現在位置: carview! > ニュース > スポーツ > ホンダF1田辺TD会見:メルセデスとの接戦に手応え。アルファタウリも「高い戦闘力を発揮できるのでは」と期待

ここから本文です

ホンダF1田辺TD会見:メルセデスとの接戦に手応え。アルファタウリも「高い戦闘力を発揮できるのでは」と期待

掲載 更新
ホンダF1田辺TD会見:メルセデスとの接戦に手応え。アルファタウリも「高い戦闘力を発揮できるのでは」と期待

 今週末の第3戦ポルトガルGPの舞台となるアルガルベ・サーキットは、低速から中高速コーナーまで満遍なく配置され、一方でエンジン全開率が70%以上という点で、パワーサーキットの性格も併せ持つ。初開催だった昨年はメルセデスにまったく太刀打ちできなかったレッドブル・ホンダだが、今季の彼らは開幕2戦でメルセデスと互角以上の戦いを繰り広げている。

 それだけにホンダF1の田辺豊治テクニカルディレクターは、「レッドブルだけでなくアルファタウリも、高い戦闘力を発揮できるのではないか」と、今週末の展開に手応えを感じているようだった。一方で電気系のトラブルが繰り返されているのは不安材料だが、「それも今回はきっちりまとめていきたい」と語っていた。

角田裕毅、イモラで「自分の弱点がわかった」初のポルトガルでは状況を見極めアグレッシブに/F1第3戦直前インタビュー

────────────────────

──まずは開幕2戦を振り返ってください。

田辺豊治テクニカルディレクター(以下、田辺TD):ここまでの2戦、王者メルセデスといい戦いをしてこれた。今週末、実際にどんな走りができるかは金曜日以降走ってみないとわかりませんが、レッドブルだけでなくアルファタウリも高い戦闘力を発揮できるのではないかと。一方でここまでいろいろなドラマもありました。そのあたりも今回はきっちりまとめて、やっていきたいと思っています。

──アルガルベ・サーキットは大きなアップダウンが特徴ですが、パワーユニットにも何らかの影響はありますか?

田辺TD:特にないですね。上りであえぐとか、そういうこともないですし。

──第3期の頃はスパ・フランコルシャンのオー・ルージュの激しい縦Gで、オイルが偏ることもありましたが。

田辺TD:若干はそういう現象は見られるでしょうね。ただ特別に何か対策が必要とか、そんなことはありません。

──全開率の高さなど、パワーユニット(PU)的にチャレンジングなコースですか?

田辺TD:特にそういうわけではありません。ただコースの後半に向けて、エネルギーマネージメントが通常とは若干違います。使い方が大きく変わるレベルではありませんが。

──最終コーナーからの全開時間はかなり長そうです。

田辺TD:若干違うというのはそこですね。スタートから普段より多めに(回生エネルギーを)使って、最後の低速区間でチャージして、最終の全開区間で使い切る。そういうバランスのラップになりますね。最初の全開領域で使い切ると、最後に足りなくなる恐れがあります。

■路面状況は1年前と変化。前回率は未知
──去年の舗装したて状態の路面が、1年経ってどれだけこなれてるのかというのはパワーユニット的にも重要な部分だと思いますが、そこは初日に実際に走ってみないと確認できない?

田辺TD:そうですね。今年の車をベースに、舗装してから1年経ったことで全開率がどれくらい変わったのか、ある程度の予想値を入れて持ってきています。でもあくまで、実際に走ってみないとわからないです。

──初日は雨の予想でしたね。

田辺TD:その後好転して、晴れ時々曇りという感じになりそうです。

──イモラでの角田裕毅(アルファタウリ・ホンダ)選手のクラッシュがパワーユニットにどれほどのダメージを与えたのか、その後どこまでわかりましたか。

田辺TD:まだ調査中です。報告することが出てきたら、お伝えします。

──導入の方向で話が進んでいる(※インタビュー時点)スプリント予選ですが、田辺さんはどんな受け止め方をしていますか。

田辺TD:まだ正式に決まっていない状態でもあり、チームとこれから話をしよう、詳細を練っていこうという段階です。F1として、何か魅力的な方策を打ち出そうということなんでしょうね。

──田辺さん個人は、総論としては賛成ですか。

田辺TD:そうですねえ。長年親しんだフリー走行~予選~レースの形が崩れるわけですしね。実際にやってみて、レースとしてありなのか、見ていく感じですね。まだフォーマットが確定してないので、年間3基のなかでいかに使い方を工夫していくか、サーキット特性にもよるわけですし、そのあたりの最適化は今後詰めていきたいと思います。

