ベントレーは3月14日、世界限定18台を生産予定の大型2ドアクーぺ『バトゥール』(Bentley Batur)に、地面に映し出すウェルカムアニメーションの新技術を搭載すると発表した。
ベントレーは100年以上にわたり、金属、木材、革といった素材で高級車を提供してきた。今後は光を第四の素材として取り入れ、2019年のコンセプトカー『EXP100 GT』で示されたように、ベントレーのデザイン言語に重要な役割を果たす、としている。
バトゥールは、光のクラフトマンシップとデジタルパーソナライズの無限の可能性を初めて示したモデル。先進のデジタルライトプロセッシング(DLP)技術を用いて、車のドアを開けた際にバトゥールのデザインとプロフィールを地面に映し出すアニメーションを生成する。
この新しい投影システムは、顧客が自分だけのウェルカムアニメーションを作成し、デジタルパーソナライズの世界への第一歩を踏み出す機会を提供するという。
自動車でのDLP技術の応用はこれが初めてで、先進的なヘッドライトやヘッドアップディスプレイシステムにも使用されている。このシステムは、3色の光源を5つのレンズと2つのプリズムを通して、高度な8平方mmのデジタルマイクロミラーデバイス(DMDTM)に投影する。その後、さらに5つのレンズを通して光信号を集中させ、ドアが開くと地面にアニメーションを表示する。
DMDTMデバイスは、41万5800個の小さなミラーで構成された小さなシリコンチップ。ミラーの動きによって動く画像が生成される。ミラー自体はアルミ製で、幅は16ミクロンと人間の髪の毛の5分の1。ミラーとヒンジのサイズが非常に小さいため、1秒間に数千回反応し、各ミラーがアニメーションの1ピクセルを表示する。
映像は、色付きの光源と先行するレンズからの光を彫刻し、「オン」位置のミラーに当てることで作成される。すべての「オフ」位置のミラーは、プロジェクター内のヒートシンクに光を反射し、光を吸収する。DMDTMチップから出る光は、さらに5つのレンズを通過し、地面に焦点を合わせる。
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