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語り継がれる名機! 昭和・平成を駆け抜けた傑作トヨタエンジン搭載車5選

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語り継がれる名機! 昭和・平成を駆け抜けた傑作トヨタエンジン搭載車5選

■トヨタが誇る高回転型4気筒エンジン、4A-G型搭載車を振り返る

 トヨタ車に搭載された1.6リッター4気筒の高性能エンジンといえば、1970年代から「2T-G型」エンジンがその役を担っていましたが、1983年に次世代の「4A-G型」が登場。後に「ハチロク」と呼ばれて親しまれる「AE86型 カローラレビン/スプリンタートレノ」に初めて搭載されました。

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 4A-G型は高性能なスペックと高回転型の刺激的なフィーリングで人気となり、次いで「カリーナ1600GT」や「セリカ1600GT」、「MR2」などにも搭載。

 後に5バルブヘッドを搭載することでさらに高出力化し、トヨタの量産型高性能エンジンの代表格となりました。

 そこで、4A-G型エンジンを搭載するクルマの中から、とくに印象深い5車種をピックアップして紹介します。

●カローラレビン/スプリンタートレノ【4A-GEU型】

 1983年にモデルチェンジされた「カローラレビン/スプリンタートレノ」(以下、レビン/トレノ)の「GT APEX」と「GTV」「GT」グレードに、新世代の1.6リッター直列4気筒DOHC16バルブエンジン「4A-GEU型」が初めて搭載されました。

 最高出力130馬力/6600rpm、最大トルク15.2kgm/5200rpm(グロス)という性能で、これまでの「2T-GEU型」を超える性能かつ、大幅に小型化されたエンジンとなりました。

 レブリミットが7700rpmとされたことから当時としてはかなりの高回転型エンジンで、搭載されたレビン/トレノは、車両型式が「AE86型」だったことから「ハチロク」の愛称で人気車種となりました。

 シャシは先代の「TE71型」から大きく変わっていなかったため、限界はそれほど高くないFR車でしたが、かえって「操る楽しさ」を見出すドライバーが多く、一般道でのスポーティなドライビングだけでなく、サーキット走行やジムカーナなどの競技用としても愛されました。

 さらに、走り屋系コミック「頭文字D」のヒットにより、レビンだけでなくトレノの人気も上昇し、いまに至っています。

●カローラFX【4A-GELU型】

 1984年にカローラの派生車種としてデビューした「カローラFX」は、トップグレードの「GT」に横置きにした「4A-GELU型」エンジンを搭載し、欧州のハッチバック車のような洗練されたスタイルでFF派から人気となります。

 搭載された4A-GELU型エンジンは、レビン/トレノと同じスペックで、最高出力130馬力、最大トルク15.2kgm(グロス)の高回転型ユニットでした。

 同時期にホンダ「シビック」に追加された1.6リッターDOHCエンジンを搭載する「Si」グレードは、ロングストロークにより中低回転域のトルクが高いのが特徴で、カローラFX GTはもちろんレビン/トレノをも脅かす存在となります。

 1980年代後半の全日本ツーリングカー選手権にカローラFXもレビン/トレノと共に参戦しましたが、すぐにシビックSiも参戦し、1985年に1勝をあげるなど常に4A-Gエンジン搭載車を脅かし続け、1993年に同レースが終焉するまで、1.6リッタークラスにおけるトヨタ対ホンダの争いが続きました。

●MR2スーパーチャージャー【4A-GZE型】

 1984年に国内自動車メーカー初の量産ミッドシップ車として登場したトヨタ「MR2」は、コンパクトなボディに「4A-GELU型」エンジンをリアに搭載し、軽快なコーナーリングが特徴のスポーツカーとして人気となります。

 一方で、ミッドシップらしい速さを追求すると、一般ドライバーには操縦性がシビアになってしまうことを避けるため、比較的マイルドなサスペンションセッティングで乗りやすさも重視されました。

