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カー用品 2018.6.30

ブレーキパッド&ローターの「使い切り」は危険!交換時期の正しい目安とは

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ブレーキパッドの残量が半分以下になると摩耗スピードは二次曲線的に早くなる

ブレーキパッドやブレーキローターは、新品時の半分以下まで摩耗すると制動時の熱がブレーキキャリパーやブレーキフルードなどに伝わりやすくなり、ベーパーロック(ブレーキフルードが沸騰)を起こしたり、キャリパーのブレーキシールの劣化を早めるなど安全性を大幅に低下させることになる。

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「半分も残っているともったいない」気持ちもあるだろうが、サーキット走行をする人はもちろん、ワインディングロードなどをスポーティに走る人も早めに交換するが重要。とくにブレーキパッドは摩擦材の残量が半分以下になると、摩耗速度がそれまで高まるので、予想以上に早く使用限界を迎えてしまうのだ。

ブレーキは、クルマが走行するといった運動エネルギーをブレーキパッドとブレーキローターによって熱エネルギーに変換して、大気放出することで制動力を発揮する。当然のことながら速度が高くなれば運動エネルギーは大きくなるので、ブレーキには高い放熱性が求められるわけだ。

ここで注目してほしいのが「熱の放出」だ。スポーツモデルのクルマが大径ブレーキローターを採用するのは、表面積が広く走行風などが当たりやすいため、ローターとパッドの摩擦で発した熱を放出しやすいからだ。ベンチレーテッドディスクは、ローター側面に穴を空けることでソリッドタイプより表面積を広くして冷却性能を高めている。また高性能スポーツカーで採用されているローターのスリットやドリルド(穴)も同様な理由だ。

ところが、ブレーキパッドやブレーキローターが摩耗してくると、熱の放出が悪化するなどが理由にブレーキシステムへ熱害を与える可能性が高まるのをご存じだろうか?

ブレーキローターは、摩耗して薄くなると熱を蓄える容量が少なくなるので、新品時に比べると高温になりやすい。薄いフライパンと熱いフライパンを火に掛けたときのことをイメージすれば、分かりやすいだろう。もちろん厚みが減るため表面積も減少しているので、放熱性も落ちている。

摩耗しているか否かは、ローターのフチの段差をチェック。クレジットカードの厚み(約1mm)くらいの差ができていたら交換すべきだろう。もちろん、ハードブレーキングを繰り返しできてしまったヒートスポットやクラック(ひび)などが入っていたら、例え摩耗限界前でも交換すべきだ。

問題はブレーキパッドの摩耗状況の確認だ。ブレーキキャリパーのスキ間から表側は見えるが、内側が同レベルで摩耗しているとは限らない。とくにシングルピストンの片押し型(フローティング)ブレーキキャリパーは、内側のパッドのほうが磨耗しやすい傾向だ。やはり正確な磨耗状態を確認するには、タイヤを外すしかないだろう。

一般的に新品時のパッドの厚みは、車種によって異なるが約20mm前後。その半分くらいが交換の目安だと言われている。

きっと「まだ半分も残っているのだから、もったいない」と思う人も多いことだろう。

「ブレーキパッドの摩擦材は、半分以下になるとそれまで二次曲線的に摩耗が進行します。つまり、新品時から半分まで減るのに3万kmを要したから、あと3万kmは使えるとは思わないでください。さらに摩擦材が薄くなる分、ブレーキングで発生した熱が裏板からブレーキキャリパーのピストンへと伝わり、最悪の場合ブレーキフルードを沸騰させてベーパーロック(フルードに空気が溜まりブレーキが効かなくなる)となってしまいます」と語るのは、ブレーキパッドやローターなどを製造・販売する「ディクセル」の金谷氏。

ヨーロッパは、1回の走行距離が長く(すぐにパッド交換ができない)、速度無制限の高速道路「アウトバーン」など高速域からのブレーキングが求められる(ブレーキ系が高温になりやすい)ため、ブレーキにとっては過酷だ。それゆえ、一部のヨーロッパーでは残量が半分でパッドの摩耗を知らせるセンサーが感知するように設定されている。これは、早めに警告を発することで安全を担保するためといえるだろう。

ちなみに、ブレーキパッドの摩耗警告センサーを持たないクルマは、パッドの側面に金属のパーツが付いている。パッドの摩擦材がある一定量以下になると、その金属パーツが制動時にローターに接して大きな音を出す(ギーッといった)ことでブレーキパッドの交換時期であることを知らせる。

ちなみにブレーキのリザーバータンクの液量からパッドの摩耗状態も判断できる。それは、ブレーキフルードがエンジンオイルのように消耗するものではないので、パッドが減ってくるとキャリパーのピストンが押し出され、リザーバータンクの液量が下がるからだ。ただし、車検時にブレーキフルードを交換したり、継ぎ足しをしていると、これは当てはまらなくなるので要注意だ。ちなみにブレーキフルードの交換は2年毎が基本だ。

ここで注意してほしいのが、ブレーキローターとブレーキパッドの交換タイミング。ブレーキローターを交換するときは、できれば同時にブレーキパッドも替えるのがオススメ。その理由は、パッドが古いローターの摩耗状況に合わせるように減っているので、新しいフラットな面をもつ新品ローターに接しにくい形状になっているからだ。もちろんパッドのみの交換でも、摩耗したローターの形状に摩擦材が減るまで(馴染むまで)は、ジャダーなど振動が出やすい傾向にある。

また、ブレーキのナラシも必要。詳細は以下をクリックしてほしい。ブレーキパッドの「焼き入れ」は百害あって一利無し!正しいブレーキのナラシとは

また、ブレーキパッドやブレーキローターは、高額だから良いというものではない。社外品のブレーキパーツには、スポーツ用やストリート用など用途に応じたタイプを揃えているので自分の走るステージをよく考えて選ぶと良いだろう。

このようにブレーキ系パーツは、交換サイクルをガンバって伸ばしても命を危険にさらすだけ。「少し早いかな?」というくらいで交換するのがオススメだ。

取材協力:ディクセル http://www.dixcel.co.jp/

撮影協力:田中オートサービス http://www.tanakaauto.com/

撮影:吉見幸夫

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(Auto Messe Web 『Auto Messe Web編集部』)

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