アルファロメオが4Cスパイダーの最終生産モデルで、1967年にデビューしたミッドシップスポーツカー「33ストラダーレ」の栄光を引き継ぐ「4Cスパイダー33ストラダーレ・トリビュート」をアメリカで披露。北米向けの生産台数は33台限定
フィアット・クライスラー・オートモビルズ(FCA)は2020年12月14日(現地時間)、米国ミシガン州オーバーンヒルズにおいて、アルファロメオ・4Cスパイダーの最終生産モデルとなる特別仕様車の「4Cスパイダー33ストラダーレ・トリビュート(4C Spider 33 Stradale Tributo)」を発表し、合わせて予約受注を開始した。車両価格は7万9995ドル(約828万円)の設定で、北米向けの生産台数は33台の限定だ。
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今回発表された4Cスパイダーの最終生産モデルは、アルファロメオの伝説的なスポーツカー「33ストラダーレ(33 Stradale)」をオマージュして製作される。33ストラダーレは、F1イタリアGPの前夜祭が催された1967年8月31日にモンツァ・サーキットでデビュー。ロードゴーイングを意味するイタリア語のストラダーレを車名に冠した同車は、レーシングカーのTipo33をベースに、名匠フランコ・スカリオーネがデザインしたハンドビルドのボディを纏ったミッドシップスポーツカーで、そのエキゾチックなスタイリングや高性能なパフォーマンスによって熱狂的な支持を集める。また、生産台数がわずか18台だったこともあり、ファンの間ではシンボリックな存在となった。その血統を受け継いで現代に蘇ったモデルが、4Cスパイダー33ストラダーレ・トリビュートというわけだ。
エクステリアに関しては、ボディカラーに3層コートを施した専用色のロッソ・ヴィラデステを採用したことがトピック。また、カーボンファイバー製モノコックシャシーにも、最終モデルにして初めてクリアレッド仕上げを施す。また、通常モデルではオプション設定のアクラポヴィッチ製デュアルモード・センターマウントエキゾーストやレースチューンドサスペンション、バイキセノンヘッドライト、バッテリー充電器、ボディカバー、カーボンファイバー製ハロ(holo:コクピット周辺に取り付けられる保護装置)、リアウィング、イタリアンフラッグ・ミラーキャップなどを標準で装備。さらに、フロントエアインテークとリアディフューザーはピアノブラックで仕立て、合わせて「Centro Stile Alfa Romeo」エンブレムを特別に配する。足もとには、専用デザインのグレー/ゴールド5穴アルミホイール(前18/後19インチ)を組み込んだ。
インテリアについては、ブラックのDinamicaスエードとタバコレザーを組み合わせたスポーツシートを装着したほか、ダッシュボード/サイドシル/センターコンソールに専用プレートを組み込み、センターコンソールのプレートには車両のシリアルナンバーも刻印する。また、4Cのデザインコンセプトやテクノロジー、素材、モデナの組み立て施設、33ストラダーレの歴史を記録し、造形センターのチェントロ・スティーレによってデザインしたシリアルナンバー入りの記念ブックを付属。装丁には、Dinamicaスエードを採用した。
パワートレインは通常モデルの4Cスパイダーと基本的に共通で、ミッドシップ配置のオールアルミ製1750cc直列4気筒DOHC16V直噴インタークーラー付ターボエンジン(237hp/258lb-ft)に、6速アルファ・ツインクラッチ・トランスミッションを搭載。車両重量は2500ポンド(約1134kg)未満に仕立て、パワーウェイトレシオは10.4 lb/hp(約4.78kg/hp)を実現する。公表された性能は、0→60mph(約96km/h)加速が4.1秒、最高速度が160mph(約257km/h)だ。
なお、アルファロメオのグローバル責任者であるティム・クニスキスは、「アルファロメオの伝統を受け継ぐ4Cスパイダー33ストラダーレ・トリビュートは、来年生産を開始する Tonale(トナーレ)PHEV クロスオーバーをはじめとする、次世代のアルファロメオ・モデルにバトンを引き渡す役割を担っている」というコメントを残している。
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