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「働くくるま」といえば「商用車」。では乗用車とはなにがどう違う?

掲載 更新 23
「働くくるま」といえば「商用車」。では乗用車とはなにがどう違う?

■ナンバープレートを見れば商用車ということがわかる

 街なかを走っているクルマが乗用車なのか商用車なのか、気にしたことのある人は少ないと思います。

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 ダンプ、トラックやゴミ収集車といった、いわゆる「働くくるま」は除くと、ワンボックスタイプやワゴンなど、一見、乗用車のように見えますが、よく見ると配達業務で使われているクルマもあり、どこに違いがあるのかよく分からなくなります。さらに軽自動車にも、乗用車と商用車があります。

 そんな商用車と乗用車の違いは、ドコにあるのでしょうか?

 一般的に、仕事で使うクルマを商用車といいますが、じつは法律的には、商用車そのものを明確に定義するものはありません。貨物運送に使われる「貨物自動車」や、業務用の「事業用自動車」などが、商用車にあたります。

 商用車を知るには、ナンバープレートの見方を知るのが早いです。

 まず日本のクルマは、登録車と軽自動車に分類できます。登録車のうち、白地に緑文字のナンバープレートは「自家用」「レンタカー用」などになり、緑地に白文字は「事業用」になります。

 同様に軽自動車の場合は、基本的には黄色地に黒文字のナンバープレートが「自家用」、黒字に黄文字が「事業用」になります。いまは東京オリンピック特別仕様のナンバープレートなども選ぶことができ、その場合は白地になります。

 ナンバープレートの「品川」「練馬」など、運輸支局が書かれた地名の横にある3ケタの数字のうち、頭の数字が「3」や「5」、「7」の場合は、一般的な乗用車となります。ここの数字が「1」「4」だと商用車になります。「1」は普通貨物自動車、「4」は小型貨物自動車になります。

 軽自動車の場合は「5」「7」が乗用車、「4」「6」だと商用車になります。

 このように、ナンバープレートを見れば分類することができる商用車と乗用車ですが、以下のような違いもあります。

●車検の期間が異なる

 乗用車では2年ごと(初回は3年目)、商用車では毎年車検があります(初回は2年目)。これは、商用車だと日常使われる場合が多く、一般的に走行距離も長いということもあり、車検の期間を短縮して車両コンディションの維持・整備の向上を図っています。

 なお軽自動車の場合は、乗用車/商用車ともに2年ごと(初回は2年目)です。
 
●自動車税や自動車重量税が異なる

排気量1.5リッター超から2リッター以下の場合、自動車税は3ナンバー/5ナンバーの乗用車(自家用)の場合は年額3万6000円です。2019年10月に自動車税の減税がおこなわれ、従来の年額3万9500円から3500円引き下げられています。

 同じ排気量のクルマで、自家用ではなく「営業用」の場合は、年額9500円になります。

 最大乗車定員が4名以上の貨客兼用車(いわゆるバン)の場合は、自動車税の計算には最大積載量と総排気量が関係してきます。

 最大積載量が1トン以下で、総排気量が1.5リッター以上の場合は、自動車税の年額は自家用で1万6000円、事業用で1万2800円になります。

 自動車重量税でも差が出ます。トヨタ「ハイエース」(スーパーGL ディーゼル 標準ボディ2WD)をモデルにした場合、4ナンバーのバンは年額1万2300円となっており、3ナンバーの乗用車だと年額3万2800円と、ここでも差がつけられているのがわかります。

●高速道路の通行料金が異なる

 高速道路では、車種によって明確に料金が区別されています。乗用車では「普通車料金」ですが、1ナンバーの商用車では「中型車料金」になります。4ナンバーだと「普通車料金」になります。

 ちなみに軽の商用車、それに二輪は、軽乗用車と同じ「軽自動車料金」に該当します。

■トヨタ「ハイエース」には乗用車と商用車が存在

 乗用車と商用車のふたつをラインアップしている国産車もあります。

 その代表格といえばトヨタ「ハイエース」です。じつは乗用車よりも商用車の方が圧倒的に販売台数が多いのです。

 トヨタ自動車が発表した2019年1月から10月の累計販売台数を見ると、ハイエースワゴンが8950台なのに対し、ハイエースバンは4万9460台と、圧倒的に商用車であるバンが売れています。

 ハイエースバンは、実際に仕事で使う人も数多いのですが、じつは乗用車のように普段使いされているオーナーたちも多いと聞きます。
 
 この事象について、車中泊に関する雑誌で、ハイエースで車中泊をするオーナーを取材しているライターの野里卓也さんに話を聞いてみました。

「車中泊をしているオーナーはたくさん取材してきましたが、その半数以上はハイエースが愛車の人でした。

 その人気の理由はまず、なんといっても荷室面積の広さです。自分で車内に自作のベッドやキッチンを制作するオーナーたちにとっては、造作のしやすい荷室スペースだということが挙げられます。荷物を積むことが前提の荷室ですが、何も積まなければこれほど広々とした空間はDIYの創作意欲をかき立てられます。

 実際、天井や床下まで使った収納、そして2段ベッドなどを自作したツワモノもいて、こんなトコロまで使い切るのかと驚かされることがあります」といいます。

 また、ハイエースのオーナーも商用車でのカーライフを大変満足しているそうで「1ナンバーの中型車ではあるけど、一番遊びに使える」(ハイエースオーナー)と、コメントしているそうです。

※ ※ ※

 一方、軽自動車でも車中泊に向いている商用車があります。それがホンダのN-VANです。2018年7月13日に登場した、助手席側のピラーがない独自のハイトワゴンですが、2019年1月から10月までの累計販売台数は3万9897台に達しています(+STYLE含む)。

 N-VANも、車中泊をするオーナーから好評のようです。前出のライター、野里さんに話を聞きました。

「先日、N-VANに愛車を買い替えたオーナーを取材してきました。助手席側のセンターピラーをなくしたレイアウトもそうですが、助手席がリアシートとフラットになることが一番お気に入りとのことでした。

 商用車ということもあって荷室のフラット化は容易なのですが、シートの座り心地を考えると悩みどころではあります。しかし、そのオーナーは長身ということもあり、車内で寝るときの『ベッドサイズ』と寝心地を重視されて、購入に至ったそうです。

 ハイエースのオーナーもそうですが、普段から車中泊をしているオーナーたちは、車内でいかに快適に寝れるかを重点においています。その点、N-VANはとても良い選択だと思います」

 普段、業務で使っている人たちはもちろんそうですが、商用車は車中泊を趣味にしている人たちの根強い人気にも支えられています。

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みんなのコメント

23件
  • 浅い、浅すぎる内容。
    税制面など興味がある人なら当然知っている事。
    もっと深い内容かと思い読んで損をした。
  • 薄っぺらい記事や提灯記事書くだけで金もらえるんだからいいよなw
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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