11月16日、ポルシェはロサンゼルスオートショーで、GT4マーケット向けの新型レーシングカー、718ケイマンGT4 RSクラブスポーツを発表した。また同時に市販車の718ケイマンGT4 RSを718モデルレンジのトップモデルとして発表し、日本でもこの日予約受注がスタートした。
ポルシェはこれまで、世界中でユーザーが増えているGT4向けに718ケイマンGT4クラブスポーツをリリースしてきたが、さらなるパフォーマンス向上に向け、同時に市販車としてリリースされた718ケイマンGT4 RSをベースとした718ケイマンGT4 RSクラブスポーツを発表した。
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最大の変化の特徴はエンジンで、これまでの3.8リッターエンジンから、ポルシェカレラカップ用の911 GT3 Cupで使用される4.0リッター6気筒ボクサーエンジンを採用。500馬力を発生し、GT4クラブスポーツモデルよりも75馬力出力が向上される。またエアインテークが最適化され、最大出力は依然の3.8リッターよりも高い回転で発生する。使用可能域が広がることで、プロにとってもジェントルマンドライバーにもドライビングが容易になるとしている。
またシャシーの変更により、ハンドリングが改善。ダンパーはゼロから改訂され、アンチロールバーやショックアブソーバーも改善。前後アクスルで3つの異なるスプリングレートが使用可能となった。またボンネットに設けられたNACAダクトにより、大型のブレーキシステムへの効率的な導風を実現する。また、ポルシェ・スタビリティ・マネジメントシステム(PSM)はモータースポーツ用に設計され、トラクションコントロール、ABSなど最新のスタビリティコントロールシステムが採用される。
空力面では、フロントのダイブプレーンと延長されたフロントスポイラーリップにより、フロントアクスルでのダウンフォースを増加させた。またGT3カーのポルシェ911 GT3 Rからインスパイアされたウイングのホイールアーチベント、前輪周辺の整流のために設計されたエアカーテン、密閉されたアンダーボディにより、ディフューザーへのエアフローを最適化する。またスワンネック形状のリヤウイングには20mmのガーニーフラップに加え、調整範囲が広げられている。
リヤウイングを含め、718ケイマンGT4 RSクラブスポーツでは、先代モデルと同様再生可能な天然繊維の複合素材が採用されている。使用部分はさらに広げられ、ドア、リヤウイングに加え、ボンネット、ウイング、フロントエンド、ステアリングホイールに素材が採用されている。
「我々は、この3年間カスタマーとともにGT4クラブスポーツを走らせ、その多くの要望をこの新型18ケイマンGT4 RSクラブスポーツに採り入れた。ラップタイムの向上、ドライバビリティの向上により、世界中のGT4カスタマーに、来たるレースシーズンでの競争力ある製品を届けたいと思っている」というのは、ポルシェモータースポーツの販売/流通マネージャーであるミハエル・ドライサー。718ケイマンGT4 RSクラブスポーツは、19万6000ユーロ(日本円約2544万円)で、SROモータースポーツ・グループ規定のレースに即参加できる。日本ではGT4がST-Zとして参戦できるスーパー耐久への参加が可能だ。
市販モデルの718ケイマンGT4 RSも11月17日、ポルシェジャパンで予約がスタートした。ニュルブルクリンクのノルドシュライフェで718ケイマンGT4のラップタイムを23秒以上短縮するパフォーマンスをもつ718ケイマンGT4 RSは、希望小売価格(消費税込)で1843万円となっている。
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