6シリーズのグランクーペと変わらない。

 ボディサイズは、全長5082mm、全幅1932mm、全高1407mm。2ドアクーペに対して、それぞれ201mm、30mm、61mm拡大。ホイールベースも231mm延長されて3023mmとなっている。全高以外は血縁関係の近い5シリーズセダンよりもひと回り大きなサイズだ。車重も8シリーズの2ドアクーペよりも70kgほど重い。内装や機能面などは8シリーズのほかのモデルと多くのものを共有。3.0ℓ直6ガソリンとディーゼルのターボモデル、4.4ℓV8のガソリンターボなどエンジンの設定もほぼ同等となっている。先日クーペにラインナップされた最速最強モデルのM8はまだラインナップに加わっていないが、遠くない将来に追加されるのは間違いないだろう。



 さらに新型3シリーズのワゴンボディ、ツーリングもここフランクフルトモーターショーが初お披露目となる。歴代モデル同様、セダンのボディ後半部分を変更することでワゴン化。もちろん細部のデザインは異なるものの、先代のツーリングとほぼ変わらぬスタイリングを持つ。いつもどおり、実用性をしっかりと持たせつつもBMWらしいスポーティなデザインとなっている。

 全長4709mm、全幅1827mm、全高1440mmのボディサイズは欧州仕様のセダンと比べると全高が2mm違うだけであとは同値。2851mmのホイールベースも変わらない。ちなみに先代と比べるとホイールベースは41mm長くなっている。5人乗車時の荷室容量は先代よりも5ℓ大きい500ℓ。最大積載量も+10ℓとなる1510ℓへと拡大している。またBMWのツーリングモデルの特徴であるガラス部分だけでも開閉できる2段式テールゲートを新型も踏襲しているのはトピックと言えるだろう。

 日本仕様は10月1日に発表。ハイブリッドは用意されないものの、2.0ℓガソリン&ディーゼル、3.0ℓ直6ガソリンなどそれ以外のラインナップはセダンと共通。価格は494万円からとなっている。

 またアルピナも新型3シリーズツーリングベースのB3ツーリングを発表。エンジンはアルピナ謹製の3.0ℓ直列6気筒で、最高出力は462ps、最大トルクは700Nmを発生する。ベースの3シリーズの直6モデル同様、駆動方式は4WDを採用。もちろん内外装は上質なアルピナ特有のスタイルに仕上げられている。



文/DIME編集部

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