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<MotoGP> 来年はクアルタラロが強敵になるだろうね~チャンピオン マルク・マルケス インタビュー~

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<MotoGP> 来年はクアルタラロが強敵になるだろうね~チャンピオン マルク・マルケス インタビュー~

2019 MotoGP「MOTUL」日本グランプリが、いよいよあす金曜からスタートします。もちろん、ほとんどの関係者やスタッフ、ライダーはもてぎに勢ぞろい。木曜は、明日からの走行の準備だったり記者会見だったり、走行なしのリラックスデー。僕らもライダーに時間をもらって、インタビューできたりする日なのです。
1年ぶりにインタビューできたのは、前戦タイGPでワールドタイトルを決めた、レプソルホンダのマルク・マルケス。4戦を残して、ホンダのホームGPである日本グランプリより前にタイトルを決めちゃうなんて(笑)。
なのでまっさきに聞いたのは、こんなに早くタイトルを決めちゃって、残りの4戦はどんなモチベーションで戦うのさ、ってことでした。

「こんなに早く決まって僕も驚いたよ、いい意味でね。でも、僕らの最大の目標は3冠チャンピオン。ライダー、コンストラクター、そしてチーム。今はそこを目指して100%でファイトするよ」

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これで4年連続6回目のMotoGPワールドチャンピオン。MotoGPキャリア7年にして6回とは、スゴすぎる! ちなみにマルケスは、2014年に開幕10連勝を含む、18戦13勝を挙げてチャンピオンになったことがあるけれど、その時と今とでは、どっちが強い自分だと考えているのだろう。
「うーん、今のほうだね。14年のときは、確かに連勝もしたし、チャンピオンにもなれたけど、あの年のホンダのマシンはスゴかったから。今のほうが、いつも8~10台の優勝候補がいて、マシンの戦闘力だって均衡しているから、そこで勝てている今のほうが強い自分だと思うよ」

こんなに強い秘密はなんなの?って質問も飛んだ。
「今年は安定していたことも大きいよね。チームも自分もうまく歩み寄って、両者が同じ考えで頑張ったからだと思うんだ。もちろん人間だから、いい時も悪い時もある。それをバランスとって進めたから。この結果になったんだと思う」

ここまで15戦、優勝9回、2位5回。残る1レースはマシントラブルがあったとされる(でもマルケスは「僕のミスで」転倒したと説明)アメリカズGPでのリタイヤだ。思い出に残るレースって、どれなんだろう?
「アルゼンチンだね」と即答するマルケス。でもすぐに
「ヘレスも、ミサノも、タイも僕が強かったって思えるレースだったね」
5回の2位のうち、もっとも僅差だったのがイギリスGP。スズキのアレックス・リンスに、0秒013差で敗れてしまった。あのレースのことは?
「僕、負けるの嫌いだからねぇ(笑)。プレステだって負けたくない。でも、2015年かな、勉強になったのは、レースで勝ってチャンピオン取れないこともあるし、その逆もあるってことだよ」
つまり、負けのレースがあっても、チャンピンを獲るほうが大事だ、ってこと。負けず嫌いだというマルケスが、走りのスタイル、考え方を変え、なにがなんでも全レース勝つ、と思わなくなった、といわれているシーズンだ。勝てるときはもちろん、無理な時はポイントを獲りに行く――それが現在のマルケススタイル。

けれど、海外には口さがないメディアもあって、今のホンダは「マルケスだから」勝てるんであって、その証拠に、同じ2019年型ワークスマシンに乗るカル・クラッチロウもホルヘ・ロレンソも、あんなに苦労しているじゃないか、と。つまり、今のホンダRC213Vはマルケスだけが乗りこなせる「マルケススペシャル」なのではないか、という指摘だ。
「うーん、よくわかんないよ」と笑うマルケス。
「でもね、同じマシンに乗るカルもホルヘも、同じ問題点を指摘して、同じコメントを出すんだよ。ライダーって、マシンに『合わせる』ことも大事でしょ? そのためにチームは細かいところまで改善してくれるし、それは3人全員のためでもある。難しいバイクだけどさ、ココっていうポイントを見つけたら、ものすごく速く走れるんだよ」

ワークスマシンは毎レースのように大小の改良を繰り返し、ポテンシャルをアップしていく。そして次の年のマシンを開発していく、その繰り返しだ。
「2018年は、ホンダのマシンはエンジンが弱点だった。ライバルにトップスピードも負けていたから、今年のマシンはライバルにもそん色ないトップスピードが手に入った。そして来年は、このトップスピードをキープしながら、コントロールしやすく、もう少しスムーズにコーナーをクリアするマシンに仕上げられたらいいね」

この日本グランプリを含め、残り4レース。現時点、そして来年のライバルは誰なんだろう。
「安定性で言ったらドビ(アンドレア・ドビツィオーゾ/ドゥカティ)だし、スピードで言ったらクアルタラロ(ファビオ・クアルタラーロ/ヤマハ)だね。特にクアルタラロは、来年以降もっと強敵になるし、チャンピオン争いに加わってくると思う」

そしてマルケス、最後にひとこと。
「日本では大きな災害があったこと、ちゃんと知ってるよ。うちにいて、ずっとニュースをフォローしてたからね。状況を心配してた。被害があった方には、お見舞い申し上げたい。被害を受けた人の中には、このレースに来るつもりだった、って人もいるだろうけど、まずは自分のこと、家族のことを第一に考えてね」

GP参戦60周年を迎えたホンダのことを
「ビッグカンパニー。強い歴史があって、やりたいことは何でもかなうようなところ。僕のアイドルやレジェンドは、みんなホンダの選手なんだよ」とマルケス。

マルク、あなたも今、みんなのアイドルで、レジェンドに一歩一歩近づいているんだよ――そう言いたかったけど、残念ながら僕の英語力では伝えきれなかったんだ。
そんなマルケスのレースっぷり、ぜひぜひツインリンクもてぎで、その目に焼き付けて! もちろん、日テレジータス(G+)、BS日テレを中心に、TV放送もありますよ^^

写真/Honda・中村浩史 文責/中村浩史

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