■二輪車メーカーにも電動化の波が本格的に到来か!?
ハーレーダビッドソンは、2019年8月に電動スポーツバイク「LiveWire(ライブワイヤー)」を発売すると発表。さらに、2022年までに発売される予定の、軽く、小さく、軽快で、都市景観に溶け込む、手に入れやすい電動モデルのコンセプトアートも公開しました。
環境問題への取り組みが最大の課題となっている自動車メーカー各社は、いち早く電動化に舵を切りました。二輪車メーカーも続々と電動バイクへのシフトが始まりつつありますが、大型電動バイクの市販化は、まだまだ少ないのが現状です。
今回、ハーレーダビッドソンから市販版に限りなく近い画像が公開されましたが、2014年に発表されたプロトタイプ「Project LiveWire(プロジェクト ライブワイヤー)」に乗ってみて感じたことをベースに、市販版「ライブワイヤー」について紹介したいと思います。
くるまのニュース編集部では、2015年3月マレーシアで開催された、「プロジェクト ライブワイヤー」の試乗会に参加しました。「ハーレーが電気バイク?」とにわかに信じられずに試乗に望んだのを思い出します。
電気バイクにハーレーらしさは継承されているのか? あの心揺さぶられる躍動感は? ハーレー独特のサウンドは? など様々な要素について考えさせられました。
実際に現地で見た車両はハーレーというよりも、洗練されスタイリッシュな造形に仕立て上げられたスポーツバイクといった印象です。
ハンドル奥に備え付けられたカラー液晶ディスプレイには、バッテリー残量やライディングモードの切り替え、速度などライダーが必要とする情報が全て映し出され、無骨さやハーレーのイメージは感じられません。
ライディングモードは、2つ用意されており、RANGE RIDE(レンジライド)は街乗りや軽めのスポーツライディングが楽しめます。もう一方のPOWER RIDE(パワーライド)は圧倒的な加速力を生み出すパワーを引き出します。実際市販される「ライブワイヤー」にこのモードが搭載されるかは不明ですが、ぜひ搭載してもらいたいモードです。
走行を開始すると「プロジェクト ライブワイヤー」は、とにかく扱いやすく乗りやすい、今までのハーレーとは全く別物の乗り味です。気になっていた「サウンド」は、ギア音やモーター音などをチューニングして、ハーレー独自の駆動音を表現しています。
「ライブワイヤー」には「プロジェクト ライブワイヤー」に装備されていなかったビキニカウルや、フロントブレーキはダブルディスク化され、ウィンカーなどは通常モデルと同様のものに変更されています。さらに、車体下にモーターを縦に置き(モーターの軸は進行方向を向く)、出力軸をの90度変換する特徴的な構造は、「ライブワイヤー」でも変更はないようです。
2015年当時に搭載されていたリチウムイオン電池の充電時間は、200Vの普通充電でおよそ3.5時間かかり、フル充電の状態で約100km走行が可能でしたが、パワーライドに切り替えた途端に航続距離がおよそ3分の1に減少します。今回発表された「ライブワイヤー」では、頻繁に充電に迫られる仕様からどこまで進化しているのか。2019年の登場まではまだまだ謎が多く、楽しみな一台です。
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