車重1250kg エンジンは若干パワーダウンか
マセラティは、SROモータースポーツ・グループのGT2カテゴリーに復帰すると発表した。同時に、2023年のファナテックGT2ヨーロピアン・シリーズに投入予定の、新型「MC20 GT2」が公開されている。
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マセラティMC20 GT2は、標準のMC20をベースとしたレーシングカーで、軽量化により1250kgの車重を実現している。アウディR8 LMS GT2よりも100kg軽く、2021年に発表されたブラバムBT63 GT2と同レベルになる。
MC20 GT2は、標準モデルと同じ3.0L V6エンジン(最高出力630ps)を搭載しているが、バランス・オブ・パフォーマンス(BoP)の規則に従い、出力が低下すると予想される。BoPとは、エンジン出力を制限するか、重量バラストを追加するか、またはその両方を行うことで車両間の性能を平準化するもので、前述のブラバムは1250kgの車重に対し最高出力608psとなっている。
出力が制限されても、大幅な軽量化によってパワーウェイトレシオが改善されるため、標準モデルより優れた走行性能を発揮することは間違いない。
伝統のスポーツカーレースに復帰
インテリアでは、レース専用のペダルボックス、ロールケージ、ステアリングコラム、カーボンファイバー製マルチファンクション・ステアリングホイールなどが採用される。タッチスクリーンのインフォテインメント・システムや、アルカンターラのバケットシートなど、公道向けの装備の多くは省略される予定だ。
とはいえ、エアコン、ABS、トラクションコントロールは標準装備で、車内ビデオカメラ、リアビューカメラ、タイヤ空気圧モニターなどがオプションとして用意されている。
マセラティは、MC20 GT2を一般販売するかどうかを明らかにしていない。ライバルとなるブラバムBT63 GT2は、同クラスでは比較的「手頃」なモデルとされており、その価格は約35万ポンド(約5800万円)である。
マセラティのダヴィデ・グラッソCEOは、「レースは常にマセラティの天分だった」とし、「未来を築くために新しいスタートを切っている」と語った。
マセラティは、2005年から2009年にかけて、FIA GT1選手権でMC12 GT1が5年連続でチームタイトルを獲得するなど、レースシーンでは大きな成功を収めている。
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