■街で見かけるオレンジや緑色の棒の正体は?
高速道路はもちろん、一般道でも、オレンジ色や緑色のポールが設置される道路が増えています。このオレンジや緑のポールがいろいろな場所に設置されているは、なぜなのでしょうか。
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最近、よく見かけるようになった道路上のオレンジやグリーンの棒ですが、正式名称は「車線分離標」といいます。
製造メーカーによって商品名はさまざまで、「ラバーポール」や「ゴムポール」、「ソフトコーン」、「ガイドコーン」などと呼ばれていますが、ホームセンターなどでは「ポールコーン」の名称で販売されていることが多いようです。
なお、車線分離標のメーカー団体である道路視線誘導標協の公式サイトではラバーポールと記載されているので、当記事ではラバーポールとします。
ラバーポールは、おもにクルマや自転車が通る道路のさまざまな場所に設置されています。
車線分離標という正式名称の通り、車線の位置を分かりやすくして、正しい進路を示す存在として機能しており、Uターン禁止の場所ではUターンを抑止する目的もあります。
また自転車に向けた設置例として、歩行者が多い場所では自転車から降りて押すことを促すためにあえて自転車で通行しづらくし、危険な走行を阻止するための抑止力として設置される例も少なくありません。
さらに車両に対してだけではなく、横断歩道のない車道を歩行者が横断する大変危険な「乱横断」を防止する目的で設置されることも増えています。
ラバーポールはさまざまなメーカーが製造しており、原材料や製造方法など細かい部分は異なるものの、おもにポリウレタンを中心とした材料でできています。
触ると柔らかく、タイヤで踏まれて折れても、すぐに元に戻って立ち上がる高い復元性が特徴です。
このような特徴を持たせたのは、そもそもの始まりが暫定2車線の高規格道路での設置を想定したことにあります。
上下1車線ずつの暫定2車線道路で車線分離標として機能を果たし、緊急車両などが安全にUターンできるように、というコンセプトで設計されているのです。
なお、車線分離標が設置してある自動車専用道路などで一般車両がUターンすることは原則禁止されています。
■クルマがぶつかったときのダメージは?
障害物などを避ける際にラバーポールを踏んでしまう可能性がありますが、その場合、ラバーポールと車両にはどれくらいのダメージがあるのでしょうか。
結論からいうと、法定速度以下であればまず、クルマへのダメージはほとんどないと考えていて良さそうです。約30年前から車線分離標を製造している草分け的存在の積水樹脂に、詳しい話を聞いてみました。
――走行中の車両がラバーポールに接触したり、踏んだりしても大丈夫なのでしょうか。
大手メーカーの製品においては、車両がぶつかっても、車両にキズが付くということはまずありません。
ほとんどの場合、素材はウレタンゴムで中身は空洞です。また、衝撃のエネルギーを逃すために、可倒式になっています。少なくとも、法定速度以下であればぶつかっても問題ないでしょう。
――ラバーポール自体の損傷はどうですか。
交通量の多いところで高速で踏まれると強いダメージを受けます。70km/hから80km/hの速いスピードで踏まれると、車両の下に引っかかってポールがちぎれることがあります。
設置して1週間で破損することもあり、交通量が少ない場所では10年以上そのままということもあります。
――高速道路の加速車線、合流車線に多く設置されてきたのはなぜでしょうか。
高齢ドライバーなどによる逆走を防止するため、高速道路のSA/PAやインターチェンジから本線に合流するまでの車線などに設置される例が増えています。
本線に合流する際に反対側へ逆走しないよう、正しい方向に走行できるように誘導し、Uターンを抑止する効果もあります。
――山間部でも良く見かけるようになりましたが、なぜですか。
30年近く前までは、はみだし走行防止といえば通称「キャッツアイ」と呼ばれる道路鋲を埋め込むのが一般的でした。しかし、キャッツアイにタイヤが接触してホイールが変形したり、パンクしたり、バイクが滑って転倒する事故も問題となりました。
危険性が大きいということで、キャッツアイからラバーポールへの切り替えが進んできたと考えられます。
また、道路鋲と違って高さのあるラバーポールは視認性も良く、反射材によって夜間の視認性にも優れています。
※ ※ ※
安全で便利なラバーポールですが、豪雪地帯の除雪作業時にはこれまで着脱に大きな手間が掛かっていました。
その手間を劇的に軽減させたのがNEXCO東日本のグループ会社である株式会社ネクスコ・メンテナンス北海道開発による「簡易着脱型ラバーポール」(特許出願中)です。
設置方法が大幅に改善されたことで、撤去・設置(脱着)のための作業時間が従来品の1/4に短縮されています。
南北に長い国土を有する日本は、夏は灼熱、冬は豪雪&厳寒、豪雨や台風などの襲来も多いため、道路上の設置物にとって過酷な環境となっています。
厳しい気象条件下でも品質と耐久性を落とすことなく使えるよう、ラバーポールも誕生から30年で数々の進化を遂げるとともに、海外でも日本製ラバーポールの評価が高まっています。
「日本生まれのラバーポールは、高い復元性能と耐久性、視線誘導機能を持ち、車両が接触した場合でもダメージをほぼ与えることがない高品質な製品です。
どのような気象条件でも安全に使えるので、近年はアジア、ヨーロッパ、アメリカなど、さまざまな国で使われています。」(積水樹脂)
日本で生まれ、日本の道路事情や自然環境のなかで進化を続けるラバーポールが、世界中の道路を埋め尽くす日がやってくるかもしれません。
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みんなのコメント
見かけはゴム製でも中身を鋼鉄製にしてほしい。
いい加減な運転するヤカラが多過ぎる。