ラリージャパンを前にウェルカムセレモニーが開催。勝田貴元、ヌービルらがWRC最終戦への思いと目標を語る

　2024年のWRC世界ラリー選手権第13戦『フォーラムエイト・ラリージャパン2024』の開催を控えた11月15日、来日した選手たちを歓迎する“ウェルカムセレモニー”が東京都千代田区永田町の衆議院第一議員会館で開催された。式には勝田貴元やティエリー・ヌービルといった選手らが参加し、11月21～24日の大会に向けて目標などを語った。

　今季もWRC最終戦として行われるラリージャパン2024は、ヌービルのWRC初タイトルがかかっている大事な一戦。一方のホームラリーとなるTOYOTA GAZOO Racingワールドラリーチーム（TGR WRT）は、ヒョンデ・シェル・モービスWRTと15ポイント差のマニファクチャラータイトルを争っており、ラリージャパンでの逆転を狙っている。

　ドライバーズチャンピオンシップのポイントリーダーとして来日し、ウェルカムセレモニーでも最初にマイクを渡されたのヌービルは、今年のラリージャパンは少しだけ気持ちの部分で異なるところがあるという。

「ラリージャパンはシリーズのなかでも好きなイベントだから戻ってくることができて嬉しいよ。ただ、今年はチャンピオンシップをリードして日本にやってきている。初のタイトル獲得を目標にしているけど、ラリーは何が起きるかわからない。集中してラリージャパンを楽しみたいね」

　続いてマイクを渡されたのは、ヒョンデと争うTGR WRTのヤリ-マティ・ラトバラ代表。マイクを渡された際には「こんにちは。お元気ですか？」と流暢な日本語での挨拶を披露し、トヨタのホームラリーでマニュファクチャラー王座獲得に向けた準備は進んでいるとのことだ。

「今週末はチームにとっては母国開催だから、とても重要な週末になる。ヒョンデとは15ポイント差で、マニファクチャラータイトルを競い合いながら迎えた最終戦だけど、簡単なラリーにならないことは確かだと思う。ドライバー、そしてチーム全体でモチベーションを高めながら準備を進めているから、良い週末になるように、素晴らしい戦いを見せたい」

　また、母国日本に帰ってきた勝田は、昨季2023年のラリージャパンで3位表彰台に登壇した思い入れのあるラリージャパンに向けて、良いフィーリングを得ていると話す。

「この場にまた呼んでいただけたことを本当に光栄に思います。まず、今年で3年目となるラリージャパンを開催するにあたり、本当に長い時間をかけて準備してきた大会関係者の皆さま、そしてスポンサーの皆さま、自治体の皆さまに感謝したいです。ホームラウンドというのは僕にとってものすごく重要なので、頑張りたいと思います」

　そして昨年優勝者であるTGR WRTのエルフィン・エバンスは「日本でラリーをすることはとても楽しみだ。今週末はチームとしても最善を尽くして戦う週末になると思っている。これまでのラリージャパンではチームとして本当に素晴らしい成績を収めることができているから、今年も変わらずにベストを尽くし、最高の結果で終えたいね」と語った。

　2024年シーズンのWRCを締めくくるラリージャパンは、11月21～24日の4日間で争われる。ヌービルが言うように、ラリーでは何が起こるかわからないかつ、シーズン最終戦ということで、最後まで目が離せない、限界ギリギリの走りと戦いが繰り広げられるだろう。

　21日（木）のデイ1は、ラリージャパンの拠点となる豊田スタジアムで17時にオープニングセレモニーが始まり、19時から最初のステージであるSSS1（スーパースペシャルステージ1）がスタートする予定だ。