2.3L 4気筒ターボで280psと42.7kg-m
モデル中期となるフェイスリフトを受けた、フォードのホットハッチ、フォーカス ST。
【画像】ドライバーを喜ばせるホットハッチ フォード・フォーカス ST 競合モデルと写真で比較 全106枚
シャシー側では、トルクベクタリング機能付きのリミテッドスリップ・デフを標準装備する。アダプティブ・ダンパーと、トラック(サーキット)・モード付きのドライビングモードを装備するには、800ポンド(約13万円)の追加予算が必要となる。
エンジンは、280psを発揮する2.3L 4気筒ターボガソリンで、今回は特に変更を受けていない。とはいえ、最大トルクは42.7kg-mと相変わらず太く、レスポンスも鋭い。
エンジンにはサウンドを共鳴させるエンハンサーが付いており、艷やかな響きを楽しめる。車内のスピーカーを介して、ドライバーへ電子的に直接届けてもくれる。スポーツ・モードを選ぶと、そのボリュームも大きくなる。
もはや5気筒エンジンの特徴的なサウンドではないし、人為的なものでもある。それでも4気筒ターボとしては、聴き応えのある音響であることは確かだ。
5000rpmを超えると、若干回転上昇の勢いに陰りが出てくる。より扱いやすい手前の回転域で病みつきになるようなパワーの高まりがあるから、そこまで回す頻度は少ないかもしれない。
2022年の英国の一般道では、まったく不満のない加速力を引き出せる。むしろ、有り余るほど。
多くのライバルを凌駕する運転の楽しさ
フォーカス STは、未だに6速MTが標準装備される、ピュアなホットハッチ。トルクコンバーター式の7速ATもオプションで選択できるが、こちらは競合のデュアルクラッチATほど、日常的な使い勝手と走りの興奮を両立させているとはいえないようだ。
Dに入れたまま、充分素早く駆け回ることができる。だが、積極的に運転している状況では、段数が多すぎる印象が拭えない。特にドライバーがシフトパドルを弾いて、自らギアを選んでいる場面では。
変速自体もクイックとまでは呼べないし、ドライバーズカーとして、フィーリングも勢いに欠ける。低速域では変速をためらうこともあるようで、自分がクルマを操っているという感覚を少し薄めているようだった。やはり、フォーカス STにはマニュアルだ。
その7速ATの印象を除き、動的能力が与えてくれるドライビング体験の輝きは、従来と変わらない。ステアリングホイールの重みづけやレシオ設定は絶妙で、操縦性は機敏でバランスも素晴らしい。高速域での姿勢制御にも、まったく不満は感じられない。
プレミアム・ブランドのホットハッチより手頃でありながら、走りの魅力は濃密。そして、その楽しさは多くのライバルを凌駕する。
手首を軽快に動かし、タイミングよくペダルを踏み込むことで、普段のカーブがエンターテイメントになる。直感的に、爽快に駆け抜けられる。
コーナリング時のグリップレベルは高く、ヘアピンカーブからの立ち上がりは確実なトラクションが支えてくれる。秀でた動力性能と、懐の深いシャシーが見事に融合している。
ホットハッチのスイートスポット
フォーカス STは、日常的な環境で運転を堪能できるという特長で、ホットハッチのお手本といえる水準にある。確かに一部のライバルよりスピードは劣るかもしれないが、シリアスだからといって、必ずしも楽しいとは限らないものだ。
パワフルな四輪駆動モデルに、充足感でのアドバンテージがあるわけでもない。ホットハッチのスイートスポットとして、フォーカス STが君臨するという事実は変わらない。
フェイスリフト後で気になったのが、乗り心地の変化。19インチ・ホイールには、ミシュラン・パイロットスポーツ4Sではなく、新コンパウンドを採用したピレリPゼロを履いていたことが原因だと思う。
サイドウォールの剛性を高めることで、サーキットでの走りを鋭敏にすると同時に、繊細なステアリングレスポンスを狙っているのだろう。その見返りとして、低速域での乗り心地は若干落ち着きに欠いていた。高速域でも、しなやかさが薄れている。
フォード最大の強みが、日常的な乗りやすさと、動的能力とを巧みに共存させてきたこと。この方向性には、少し疑問を抱かなくもない。
とはいえ、今回はサーキットを走る機会はなかった。乗り心地と引き換えに、どれだけラップタイムを削っているのかも確かめられてはいない。
いずれにしてもフォード・フォーカス STは、英国編集部イチオシのホットハッチの1台だ。走る道を問わず、ドライバーを喜ばせてくれる能力は、最新版にも不備なく見事に整っている。
フォード・フォーカス ST オートマチック(英国仕様)のスペック
英国価格:3万6410ポンド(約608万円)
全長:4378mm
全幅:1825mm
全高:1454mm
最高速度:249km/h
0-100km/h加速:5.7秒
燃費:12.2-12.7km/L
CO2排出量:180-187g/km
車両重量:1529kg
パワートレイン:直列4気筒2261ccターボチャージャー
使用燃料:ガソリン
最高出力:280ps/5500rpm
最大トルク:42.7kg-m/3000-4000rpm
ギアボックス:7速オートマティック
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
愛車管理はマイカーページで!
登録してお得なクーポンを獲得しよう
「高いのはしゃーない」光岡の55周年記念車『M55』、800万円超の価格もファン納得の理由
オヤジむせび泣き案件!! ホンダの[デートカー]が帰ってくるぞ!! 新型[プレリュード]は究極のハイブリッドスポーツだ!!!!!!!!!
「すごい衝突事故…」 東富士五湖道路が一時「上下線通行止め!」 ミニバンが「横向き」で“全車線”ふさぐ… 富士吉田で国道も渋滞発生中
超クラシック! ホンダが新型「ロードスポーツ」発表で反響多数! ロー&ワイドの「旧車デザイン」に「スタイル最高」の声! 女性にも人気らしい新型「GB350 C」が話題に
「子供が熱を出したので障害者用スペースに停めたら、老夫婦に怒鳴られました。私が100%悪いですか?」質問に回答殺到!?「当たり前」「子供がいたら許されるの?」の声も…実際どちらが悪いのか
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!
みんなのコメント