安全を重視したクルマづくりは、フォルクスワーゲンの創業以来年続くテーマなのだという。その安全性能を再確認した。
オーナーになると感じる有り難さ
“安全性能は、すべてに優先する”という考え方は、フォルクスワーゲン車のすべてに一貫しているという。つまりup!であってもアルテオンであってもセグメントにかかわらず高い安全性能を装備していると言うことだ。
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ただ、そうした装備は、限られた時間しかない試乗会では確認できないし、オーナーになってみないと有り難さは感じられないものだろう。しかし今回はそんなフォルクスワーゲンの安全性能を確認できるフォルクスワーゲンテックデイ(先進技術安全体験会)に参加したのでその内容を報告したい。
イベントメニューはいくつかあり、最初は、ティグアンTDI 4MOTIONの四駆制御を確認するプログラムから始まった。これは途中に0.3μという圧雪路と同じ路面や0.1μという氷と同じ低μ路面がある斜度20度の登坂路を登るのだが、そこで一旦停止してから再スタート、さらに登り切ったら今度は30度の傾斜をヒルディセントコントロールを使って下るというもの。
ラフなアクセルワークは禁物だが、それにしても人間が立っていることもできないようなところを何事もなかったかのように登っていくのだから脱帽である。これなら雪道のあらゆる場面で効果が期待できる。
またカメラとミリ波レーダーを使うパサートのアダプティブクルーズコントロール(ACC)もテスト。これは先行車を認識し、一定の車間距離を維持しながら追従して車線内を走行する機能で、たとえばドライバーが意図しない車線の逸脱を検知すると自動でハンドルを補正したり、振動で警告したりするものだ。
また先行車が停止したらパサートも完全停止、そこからの再スタートや走行中に急な割り込みがあった場合の対応なども確認した。
up!に搭載されるシティエマージェンシーブレーキも体験した。up!の緊急停止は事前に警告もなく唐突に起きるがそれでも障害物に衝突することなく停止する。なにより比較的安価なクルマであるにもかかわらずこうした安全機能が標準装備されているところを評価したい。
さらにゴルフを使い80km/hまで加速、そこから急制動して、レーンチェンジするというメニューや、ポロで0.3μというスリッパリーな定常円走行、そこでも意のままに操れるハンドリング性能、優れたESCの機能を体験するというメニューも用意されていた。
いずれにしろフォルクスワーゲンは、こうした機能をオールインセーフティとしてほとんどのベースグレードにも装備、安全に対して真摯に向き合っている。(文:千葉知充/写真:フォルクスワーゲン グループ ジャパン)
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