関連タグ

こんな記事も読まれています

テスラ・モデル3 & モデルY用が販売開始、HKSのサスペンション「ハイパーマックス S」
テスラ・モデル3 & モデルY用が販売開始、HKSのサスペンション「ハイパーマックス S」
レスポンス
「2年で製品化」 中国車メーカーへ移籍のデザイナー、シュテファン・ジーラフ氏に聞く 欧州との違いは?
「2年で製品化」 中国車メーカーへ移籍のデザイナー、シュテファン・ジーラフ氏に聞く 欧州との違いは?
AUTOCAR JAPAN
ホンダ「“次期型”フィット」どうするべき!? 「ターボ+MT」&「タイプR」もアリ? “大人気”だった「コンパクトカー」に望むモノとは
ホンダ「“次期型”フィット」どうするべき!? 「ターボ+MT」&「タイプR」もアリ? “大人気”だった「コンパクトカー」に望むモノとは
くるまのニュース
バイクのタイヤサイズ、最後の謎アルファベットの意味とは?
バイクのタイヤサイズ、最後の謎アルファベットの意味とは?
バイクのニュース
日産、EV需要変動に「柔軟に対応」 電動化のペース調整? 中国市場は "独自モデル" で販売強化へ
日産、EV需要変動に「柔軟に対応」 電動化のペース調整? 中国市場は "独自モデル" で販売強化へ
AUTOCAR JAPAN
ベントレーの次世代モデル、新V8ハイブリッド搭載へ…パワーは750馬力以上
ベントレーの次世代モデル、新V8ハイブリッド搭載へ…パワーは750馬力以上
レスポンス
マツダ「RX−7」ベースの貴重なRE雨宮「幻気-7」を熱意で譲ってもらいました! サーキットからストリートまで快適仕様で楽しんでます
マツダ「RX−7」ベースの貴重なRE雨宮「幻気-7」を熱意で譲ってもらいました! サーキットからストリートまで快適仕様で楽しんでます
Auto Messe Web
あおり運転の如くに車間距離を詰められた時どうしたらいい? その対処法と運転免許を保有している意味について解説
あおり運転の如くに車間距離を詰められた時どうしたらいい? その対処法と運転免許を保有している意味について解説
LE VOLANT CARSMEET WEB
矢野特殊自動車、荷室側面が1枚パネルの温度管理トレーラーを開発
矢野特殊自動車、荷室側面が1枚パネルの温度管理トレーラーを開発
日刊自動車新聞
【最新モデル試乗】新たなメルセデスの形。環境性能と快適性を徹底追求したEクラスの気になる完成度
【最新モデル試乗】新たなメルセデスの形。環境性能と快適性を徹底追求したEクラスの気になる完成度
カー・アンド・ドライバー
日産内田社長、ホンダとの協業「スピード感を持って結論を出したい」[新聞ウォッチ]
日産内田社長、ホンダとの協業「スピード感を持って結論を出したい」[新聞ウォッチ]
レスポンス
バイクニュース今週のダイジェスト(5/6~10)
バイクニュース今週のダイジェスト(5/6~10)
バイクブロス
「ガソリン安くなるし最高!」意外と知らない人多し! 運転免許には隠れた秘密? ちゃんとした人が受けられる優遇とは
「ガソリン安くなるし最高!」意外と知らない人多し! 運転免許には隠れた秘密? ちゃんとした人が受けられる優遇とは
くるまのニュース
最近気温が高い…!涼しいツーリングスタイル
最近気温が高い…!涼しいツーリングスタイル
バイクのニュース
めちゃ売れてる! “MTアリ”の日産「最小&最安SUV」! アンダー120万円&全長4m以下ボディの「マグナイト」が印で愛される理由とは
めちゃ売れてる! “MTアリ”の日産「最小&最安SUV」! アンダー120万円&全長4m以下ボディの「マグナイト」が印で愛される理由とは
くるまのニュース
NOKとENEOS、摩擦40%低減の「自己潤滑ゴム」開発
NOKとENEOS、摩擦40%低減の「自己潤滑ゴム」開発
レスポンス
メルセデス元技術責任者のパディ・ロウ、古巣の”復活”は簡単ではないと推測「F1で良いマシンを手にでき時、それは幸運だと思わなければいけない」
メルセデス元技術責任者のパディ・ロウ、古巣の”復活”は簡単ではないと推測「F1で良いマシンを手にでき時、それは幸運だと思わなければいけない」
motorsport.com 日本版
自立する電動3輪特定小型原付「ストリーモS01JT」 580台の数量限定販売 申込期間は5月31日まで
自立する電動3輪特定小型原付「ストリーモS01JT」 580台の数量限定販売 申込期間は5月31日まで
バイクのニュース

みんなのコメント

この記事にはまだコメントがありません。
この記事に対するあなたの意見や感想を投稿しませんか?

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離(km)

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村