S&Fモーターサイクルが手がけた1998 FLSTC ヘリテイジソフテイル
S&Fモーターサイクルがカスタムした1998年式 FLSTC ヘリテイジソフテイルは徹底的に外装を捨て去ったシンプルなシルエット。都会にもよく似合う、80年代のチョッパーを意識したカスタムを見てみよう。
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ベース車両として人気の旧型ソフテイル
旧型のソフテイルが登場したのは、エボリューションエンジンの初期1984年のことである。古いリジットフレーム時代のハーレーが持つ独特なシルエットをリヤサスペンション付きで表現した見事なフレームは、2017年まで踏襲され、現在でもファンが多い。
その大きな理由の一つに、カスタムバイクを制作しやすいということがあるのだ。装着されるホイールサイズと外装の違いでFL系とFX系に分類されているが、そのフレームは共通。つまり、足回りに手を加えると、ベース車が何であるか判別できなくなるのである。
―― 1998 FLSTC ヘリテイジソフテイル
ここに紹介するカスタムもそんな1台だ。ベース車は前後16インチホイールが装着されたFL系のソフテイル。しかし、外装をすべて脱ぎ捨て、フロントホイールに華奢な21インチサイズを使用し、フロントフォークも変更されているので、ほぼベース車の面影は残っていないと言って良い。
エボリューション時代のエンジンは、現在のようなバランサーを内蔵していないので、ダイレクトにフレームマウントされていることで、乗り味はかなりハードである。エンジンの振動は直接フレームに伝わり、ライダーを直撃する。しかし、そのダイレクトな感じがチョッパー好きには好まれていて、この時代のモデルをベースとするカスタムバイクは数多いのだ。
徹底的に外装を捨て去ったシンプルなシルエット。走行フィーリングは、リヤサス付きとはいえ、かなりハードなはずである。しかし、軽快な取り回しは80年代のチョッパーを意識したもので、都会にもよく似合うカスタムである。
―― (左)リヤフェンダーはクラシカルなリブ付きを製作。ステンレス製のシッシーバーは、マウントステーを兼ねている。 (右)ハンドルバーはラビットバーと呼ばれるプルバックタイプ。
―― (左)ハイマウント加工されたピーナッツタンクはフレイムカラー。 (右)ステップは、ハイマウントされたミッドコントロールとしている。
―― (左)マフラーは、ストレートのショットガンタイプをワンオフ製作。 (右)キャブレターはSUタイプを採用する。
―― (左)エンジンはエボリューションの最終型だ。 (右)左側のステップもハイマウント化されている。
―― (左)ホイールは21インチ。小型のドラムブレーキを装備する。 (右)エボリューションエンジンをリジットマウントするのが当時のソフテイル。走行フィーリングはハードである。
※取材協力: S&Fモーターサイクル
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