雪深い地方に住んでいる人は常識になっている、冬場に起こるトラブルを起こさないための対策ですが、久しぶりに田舎に帰る人、めったに雪が降らない都市に住む人は忘れがちです。
そこで、いま一度、寒い冬場に起こるトラブルを防ぐ回避法をモータージャーナリストの鈴木伸一氏に解説してもらいます。
【フロントガラスに油の膜が!】 クルマ初心者のための「こんな時どーする??」 9選
わかっていても、うっかり忘れてしまうんですよね。後の祭りにならないようにしっかり冬場のトラブル対策をしましょう。
文/鈴木伸一
写真/ベストカーWeb編集部
■凍結させないためにしっかり対策をすべし
寒冷地で雪道を走った後、そのまま駐車させると、車内に残っていた暖気でホディの各部に付着していた雪が溶けて流れ落ち、隙間に入り込んで凍結するという現象が生じる。
例えば、ドア開閉時にウエザーストリップに面に雪が付着していればドアが貼り付いて開かなくなる。カギ穴に雪が吹き溜まれば凍結して解除できなくなることがあるのだ。
都心でも寒冷前線が通過するなど氷点下を下回る夜間や明け方は注意が必要となる。降雪がなくともフロントウインドが氷結することがあるからで、慌ててウインドウォッシャーを噴射しようものなら氷の膜が厚くなるだけで事態はさらに悪化するので要注意!
そこで必要となってくるのが「凍結対策」で、雪道を走ったなら事後の手入れも重要となる。降雪時には都心でも幹線道路に「塩分」を主成分とする「凍結防止剤」や「融雪剤」がまかれるからだ。
●ドアの凍結防止
ドアの周囲に組み付けられているウェザーストリップ(ドアとボディのすき間を埋める帯状のシール材)に、アーマオールなどの浸透性・保護・艶出し剤をたっぷり塗布しておく。水分が流れやすくなるため凍結しにくくなり、残った水分が凍結したとしても薄い氷の膜になるだけで簡単に剥がれるからだ。
●カギ穴の凍結防止
キーレスが当たり前となった近年、ドアロックをキーで解除するシーンはほぼ皆無。しかし、万が一にもバッテリーがあがってしまった場合、ドアを開けるためにキーを挿入して回す必要が生じる。
市販の「解氷剤」をスプレーしておくと効果的に防止できるので、降雪地域に出かけるときは事前に処置しておきたい。見た目は悪いがガムテープを貼って塞いでおくというのも効果がある。なお、氷結したガラスも「解氷剤」があれば容易に解消できるので、冬場は車載しておくことをおすすめする。
●ウォッシャー液の凍結防止
ウインドウォッシャー液はただの水よりは凍結しにくいものの通常、水で2倍前後の濃度に薄めて使用するため、気温が氷点下を下回る地域では凍ってしまう。
このため、夏場に補充したままだったら原液と入れ替えておきたい。ただし、製品によっては凍結防止効果がないものもあるので購入時は注意! 冬場は「凍結防止効果」を謳った製品を選定することが大切だ。また、原液利用であってもフロントガラスが氷結している時の使用は厳禁だ。
■雪道を走ったその後が肝心。下回りについた融雪剤を落とそう!
●融雪剤対策
雪国の幹線道路には凍結温度を下げて凍りにくくする「凍結防止剤(塩化ナトリウム)」や水と反応すると発熱し、その熱で雪(氷)が解け、さらに水が発生して次々に周りを溶かしていく「融雪剤(塩化カルシウム)」がまかれている。
これにより走行の安全が確保されているわけだが、これらに含まれる「塩分」は金属製のボディにとって大敵、「サビ」を促進させる働きをする。
雪道を走ると、その「塩分」がタイヤが巻き上げた雪に混ざってフェンダー裏や足回り、ホディ下回りに滞積するばかりか、ボディ全体を覆うように付着する。
このため、雪道を走って帰ってきたなら、日を置くことなく足回りや下回りまでキッチリ洗車して「塩分」を落としておくことが大切だ。
さらに、シーズンの終わりにはサビの有無をチェックするとともに状況に応じて適切な処置を施す必要がある、ということを頭に叩き込んでおきたい。
また、金属チェーン等の滑り止めも保管する前にキッチリ水洗いして汚れを落としておくことが大切だ。
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