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【スーパーGT×DTM特別交流戦】タイヤのパンクで予定外のピットを強いられるも、実質2周で17ポジションアップ! 山本尚貴「終盤は全員抜いてくるつもりだった」

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【スーパーGT×DTM特別交流戦】タイヤのパンクで予定外のピットを強いられるも、実質2周で17ポジションアップ! 山本尚貴「終盤は全員抜いてくるつもりだった」

 富士スピードウェイで行なわれたスーパーGT×DTM特別交流戦のレース2。前日に続いて上位争いを繰り広げていた山本尚貴(#1 RAYBRIG NSX-GT)だが、途中タイヤのパンクに見舞われ緊急ピットイン。一時は周回遅れになってしまったが、そこから4位まで挽回するという驚異的な追い上げをみせた。

 レース1で3位表彰台を獲得した山本は、レース2でも序盤から好調な走りを見せた。3番グリッドからスタートすると3周目にロイック・デュバル(#28 BMC Airfilter Audi RS 5 DTM)をパスし2番手に浮上。周回を重ねるごとにトップを走るナレイン・カーティケヤン(#64 Modulo Epson NSX-GT)との間隔を縮めていった。

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 ここまでは理想通りの展開で進められていたという山本だが、1回目のセーフティカー出動のタイミングから流れが狂い始めた。

「序盤から安定したペースで走れていました。少しずつナレイン(カーティケヤン)選手のペースが落ちてきて『攻略しようかな?』と思い始めたところでセーフティカーが入ってしまいました」

「セーフティカーが入るとピックアップが起きてしまって苦しかったです。タイヤ交換した後もペースが良かったんですが……左リヤタイヤがパンクしてしまってもう1度ピットに入ることになってしまいました」

 そう語った山本。コース上の落下物回収のために2度目のセーフティカーが出動したのと同時にピットインし、再びタイヤ交換を実施した。一見“戦略的なピットストップ”のように見えたが、あれはタイヤがパンクしたことによる“緊急ピットイン”だったという。

「ちょうどタイミングが重なったのでセーフティカーを利用してピットインしたように見えますが、(何もなければ)あそこで入る必要は全くないので、戦略でもなんでもないです。ちょうど最終コーナーを立ち上がって左リヤの内圧が落ちてしまって、そのままピットに入ろうとした瞬間に、セーフティカーが出ました」

 これで21番手まで後退し、一時は周回遅れとなってしまった山本。これで勝負権はなくなったかと思われたが、実はレース2に向けてルールが一部変更され、レースコントロールから指示があった時に周回遅れの車両は前のマシンを追い抜いて同一周回に戻って良いという公式通知が出されていた。これにより、当時周回遅れだった山本とレネ・ラスト(#33 Audi Sport RS 5 DTM)が隊列最後尾につくことができたのだ。

 いずれにしても予想外の形で最後尾に下がってしまった山本。ここで彼のスイッチが入った。

 山本は各所でアクシデントが発生した26周目に7番手までポジションを上げると、再びセーフティカーが出動。最後のリスタートが切られた後、最終ラップで3台をオーバーテイクし、4位でフィニッシュ。実質的にコースがバトル可能な状態だった2周の間に17ポジションアップを果たした。

 レースを終えた山本も、普段では滅多に体験できないバトルだったこともあり「僕も早く(1号車の)オンボード映像を見たいと思うくらい、特に終盤はすごく面白いと思います!」と笑顔を見せた。

「2回目のセーフティカー明けくらいのタイミングでスイッチが入って『全部抜いてやろう』という気持ちでいきました。あと周りが最後のレースだったからか激しくやり合っていました。その中をうまく切り抜けて順位を上げられましたが、一歩間違えば自分も巻き込まれていました」

「最終ラップに関しては、まずヘアピンで(中嶋)大祐選手と(小林)可夢偉選手がやり合っていて、その後ろにもう1台アウディの車両(99号車のマイク・ロッケンフェラー)がいました。その3台が激しくバトルをしていて、その隙間を縫って前に出られました」

「可夢偉さんとは最後までバトルしていました。最終コーナーで彼のインに入って抜くことができました。向こうもあそこでブロックしないといけない状況でしたし、僕も勢いよく飛び込んでいて接触もありましたけど、面白かったです」

「正直タイヤのパンクやセーフティカーがなければ勝てていたかなと思うところもありますが、一時最後尾に下がっていたことを考えると、これ以上にないリカバリーができました。本当に楽しかったです」

 前日のレース1では常に上位を走っていたこともあり、展開の動きが少なかった山本だが、逆にレース2では特に終盤の数周は超接近戦のバトルを何度も繰り返した。

 改めて特別交流戦を振り返った山本は、SGT勢とDTM勢のみならず、各ドライバーやメーカー同士の意地の張り合いが、このような面白いレースを生み出したのではないかと語った。

「僕たちはDTM勢に負けたくないという想いもあるし、やっぱり同じメーカーのドライバーに負けたくないし、ライバルメーカーにも負けたくない。色んなプライドをそれぞれが持った中で戦ったレースだったと思います。そういう意味では最後尾まで落ちましたけど、意地は見せられたかなと思います。表彰台に立ちたかったですけど、非常に面白いレースウィークでした。これを(シリーズ戦などで)毎回やるとなると難しいかもしれませんけど、“たまにやる”のは良いですね」

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