近頃アフターパーツマーケットを賑わしているのが自動車ガラス用遮熱発色フィルム「GHOST(ゴースト)」というガラスフィルムだ。オーロラのように見えるのが特徴で、合法的にフロント、サイドガラスに貼ることができるとあって注目度が高まっている。
多層遮熱フィルムとの出会い「GHOST」はまさに「従来できなかったこと」を実現した画期的な商品と言っていいだろう。構想から製品化まで3年以上、現在も開発の手は止めていない。
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「GHOST」のメーカーであるブレインテックの宮地社長は以下のように述べている。「「GHOST」は自動車の快適性を高めるために開発しています。グレー、脱法、法律のすきを突くなどの行為や技術ではありません。大手自動車メーカーも採用している太陽光の不必要な光を環境負荷なく遮断する最先端の光学技術です」
「GHOST」のサンプル。Photo:ブレインテック宮地社長の遮熱発色フィルムとの出会いは約10年ほど前に海外動向を探っていた時に遡る。視察に出かけた先で、フロントガラスがオーロラ状に色がついているチューニングカーを発見。ショップに聞くと、それは自動車用フィルムではなく、大手フィルムメーカーが製造する多層遮熱フィルムのB品(!)だった。透明で発色も見えないものが商品であったのだが、品質不良で発色して見えてしまう偶発的な不良品だった。そのデザイン性にトレンドに敏感な車好きが使いはじめて、ストリートシーンでムーブメントを巻き起こした。この出会いをきっかけに、宮地社長は国内で販売できるように透過率や発色を調整し、元製品の特許有効期限が消失した2018年1月から製造・販売をスタートしたのである。
リーガルゴーストショップ「あったらいいな」を実現したブレインテック宮地社長はファーストペンギン的な存在だ。「GHOST」が人気を集めると同時に「車検に通らない商品」という情報が広まり、風評被害を受けてしまった。原因は前述の通り、ワークショップの商品知識不足と車検の問題だった。車検場では、測定規格の異なる測定器で車検不適合となったり、剥がされたりといった「間違った車検」や「ディーラーでの入庫拒否」ということが実際にあるようだ。また、測定にも問題があって、測定器の指定がなく、民間の指定工場では様々な機器が使用されている上に、測定器を使用しないで判断するところもあるという。そのような中、2023年1月に国土交通省から、フィルムの車検にあたって「保安基準に適合した測定器」を用いることや、その測定器を使用しない場合にフィルム装着車の車検をどのようにするかを細かく言及した通達が出た。一気に環境が整うとは思えないが、フィルムを剥がさざるを得ないケースはなくなるであろうと思われる。
正しく施工すれば高い機能性、ファッション性を楽しめる、楽しんでほしいという願いから宮地社長は2022年にリーガルゴーストショップを立ち上げた。「GHOST」の商品知識を熟知、正しい施工技術を習得、正しい測定ができるショップを認定するブレインテック独自の制度である。
百聞は一見に如かず実際に見ていただくのが一番なので「GHOST」の施工経験豊富な大阪のオートデティーラー「カーメイクアートプロ」の施工事例を紹介する。
フロント3面への「GHOST」施工例。テスラ モデルY。Photo:カーメイクアートプロフロント3面への「GHOST」施工例。テスラ モデルY。 Photo:カーメイクアートプロ車内からは発色、オーロラ状には全く見えない。テスラ モデルY。 Photo:カーメイクアートプロフロント3面への「GHOST」施工例。フェラーリ F8 トリブート スパイダー。Photo:カーメイクアートプロ車内からは発色、オーロラ状には全く見えない。フェラーリ F8 トリブート スパイダー。Photo:カーメイクアートプロブレインテック https://www.braintec.co.jp/ リーガルゴーストショップ https://www.braintec.co.jp/legal-ghost-shop/ カーメイクアートプロ https://www.art-pro.co.jp/
取材協力:株式会社ブレインテック、有限会社カーメイクアートプロText:アウトビルトジャパン
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車内が全く見えない車なんて犯罪に使うのにもってこいでしょ