 1986年のマイナーチェンジでは最高出力145馬力、最大トルク19.0kgmを発生しながら、アクセルレスポンスや低中回転域から出力特性に優れるスーパーチャージャー付き「4A-GZE型」エンジン搭載車をラインナップ。

 同時に、ルーフの一部が脱着できるTバールーフ仕様車が登場し、デートカー的な要素も取り入れられました。

 さらに、パワーが増大しただけでなく「ADパッケージ仕様」では、主にサスペンションに手が入れられ、ミッドシップ車らしいフィーリングを色濃くし、より速いコーナーリングも可能となりました。

■レビン/トレノの終焉を飾った4A-G型の集大成とは

●カローラレビン/スプリンタートレノ 【4A-GE型】

 1995年にモデルチェンジされたレビン/トレノは、先代から徹底した軽量化を図り、デザインを一新しました。

 また、先代にはラインナップされていたスーパーチャージャー付きの4A-GZE型エンジンは廃止となり、1.6リッター直列4気筒DOHC20バルブの「4A-GE型」をさらにチューニング。

 燃焼室形状の変更や、4連スロットルを大径化することで、最高出力165馬力、最大トルク16.5kgmまで引き上げられました。

 走行性能を重視した「BZ-V」グレードのMT車には、FF車で日本初となったヘリカルLSDと大径ディスクブレーキが標準装備され、走る・曲がる・止まるにおいて確実に進化を遂げていました。

 1997年のマイナーチェンジではMT車が5速から6速にクロスレシオ化し、デュアルエアバッグ、プリテンショナー&フォースリミッター付シートベルトの標準装備など、安全性能を向上。

 しかし、スペシャルティカーやスポーツカーの人気低迷の影響で、2000年に9代目カローラへのモデルチェンジの際にレビン/トレノは消滅し、28年の歴史に幕を閉じました。

●カローラワゴン BZツーリング【4A-GE型】

 1991年の7代目カローラの登場と同時に、ステーションワゴンボディの「カローラワゴン」も一新。

 発売当初は1.5リッターエンジン搭載車のみでしたが、1996年のマイナーチェンジで、レビン/トレノと同じ4連スロットルを搭載した最高出力165馬力、最大トルク16.5kgmを発揮する1.6リッター直列4気筒DOHC20バルブの4A-GE型を搭載したホットモデル、「カローラワゴン BZツーリング」が追加されました。

 BZツーリングは高性能エンジンを搭載したことに加え、フロントベンチレーテッドの4輪ディスクブレーキ、前後スタビライザー付きスポーツセッティングサスペンション、専用スポーツシート、専用ホワイトメーターが装備され、その走りはコンパクトステーションワゴン初の本格スポーツグレードと呼んでもいい内容です。

 1997年のマイナーチェンジでは、レビン/トレノとともに安全性能の向上とMT車は6速化され、稀有な高性能ワゴンとして話題となりました。

※ ※ ※

 かつて、国産スポーツコンパクトが、こぞって採用していた1.6リッターエンジンですが、近年は極端に数を減らしてしまいました。

 1.5リッターで区切られる日本の税制の影響や、ダウンサイジングターボエンジンの台頭。そして、モータースポーツでの活躍の場が少なくなったことなどが理由です。

 なかでも、今回紹介した4A-G型エンジンは、ホンダのZC型、B16型エンジンと、長きに渡ってライバル関係にあり、お互いが高回転、高出力化を争った結果、どちらも名機として記憶に残っています。

 こうした形で性能を高めていった両社のエンジンですが、そんな時代はもう来ないのかもしれません。

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みんなのコメント

3件
  • 当時のトヨタのツインカムエンジンはヤマハが手掛けていましたね、さすがバイク屋です
  • ホンダのNSXも初めの企画はMR2みたいなお手軽サイズのミッドシップだった
    らしいね。何でデカくなったのかと考えると、恐らく日産のMID4コンセプトに
    影響されたんだと思う。

    日産の方はお蔵入りしちゃったけど、MID4開発で培われた技術は32GT-Rで採用
    されたというから、結果的には良かったんじゃないかな。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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