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リンク&コーが席巻。契約更新のウルティアが地元戦完全勝利、キンファも初優勝/TCRワールドツアー第5戦

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リンク&コーが席巻。契約更新のウルティアが地元戦完全勝利、キンファも初優勝/TCRワールドツアー第5戦

 今季より創設された新生TCRワールドツアーは、この第5戦で海を越え初開催の南米大陸へ。8月18~20日のウルグアイはエル・ピナールにて、TCRサウスアメリカ・シリーズ第6戦との併載戦が争われ、シェイクダウンの降雨ディレイや急遽の予選グループ分けなど、混乱が生じた週末をリンク&コー・シアン・レーシング陣営が席巻。

 地元出身サンティアゴ・ウルティア(リンク&コー・シアン・レーシング/リンク&コー03 TCR)がレース1で完璧なポール・トゥ・ウインを飾り、母国大観衆の前で来季2024年の契約延長が発表されると、続くレース2では僚友マ・キンファ(リンク&コー・シアン・レーシング/リンク&コー03 TCR)も世界戦初勝利を飾っている。

エステバン・グエリエリが新型『トヨタ・カローラGRS TCR』に搭乗。世界戦併催南米ラウンド出場へ

 前戦ハンガロリンクから約2カ月のブレイクを経て、南半球で再開を迎えたTCR最高峰シリーズは、地元で3年目を迎えたリージョン選手権との併催により、実に30台のエントリーを数えた。

 翌週8月25~27日にはアルゼンチンのサンルイスへと向かい“バック・トゥ・バック”での勝負が予定されており、遠征組のひとりであるネストール・ジロラミは、欧州戦で共闘したALMモータースポーツから地元スクアドラ・マルティーノに移籍するかたちでFL5型ホンダ・シビック・タイプR TCRのオペレーションをスイッチ。かつて世界選手権を戦った同郷の名コンビ、エステバン・グエリエリ(ブラットン・ティト・ベッソーネ・チーム/トヨタ・カローラGRS TCR)らを筆頭に、南米の猛者たちがワールドツアー組と相対する。

 しかしその初日はあいにくの天候に見舞われ、初走行となる世界戦メンバー向けに設定されたシェイクダウンは豪雨延期となり、その直後に予定されていたFP1が翌日土曜午前へと振り替えられることに。

 さらに合同エントリーリストの規模により、主催者は予選のためにグループ分けを実施することを決め、午後の予選の最初のセグメントではそれぞれ15台ずつのセッションで争われるフォーマットに変更された。

 こうした混乱も生じるなか、改修後のトラックを“クリーンアップ”したのがリンク&コー・シアン・レーシング陣営で、初日シェイクダウンではマ・キンファを先頭に上位4台を独占すると、明けたFP1こそミケル・アズコナ(BRCヒョンデN スクアドラ・コルセ/ヒョンデ・エラントラN TCR)にトップを譲ったものの、続くFP2ではウルティアがトップを奪還。

 事前にエンジントラブルに見舞われ貴重な走行時間を失いながらも、グループBに編入された予選でも勢いを維持した地元のスターが、予選でもポールポジションを獲得してみせた。

■レース2でマ・キンファが自身初のTCRワールドツアー制覇
 明けた日曜のレース1でも強力なスタートを切ったウルティアは、オープニングラップで後続のドライバーを心配する必要なくレースを支配。チームメイトのテッド・ビョーク(リンク&コー・シアン・レーシング/リンク&コー03 TCR)が、後続のフレデリック・バービッシュ(コムトゥユー・レーシング/アウディRS3 LMS 2)やジロラミのシビックらとバトルを繰り広げる展開にも乗じ、ホームラウンドでの“ライト・トゥ・フラッグ”を完成させた。

 この結果を受け、ウルグアイの観衆の前でチームとの新契約も発表され、ウルティアは来季もシアン・レーシングに残留する契約に署名したこともアナウンスされた。

「僕がプロのレーシングドライバーになる機会を与えてくれたシアン・レーシングとの契約を更新でき、とてもうれしく感謝している。このことは決して忘れられるものではないんだ」と、前祝いのTCRワールドツアー初勝利を飾ったウルティア。

「僕はこのファミリーの一員であると感じているし、一緒にツーリングカーの世界タイトルを獲得しており、今の状況以上に幸せなことはない。僕を信頼してくれたチーム全員に多大な感謝を表したいし、一緒にさらなる成功を収めることを楽しみにしている」

 続いて日曜現地12時過ぎに開始された予選トップ10リバース採用のレース2は、マ・キンファがポール発進の権利こそ得たものの、後続のアズコナがヤン・エルラシェール(リンク&コー・シアン・レーシング/リンク&コー03 TCR)らとの接触バトルを生き残り、中国メーカーの最新TCR規定車両をドライブする中国人元F1ドライバーのテールを突ついてプレッシャーを掛け続ける。

 ここを耐え抜いた首位のマ・キンファだったが、続く8周目にはタイヤバリアの修復が必要なためセーフティカー(SC)が導入されると、10周目のリスタートではリンク&コー03 TCRの155号車が後続を引き離す展開に。

 終盤にはプジョーがストップして2回目のSCとなるも、ここから2周のラストスプリントも制した苦労人が、自身初のTCRワールドツアー制覇を成し遂げた。

 両ヒートともに世界戦組と共闘したTCRサウスアメリカ・シリーズでは、レース1で10位に喰い込んだイグナシオ・モンテネグロ(スクアドラ・マルティーノ/FK8型ホンダ・シビック・タイプR TCR)が最上位となり、レース2では11位だったファン-アンヘル・ロッソ(パラディーニ・レーシング/トヨタ・カローラGRS TCR)が最高位に。そのロッソと僅差の勝負を繰り広げて、ひさびさのTCR復帰を果たしたグエリエリは、12位/10位となっている。

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