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インディアンの最新モデル「スポーツチーフ」はホントにスポーティだった/インプレ編

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インディアンの最新モデル「スポーツチーフ」はホントにスポーティだった/インプレ編

 インディアン・モーターサイクル(以下インディアン)の新型車「スポーツチーフ」は、2021年にフルモデルチェンジしたインディアンのスタンダード・クルーザーモデル「チーフ」シリーズに加わったバリエーションモデルであることは、前回の記事で説明しました。 また「スポーツチーフ」が、ゆったりノンビリ走るのが得意なクルーザーなのに、どうして“スポーツ”する必要があるのかも、そこで説明しました。

 そうなると、クルーザーモデルの「スポーツチーフ」が、本当にスポーツできるのか、という疑問が湧いてきます。その答えは、「スポーツできる!」です。

【画像】インディアン・モーターサイクル「スポーツチーフ」を画像で見る(20枚)

「スポーツチーフ」は、専用に開発した、かつてインディアンのビンテージモデルが採用していたような鉄製パイプを組み合わせたフレームに、「チーフ」シリーズの各モデルが共有する、V字の角度が49度、空油冷OHV3カムV型2気筒2バルブ排気量1890ccのミッション一体型エンジン/サンダーストローク116エンジンと、インディアンの最高峰クルーザーモデル「チャレンジャー」に採用されているKYB製倒立フロントフォークや、ブレンボ製4ポット・ラジアルマウント・ブレーキキャリパーと直径320mmブレーキディスクローターを、「スポーツチーフ」の車格やキャラクターに合わせてアレンジして装着。

 また、リアサスペンションはFOX製リザーバータンク付ツインショックを新たに採用するなど、スポーツ指向のパーツを装着しています。

 それだけではありません。リアサスペンションは、他の「チーフ」シリーズに比べてストローク長を25mm延長。それによってリアの車高が高くなり、後ろ下がりの車体の姿勢を、水平方向に戻すように変更。フロントタイヤへ掛かる荷重を増やすようにセッティングされています。

 その車体の姿勢変化に合わせて、ステアリングヘッドと2本のフロントフォークで構成する二等辺三角形の高さにあたるフォークオフセット量をわずかに減らして、車体が傾いたときにフロントタイヤが車体の傾きに合わせてカーブのイン側に向く速さや量に影響を及ぼすトレイル量を変化させて、よりスポーティなハンドリングを造り上げています。

 それを強く感じたのは、ワインディングでの走行でした。試乗の舞台となったのは、米国テキサス州オースティンの郊外にある、テキサス・ヒル・カントリーと呼ばれる丘陵地帯。そこは多様なコーナーが連なるワインディングが、丘陵地帯特有の激しい高低差のなかに存在していたのです。

 コーナーリング中に丘の頂点を越えるためコーナーの先が見えない、縦方向のブラインドコーナーという、日本にはあまり存在しないコーナーたくさんありました。そこでは車体をバンクさせたまま、その先が見えない縦方向のブラインドコーナーにアプローチし、その先の下りで車体を切り返して、また車体を寝かしたまま登りのコーナーに入っていく、まさにジェットコースターのような試乗コースでした。

 縦ブラインドコーナーへのアプローチではしっかり減速する必要があり、それを越えるとしっかりと加速して前車に追い着くという繰り返し。そうした走行を行う場合には「スポーツチーフ」のエンジンのパワーとともに、強化された前後サスペンションとブレーキ、さらには軽快なハンドリングをしっかりと感じることができました。

 もちろん、すぐに左右のステップが路面にヒットしてしまいますが、それでも長いホイールベースと車重300kg超えの巨体をこんな風に走らせられるなんて!

 最初はコースにも、大きくて重い車体にも、パワフルなエンジンにも戸惑っていましたが、ポテンシャルを高めた「スポーツチーフ」のサスペンションやブレーキの特性を理解できると、エンジンの出力特性が異なる3つのライディングモードの中からもっとも過激なスポーツ・モードを選択しても、ワインディングでの走りを楽しめてしまうほど「スポーツチーフ」はスポーティだったのです。

 そのスポーツ感覚は、スーパースポーツやネイキッドバイクを走らせたときのスポーツ感とは少し違いますが、バイクを思いのままに操ることができたときに感じる爽快感や達成感にも似たスポーツ感覚は同じです。クルーザーでスポーツしたことがないライダーにも、是非味わってもらいたいと感じました。

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みんなのコメント

2件
  • これに乗ってると、
    「カッコいい'ハーレー'ですね。」
    って、よく声をかけられてイラッとしそうで怖いです(笑)。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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