フェラーリ育成ドライバーのひとりであり、今季はユニ-ヴィルトゥオーシからFIA F2に参戦しているカラム・アイロット。彼は2021年シーズンのF1参戦が叶わなかったことを報告した。
2019年にチャロウズからF2フル参戦デビューを果たしたアイロットは今季、ユニ-ヴィルトゥオーシに移籍。開幕戦で優勝を飾ると、11ラウンド中5ラウンドで予選ポールポジションを獲得するなど非凡な速さを見せ、現在ランキング2番手につけている。
■【動画】2020年FIA F2第11戦サクヒール:レース1ハイライト
そんな彼は当初、フェラーリとの繋がりがあることからアルファロメオまたはハースのF1シートを手にする可能性があると考えられており、アイフェルGPではハースからFP1に出走する予定となっていた。しかしそのFP1は悪天候により実質的にキャンセルとなり、アイロットのF1公式セッションデビューはお預けとなった。
来季のハースのシートには、アイロットと同じフェラーリ育成でありF2ポイントリーダーのミック・シューマッハーが収まるものと見られている。アイロットは11月30日に自身のSNSで、来年のF1グリッドには加われないことを明らかにした。
「2021年はF1でレースをしないと言われたことを発表する時が来た」
そうアイロットは綴っている。
「もちろんそれは数週間前に知っていたことだ。ガッカリしているけど、より一層努力しないといけないし、2022年にそれを実現するために必要なことをしていくつもりだ」
「とにかく、今は勝ち獲りたいチャンピオンシップがあるんだ」
なお、アイロットのF2でのチームメイトでルノー育成ドライバーである周冠宇は、この投稿に「この男はF1のシートにふさわしい」とリプライしている。
アイロットがこのような発表をしたことによって、フェラーリ育成の“当たり年”と言われた2020年シーズンからF1へと昇格するのはシューマッハーひとり、という可能性が改めて濃厚となった。
現在F2でタイトルを争うアイロットの2021年の計画は不透明である。最終ラウンドの2レースでシューマッハーとの14ポイント差を逆転して見事チャンピオンを獲得すれば、F2に継続参戦することはないだろう。なおアイロットとシューマッハーは共に、アブダビで行なわれるF1の若手ドライバーテストで、アルファロメオのマシンを走らせる予定だ。
同じくフェラーリ育成であるロバート・シュバルツマンは、2021年もF2を戦う可能性が高いと見られている。ロシアのSMPレーシングの支援も受けるシュバルツマンは今季F2ルーキーイヤーながら4勝を挙げており、ランキング4番手につけている。
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