レースシーンが市販車人気と密接に結びついていた1980年代、アメリカの花形カテゴリー、AMAスーパーバイクで大暴れしたホンダのバイクの名は「インターセプター」だった。
スペンサ ー、レイニーという大スター選手を擁し最強の名を欲しいままにした、ホンダV4全盛期の「レジェンド」は、いまもVFRシリーズに受け継がれている。
「インターセプター」は1980年代のアメリカで活躍した「強いホンダ」の色
日本では、VFRシリーズといえば、かつて「走る実験室」と呼ばれた、ハイテクデバイスや最新技術が真っ先に投入されるモデルのひとつ。
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片持ちスイングアームの「プロアーム」や、2-4バルブ切り替え機構の「ハイパーVTEC」「デュアルクラッチトランスミッション(DCT)」など、ホンダ自慢の最新テクノロジーは、市販車投入の際はVFRがその先鞭をつけてきた。
そんなVFRだが、アメリカ市場に関しては、今なお「インターセプター」のイメージが根強く浸透している。
1980年代に、フレディ・スペンサー、ウェイン・レイニーといった、のちに世界グランプリで大暴れするスターライダーたちがVFRを駆って大活躍していたからである。
そんな彼らのワークスマシンに採用されていたのが、赤・青・白のトリコロール。
いまでこそホンダのシンボルカラーとして認知されているが、アメリカでは今なお「インターセプターカラー」と呼ばれ、VFR用のレーシーなイメージのカラーとして定着している。
2019モデルでVFR800Fに設定されたこの「インターセプターカラー」には、そんな栄光のDNAが刻まれているのだ。
2019年モデルのホンダVFR800Fを解説! 2006年の限定車以来、12年ぶりの特別なカラー
VFR800Fは1986年の初代登場以来、30年以上の長い歴史を誇る、ホンダのVFRシリーズの最新作。
初代の750Fは「直4に代わる独創的なバイク」を求めて、ホンダが1980年代に展開したV4世界戦略の一翼を担ったモデルで、アメリカのAMAを中心にレースシーンで大活躍した。
そのときについたペットネーム「インターセプター」は大きな支持を得て、先代VFR800Fの北米仕様でもその名は受け継がれている。
現行型のVFR800Fは2014年から登場。
LEDヘッドライトを採用した、シャープなフロントマスクを持つスタイリングに一新され、エンジンも吸排気系とバルブタイミングをリファイン。
片持ちスイングアームのプロアームも、形状をやぐら型として剛性バランスが見直されている。
「インターセプターカラー」は2018年11月からの発売だが、2006年に限定200台で発売された先代の「スペシャル」にも同様のカラーが採用(当時はインターセプターとは呼ばれていなかった)されている。
ホンダ VFR800F 主なスペックと価格
全長×全幅×全高:2140×750×1210mm
ホイールベース:1460mm
最低地上高:135mm
シート高:809/789mm
車両重量:243kg
エンジン形式:水冷4ストDOHC4バルブV型4気筒
総排気量:781cc
ボア×ストローク:72×48mm
圧縮比:11.8
最高出力:107PS/10250rpm
最大トルク:7.9kg-m/8500rpm
燃料供給方式:PGM-FI
燃料タンク容量:21L
キャスター角/トレール量:25度30分/95mm
変速機形式:6速リターン
ブレーキ形式 前・後:φ310mmダブルディスク・φ256mmディスク
タイヤサイズ 前・後:120/70ZR17・180/55ZR17
価格(消費税8%込):141万9120円(レッド)/149万4720円(ホワイト)
ホンダ VFR800F 公式サイト
ホンダVFR750F/栄光のV4戦略はAMAでの勝利から始まった!
日本ではあまりレーシングイメージが強くないVF750Fだが、もともとはホンダがCB750Fシリーズの空冷並列4気筒の次世代エンジンとして開発したハイメカエンジン、水冷V型4気筒DOHC4バルブエンジンを搭載する、新世代の主力モデルだった。
そのVF750Fが活躍したフィールドと言えば、やはりAMAスーパーバイク。83年から4ストローク750ccで争われることになったAMAスーパーバイクでは、オールスター戦と言うべきビッグレースであるデイトナ200マイルにデビューウィン。
それも1-2-3フィニッシュで、優勝したのは前年にWGP500クラスを制したフレディ・スペンサーだった。
スペンサーは、この前年にもCB900Fでデイトナを制しており、85年まではVF750Fでデイトナ3連勝。合計4勝を上げているのだ。
VF750Fの後継モデルであるVFR750Fは、86年にやはりAMAスーパーバイクに登場し、86~87年にチャンピオンを獲得。87年にVFRをライディングしてチャンピオンとなったのは、あのウェイン・レイニーだった。
直4からV4へ。世界を制したハイテクV4世代
VF750F、その後継のVFR750Fは市販車の販売実績に直結したAMAスーパーバイクレースでは大活躍したが、プライベーター向けのマシンとして使用された国内のレース、特に8耐などでは苦戦した。
そこでプライベーターへの供給を視野に開発された、ワークスRVFそのままのホモロゲマシンが、のちにこちらも伝説となるVFR750F(RC30)である。
ホンダV4時代の金字塔とも言えるこのモデルは購入申し込みが殺到、抽選販売とされた。
文:中村浩史・オートバイ編集部/写真:南 孝幸(VFR800F)
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