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296 GTBとの比較はアンフェア! マクラーレン・アルトゥーラ 「バンッ、ドスッ」でセンサー破損 長期テスト(2)

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296 GTBとの比較はアンフェア! マクラーレン・アルトゥーラ 「バンッ、ドスッ」でセンサー破損 長期テスト(2)

積算5196km ビールのミニ樽8本を積む

筆者にはビール好きの家族や友人が少なくなく、年末年始やお祝いごとで、ビールの醸造所を訪れる機会も多い。先日はヘレフォードシャー州のワイバレー・ブルワリーで、自分が世界最高銘柄だと考える、ブティバックの5L樽を8本も購入してしまった。

【画像】ほぼパーフェクトな第一印象 マクラーレン・アルトゥーラ フェラーリとランボのHVスーパーカー 全127枚

マクラーレン・アルトゥーラのボンネットへ全部積めるのか、少し心配した。何しろ、合計で40Lある。ところが、さらに4本は積める余裕が残っていた。マクラーレンが実用的ではないと、誤解してはいけない。

積算5911km 多くの人が褒めるアルトゥーラ

筆者は先日、英国のクラシックカーのメッカ、ビスター・ヘリテージが主催するサンデー・スクランブルというイベントに参加した。あらゆるクルマ好きが楽しめる内容といえ、もし存在するなら、バッテリーEVマニアでも充実した時間を過ごせるだろう。

長期テストのマクラーレン・アルトゥーラは、会場の入口に華を添える展示車両の1台になった。ほぼ終日、その傍らで過ごした筆者は、関心を抱いた来場者の質問へ答えさせていただいた。

意見を口にする殆どの人が、アルトゥーラを褒めていた。4400ポンド(約83万円)のオプション、エンバーオレンジ・エリート塗装のことも、V6ツインターボエンジンをベースにする、プラグイン・ハイブリッド・パワートレインのことも。

フェラーリ296 GTBとの比較はフェアじゃない

それでも、中には肯定的とはいいにくい質問もあった。記憶にある1つ目は、「凄く良いですね。でも、フェラーリ296 GTB以上に良いと思いますか?」。というもの。想定できるものといえたが、筆者はこう答えた。「それはフェアな比較ではないでしょう」

「確かに、2台ともバンク角120度のV6ツインターボエンジンで、ハイブリッド・パワートレインを搭載しています。でも、296 GTBの英国価格は、アルトゥーラより6万5000ポンド(約1229万円)も高いんです」

「最新のマクラーレン750 Sと比べても、1万ポンド(約189万円)以上も違います。750 Sの場合、最高出力では296 GTBに劣っていても、パワーウエイトレシオでは勝るんですけどね」

もう1つは、大切な読者の方々から。「不具合は直りましたか?」。といった内容のもので、これは何度も聞かれた。半分笑みを浮かべながら。

「クルーズコントロール用のレバーは、交換済みです。それ以外、不具合などは起きていませんよ」。と、自分も毎回笑顔で答えた。

まだアルトゥーラは量産初期の段階だし、大騒ぎするようなトラブルとはいえないだろう。それでも、一部の人が抱く、現在のマクラーレンに対するイメージを表しているように思う。

ただし、筆者が原因のトラブルはゼロではない。先日のこと、少し嫌な気分を残してアルトゥーラを運転していた時だった。日没後、郊外にある自宅へ帰る途中だった。

深い水たまりでタイヤ内センサーを破損

その日も雨が降っていて、大きな水たまりが迫っていることへ気付いた。しかし、浅いくぼみにできた普通のものだと考え、避けることなくアルトゥーラを進めてしまった。

ところが実際は、アスファルトの剥がれた深い穴にできた水たまりだったのだ。後に確認すると、鋭いエッジで路面がえぐられていた。バンッという大きな音と同時に、ドスッという強い衝撃。すぐに、その結果を想像した。

当然タイヤはパンクし、アルミホイールまで曲がったのでは、と不安を感じつつドアを開く。しかし、この筆者の読みも違っていた。

驚いたことに、あれほどの音と振動でありながら、タイヤとホイールは見る限り無傷。そのかわり、タイヤ内の空気圧センサーが駄目になっていた。

アルトゥーラが履くピレリ・ウインターソットゼロというオールウェザー・タイヤは、同社がサイバータイヤと呼ぶ新アイテム。タイヤの温度と空気圧を車両へ送信するセンサーが、1本毎に内蔵されている。

不運なことに、今回は丁度センサー部分に強い衝撃が加わった様子。タイヤのゴム自体は無事のようでも、メーターパネルに表示される空気圧の警告表示を消すには、交換するしかないらしい。

ピレリのサーキット用タイヤは、マクラーレン・セナとの相性が良くはなかったと記憶している。しかし、今回組み替えてもらうのは迷わずウインターソットゼロ。これほど好印象なオールウェザー・タイヤは、今まで経験したことがない。

テストデータ

気に入っているトコロ

天候を問わないタイヤ:ピレリ・ウインターソットゼロは、乗り心地に優れ路面からの感触も良好。それでいて、冬場でも不安のない走りを提供してくれる。

気に入らないトコロ

EVモードの走行距離:駆動用バッテリーを使い切る前に、エンジンが始動する。充電量で走れる最大の距離より、実際は制限されている。

英国価格

モデル名:マクラーレン・アルトゥーラ(英国仕様)
新車価格:18万9200ポンド(約3576万円)
テスト車の価格:22万1400ポンド(約4184万円)

テストの記録

燃費:10.2km/L
故障:なし
出費:なし

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みんなのコメント

1件
  • zsk********
    試乗させてもらいましたが、久しぶりに快感を覚えました。音と、加速力、そして、電気のみで走れるメリハリ。でもマニュアルトランスミッションも捨てがたいんですよね。fromF355とFモンディアルオウナー
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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