“43”と“63”どっちが好み?
プラグイン・ハイブリッドも投入へ
3月29日、メルセデス・ベンツ日本は、新型「GLCクーペ」のメルセデスAMGバージョンである「GLC 63 S E PERFORMANCE クーペ」と、「GLC 43 4MATIC クーペ」を発表した。
いずれのモデルもメルセデスAMGが手がけた高性能バージョンで、エクステリアは専用のエアロパーツやアルミホイールなどによって標準モデルとの差別化を図る。またインテリアも、メルセデスAMGオリジナルのステアリンやシートによって、スポーツマインドを高める。両車とも、ベースモデルと遜色ない実用性を確保しているのも特徴だ。
とりわけ注目したいのがパワーユニットだ。GLC 63 S E PERFORMANCE クーペは、2.0リッター4気筒ガソリンターボエンジンに交流同期モーターと、AMG自社開発の高性能バッテリー(6.1kWh)、連続トルク可変配分四輪駆動システム「4MATIC+」を組み合わせる。
結果システム総出力は680ps (500kW)、総トルクは1020Nmを発揮。0~100km/h加速タイムは3.5秒を実現した。さらに満充電時のEV走行換算距離(等価EVレンジ)は16kmを誇る。
走行モード切り替えシステムである「AMG ダイナミックセレクト」は「Electric(電動)」、「Comfort」、「Battery(バッテリーホールド)」、 「Sport」、「Sport+」、「Race」、「Slippery(滑りやすい)」、「Individual」の8種類を用意した。
GLC 43 4MATIC クーペは、2.0リッター直列4気筒ガソリンターボエンジン「M139」を搭載。最高出力421PS(310kW)、最大トルク500Nmを発揮する。さらに48V電気システムを組み合わせ、短時間で出力を14ps(10kW)高めたブースト機能も備わる。
いずれのモデルもトランスミッションは「AMGスピードシフトMCT」(9速オートマティック トランスミッション)を採用。トルクコンバーターの代わりに湿式多板クラッチを搭載し、ダイレクト感のある素早いシフトチェンジと高い伝達効率を実現した。
足まわりは後輪操舵システム「リア・アクスルステアリング」を標準装備。約100km/h以下では、リヤホイールをフロントホイールとは逆方向に最大約2.5度傾ける。逆に約100km/hを超えると、リヤホイールをフロントホイールとおなじ方向に最大約0.7度操舵することで、走行安定性を大きく高める。さらに悪路走破性を高める「トランスペアレントボンネット」機能も搭載。メディアディスプレイにクルマのフロント部分下方の路面の映像 (フロントタイヤとその操舵方向を含む)を仮想的に映し出す機能で、進路上にある大きな石や深い窪みなどの障害をいち早く確認可能だ。
新型GLC 63 S E PERFORMANCE クーペの価格は1811万円、新型GLC 43 4MATIC クーペの価格は1217万円だ。
文と編集・稲垣邦康(GQ)
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