■ダイハツ初の女性主体プロジェクト
ダイハツのミラシリーズの中で、女子向けのクルマは「ミラ ココア」がありました。『カワイイクルマ』の代表として誕生したものの、時代と共に変化しているのが女子のトレンドです。そこで後継モデルとして登場した新型「ミラ トコット」はこれまでと違うアプローチで開発されたようです。
大人まる子もびっくり!? 月間9千台も売れているダイハツ「ミラ トコット」とは
今回、新たに発表された「ミラ トコット」は、『男性から見た女性らしいクルマではなく、女性目線によるクルマ』を作るべく、ダイハツの女性社員により開発プロジェクトが発足しました。
驚くことにそういった取り組みはダイハツで初めてのことだったようで、『女性や、初めてクルマを買おうと思っている人が求めているクルマは何か』を考えるところからスタートしたそうです。 「トコット」という名前の由来は、『To Character(自分らしさ)、To Comfortableness(安心、安全、運転のしやすさ)、To Convenience(使いやすさ)』の頭文字、3つの『ToC』からの造語で、前から読んでも後ろから読んでもトコット「TOCOT」になりました。
女性プロジェクトのメンバーは、エンジン、デザイン、操縦安定性など各部署から選ばれた7名をメインにスタート。コンセプト作りからスタートし、男性チーフエンジニアのもとに女性チームが作られました。
まずは、デザイントレンドの徹底的なリサーチ。すると世の中の流れや『カワイイ』の定義が以前より大きく変わっていることを確信したそうです。
■『白いシャツ』と『バケツ』から始まったコンセプト?
プロジェクト発足からミラ トコットの開発について、主要メンバーで製品企画部の木村友喜さんにお話を伺いました。
――プロジェクトを進めていく上で、「大変だったこと」や「嬉しかったこと」はどんなことでしたか。
プロジェクトを進めていくなかで、大変だったのは社内の男性社員に『カワイイ』という言葉を使わずに、別の表現で感情の共感を増やしていくことでした。「ミラ ココア」の時代は、『モテる』といえば異性に対して使うものでしたが、現在は同性に対して『モテる』ことを重視してみました。いまドキの女性たちは、異性との交流より、同性同士の女子会のほうがお洒落に気を使うんです。そういった世の中の変化を男性陣にどう話したら理解してもらえるか悩みました。
説明の仕方を考えて行く中で、イメージとしてわかりやすかったのが『白シャツ』と『バケツ』です。白シャツは、デザインや素材など細部の違いで、性別に関係なく良し悪しがわかります。そしてバケツも、プラスチックやアルミなどの素材の違いの話を例に出したら、クルマも板金でボディができているせいか、イメージとして伝わったようでした。
そして、目指したのは『シンプルな中にも愛嬌があること』。単に四角いのではダメ。丸を取り入れたり、ドアに一本ラインを入れたときは、男性からは『安っぽく見えるのでは?』といったネガティブな意見が出ましたが、女性からの意見では『横に入っている線がカワイイ』という声もでていました。そういうやり取りで、説得するのに半年かかりましたが、その部分が決まってからは早かったです。男性社員を理解させることが大変だった分、発表会の時は嬉しかったですが、トコットを見た皆さんの反応も心配でした。
■ダイハツ初の女性プロジェクト成功のカギとは
プロジェクトの主要メンバーを女性が務めたことについて、チーフエンジニアの中島雅之氏は次のように話します。
――今回のプロジェクトは、ダイハツとして初の試みだそうですがどのような背景があったのでしょうか。
このプロジェクトは上手くいったと思います。男性目線だと『女性向け』の6割から7割しか理解できていませんが、彼女たちの言うことを信じ、父親のような気持ちで進めてきました。彼女たちが言ってくることをひとつひとつのパッケージとして作りこんで、ひとつひとつ検証していきながらハードとして作り上げました。
いいものだと思うものを数値化してハードに移す作業を行なったので、コンセプトが完成してから1年以上かかりました。さらに、試作車を作る時になって主要メンバーのひとりが『パワステを軽くしたい』というリクエストがありましたが、男性陣は疑問でした。しかし、女性社員に社内モニターをお願いしたところ『こっちのほうがいい』という反応だったので、採用することにしました。
ゆっくり走っているときにステアリングが軽く、男性には切り遅れたりハンドルのアソビが多いように思ったので、コーナーのゆるいカーブではステアリングを切りすぎなく、まっすぐに戻りやすいよう注意して作りこみました。こういった女性だけのプロジェクトは会社としても初めてで、面白くできたと思います。今後はこれに運動性能の磨きをかけてアップデートしていきます。
※ ※ ※
女性社員の主導によるプロジェクトは、いわいる『男性脳』と『女性脳」の違いにより当初は苦労の連続だったそうですが、『女性目線のクルマ』を作るには重要なものだったようです。
実際、新型「ミラ トコット」のエクステリアやインテリアの随所には、女性が普段使うことを考慮した工夫がされていました。さらに、ダイハツの先進安全機能「スマートアシスト」を上位グレードに装備するなど『ちょっとそこまで』の使い方にも安心して使えるクルマとなっています。
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